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2010-07-12

■ []馬鹿 22:44 馬鹿 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 馬鹿 - 西川純のメモ 馬鹿 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 ブログを読んでいると、教員採用試験の様子が書かれているものがありますね。『学び合い』はごくごく当たり前のことを、純粋にやっているだけのことです。でも、現在は先鋭です。ですので、それをそのまま前面に出すことは危険です。その考えの基本を出しつつ、『学び合い』は秘める方が賢明です。

 が、我がゼミ生の中に、それをせず面接においてガンガンに『学び合い』で攻めまくった学生がいたことを知りました。  あ~・・・っと思います。馬鹿です。でも、愛すべき馬鹿です。そのような馬鹿をゼミ生に持つことを誇ります。が、同時に、したたかであることを願います。

 ま、愛すべきイタズラをする子どもを見守る親みたいな気分です。困ったな~・・・

■ []スラムダンク・ワンピース 20:39 スラムダンク・ワンピース - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - スラムダンク・ワンピース - 西川純のメモ スラムダンク・ワンピース - 西川純のメモ のブックマークコメント

 昨日書いたことの詳細が、おSさんが書いています。詳しくは以下を参照ください。

http://manabiai.g.hatena.ne.jp/osugi-symphonicity/20100712

■ []自信を持って反論 13:45 自信を持って反論 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 自信を持って反論 - 西川純のメモ 自信を持って反論 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 教員養成の大学に籍を置くものとして、自信を持って反論いたします。ただし、他人様、また他大学のことではなく、私、私の勤務する上越教育大学における教員養成の姿に対して主に述べたいと思います。(http://manabiai.g.hatena.ne.jp/kitami104/20100711/1278866111)

 とは言うものの、概括的に一言。

 まず、日本の教員養成には問題も多く、不備も多いことは十分に承知しつつ、現状の日本の教育、教師の質を諸外国と比べたとき、最高度であることに自信があります。それ故に、教員養成は概ね成功であったと確信しています(ただし、今後、これでいい、とは思っていませんが)。

 次に、今後のことですが、おそらく教員免許は修士以上が必須となり、教員養成学部は廃止されるでしょう。6年制がしっかり根付いた大学のみが少数残るでしょう(おそらく、その多くは単科大学)。そして、その時期は道州制が具体化したときだと思います。理由は予算です。現状の教員養成は非常に金がかかります。同じスタッフ数で、他学部なれば5倍以上の学生を育てられる。では、どうするか。まず、学部段階の教員養成を止めるのです。学部の単位が教員免許の基礎免となります。例えば、理学部の学生の理学部での単位は、理科の先生になるための基礎免になります。なお、小学校も学級担任制から、教科担任制になります。学部段階では、教師のための単位は取得しないし、取得できないようにするのです。そして、教職大学院のように、教員養成に特化した大学院で免許を取ります。私は文部科学省の数十年前からの一連の政策の裏には、上記があると感じています。

 さて、上越教育大学は、開学以来、二つのことを大事にしていたことは一貫していたと思います。第一に、教師は専門職である、という捉えです。これは端的には、教科教育学の重視です。例えば、理学部のスタッフと、教員養成学部の理科コースのスタッフは違うということです。当たり前のようですが、日本の圧倒的大多数の大学では、そうなっていません。物理の専門家が、ある時から理科教育学の担当になるということは、上越教育大学では開学以来、一度もありません。繰り返しになれば、これは極めて希なケースです。理科教師は理学部で学ぶものを子どもに伝えるのだ、という捉えなれば、物理の専門家が、ある時から理科教育学の担当になることは自然です。なお、言うまでもなく、これは良い悪いではなく、教師の専門性をどうとらえるか、という考えの違いです。

 第二に、上越教育大学は開学以来、教育実習を徹底的に重視していました。1年から4年まで教育実習があります。実習を支える、現場教師の授業が充実しています。これが出来るのも、地元学校の全面的な支援があればこそです。多くの教員養成系学部は、附属学校で教育実習を行っています。ところが、上越教育大学では、附属はごく一部を担当しています。それ以外の大多数は、上越地区の全小中学校で受け入れてくれています。

 この2点だけでも誇って良いと思います。

 さて、私の務めている「上越教育大学」の教職大学院は、さらにプラスアルファがあります。本学の教職大学院は「臨床」と「協働」がキーコンセプトです。だって、私当初より計画に携わり、頑固に主張し続けたんですもん(自慢)。「臨床」を銘打っている大学は少なくないと思いますが、本学の教職大学院がそれを「実」とするためにやっていること、それはスタッフです。我々のスタッフの殆どは、小中高での教職経験があります。同時に、博士・修士の学位を持ち、学術の業績を持っているのです。教職経験のみのスタッフや、学術研究のみのスタッフならば、日本中にいます。でも、両方とも、というスタッフは希です。その希な人でスタッフを固めているのです。これによって、大学という研究・教育機関においての「臨床」を担保しています。

 「協働」を担保するために、本学の教職大学院のカリキュラムは、あらゆる仕組みを取り入れています。講義は四十代から二十代の多種多様な学生が共に学び、共に創り出すことを必須条件としています。そして、「臨床」を担保している長期の実習も、多種多様なメンバーがチームとなって入り、その学校の先生と共に学校改革をすることを経験するように組み立てているのです。

 上記のことを確認したければ、いつでもどうぞ。我々はイベントで大学院公開をするのではなく、いつでも見せられます。だって、上記が日常なのですから。

 と、一気呵成に反論しました。ふ~

追伸 言うまでもなく、心ある教員養成系学部・大学の教師は少なくありません。上越教育大学とは別な方向性で、誇りある教員養成をしていると思います。特に、今の教員養成系は、潰されることに必死に抵抗しているところなんですから。