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信じる

 本日のゼミで「信じる」ことに関する質問を受けました。『学び合い』の特徴が出ているので、書きます。そのうちにYouTubeで公開します( https://www.youtube.com/@TheNishikawalab )だれでも視聴できます。ただし、退職後は上越教育大学の西川ゼミはなくなるので、更新はなくなります。その代わりに、オンラインゼミ中心になります(

https://bit.ly/3lMsgHn )悪しからずご了承下さい。これはオンラインゼミ生への限定公開です。

 学卒院生のゼミ生の質問は、『同じ大学院に学んでいる現職院生と話すと「子どもを信じられない」と言われるが 、西川先生は子どもを信じられると言います、何故ですか?』と聞かれました。

 私は以下のように言いました。

 私が信じているのは有機的なつながりを持った子ども集団だ。個々の子どもは信じていないし、信じるべきではない。他ゼミの現職院生が子どもを信じられないというのは正しい。個々の子どもは信じられない。そして、その言葉を言っているときに思い浮かべている子どもは信じるべきではない。私は個々の子どもを信じられないのではなく、信じるべきではないと思っている。

 そこで、ゼミ生は「(私の所属している組織の長であるゼミOB)水落先生、桐生先生もですか?」と聞かれました。即座に「信じていない」と言いました。そして、誤解を受けないように、補足しました。特定の人を信じること、頼ることをすれば、満たされなければ不幸せになるし、怒りもわく。結果として私の幸せを他人にコントロールされることになる。あったらいいねレベルの期待するのはありだけど、無ければ困るような信頼は持つべきではない。(水落さん、桐生さんレベルでも信じないのに、おまえらなんかを信じるわけ無いじゃん)

 一方、有機的な子ども集団を信じる。理由は教師である私も、ゼミ生である子ども集団の一人一人も、1日24時間であることは変わらない。つまり、ゼミ集団の方が30倍時間をかけて問題解決出来る。もし、偏微分方程式を解くという課題だったら、私は圧倒的だ。でも、学校での課題って、そんなのないでしょ。

 それに、課題を解決する最善の道は、子ども集団が課題を解決したいと思うこと。私は集団の2割弱には語れるけど、それ以外はその2割弱の語りが有効。

 ということで、わたしはゼミ生を信じない。でも、ゼミ集団を信じる、と言いました。

 この感覚、『学び合い』実践者じゃないと分からないよな。管理職には必須な感覚だと思うけど、ま、管理職になる人の殆どは一斉指導の成功者だから。だから、学校は崩壊する。