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時代の正体 差別のないまちへ
川崎・差別落書き、反応鈍い人権担当部署 ヘイト判断の回避

政治・行政 | 神奈川新聞 | 2020年11月22日(日) 05:00

差別落書きが見えないよう目張りされた遊具で遊ぶ親子連れ=21日午後2時半ごろ、川崎市多摩区の三田第1公園

 許されざるヘイトクライム(差別に基づく犯罪)が川崎市でまた起きた。公園で大量に見つかった在日コリアンをおとしめる差別落書き。2018年6月に約50件のヘイトスピーチが発見された事件の再犯の可能性が高く、市にはあらゆる差別の禁止、根絶を掲げる条例に基づく再発の防止がより強く求められるが、肝心の人権担当部署の反応が鈍い。条例の運用にも通じる欠陥が浮かび上がる。

 「今すぐどうこうできる問題じゃない」。多摩区の公園でヘイト落書きが見つかった翌日の20日夕、市人権・男女共同参画室の大西哲史担当課長は対応の実施をそう否定した。前回の事件では「差別的な落書きは人権侵害です」という警告メッセージをフェイスブックで発信したが、その内容すら把握しておらず、同一犯の可能性については「分析していない」。差別が解消されず、2年半も継続しているという重大さからして認識できていなかった。

 

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