国際紛争や感染症の懸念など、さまざまな事業上のリスク因子が引き続き世界規模で存在し、これに乗じたサイバー攻撃や偽情報の拡散が散見されております。また、国内でのランサムウェア等による被害事案が複数報道され、制御システムの停止等を含め事業に重大な影響を及ぼす事案の発生もいまだに続いております。このようなセキュリティリスクは、今や持続的な事業運営や競争力の確保のために想定しておくべきリスクと捉えている事業者も少なくないと思われます。
一方で制御システムが関わる環境下においても、リモートアクセスやクラウド等を活用した、いわゆるDXによる事業の推進は今後も一層進んでいくものと想定され、セキュリティの検討、実施はなくてはならないものとなってきています。さらにはそのような事業に影響を与える外部環境としての標準や規格、法制度の制定・改訂の動きなど、制御システムセキュリティ関係者がセキュリティに関連した動向をきちんと把握しておく必要性も高まっています。
JPCERT/CCでは、関係する皆さま一人一人が制御システムセキュリティを推進する当事者としての意識を持ち、インシデント対応への備えを一層強化する取り組みを進め、連携して対処できる環境整備を進める場として「制御システムセキュリティカンファレンス」を開催しております。おかげさまで、2025年で17回目を迎えることとなりました。
なお今回はハイブリッドでの開催とし、講演を通じた情報共有に加え、ディスカッション等を通じて皆さまと相互にやり取りをしながら、さまざまな課題を共有し、組織を越えた協働の取り組みとして制御システムセキュリティを推進する場としていきたいと考えています。
一般社団法人JPCERTコーディネーションセンター(JPCERT/CC)
開催概要 | ||
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制御システムセキュリティカンファレンス2025 | ||
2025年2月5日(水) 10:00開始(9:30受け付け開始) |
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ハイブリッド開催(会場:浅草橋ヒューリックカンファレンス+オンライン配信) |
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一般社団法人JPCERTコーディネーションセンター |
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経済産業省 |
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(予定) サイバーセキュリティ戦略本部 独立行政法人 情報処理推進機構(IPA) 一般財団法人 日本情報経済社会推進協会(JIPDEC) 公益社団法人 計測自動制御学会(SICE)産業応用部門 一般社団法人 電子情報技術産業協会(JEITA) 一般社団法人 日本電気計測器工業会(JEMIMA) 一般社団法人 日本電機工業会(JEMA) 一般社団法人 日本電気制御機器工業会(NECA) 技術研究組合 制御システムセキュリティセンター(CSSC) |
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制御システム関係者(ユーザー企業・事業者、エンジニアリング会社・システムインテグレーター、製品開発者、研究者等) | ||
無料 | ||
500名程度(会場参加:100名程度、オンライン参加:400名程度) 参加申し込みは先着順にて受け付け、定員になり次第締め切りとなります なお、会場参加の人数枠には限りがあります。予めご了承ください。 (会場参加希望でお受けできなかった方には、オンライン参加をご案内させていただきます) |
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申し込みフォームに必要事項をご記入いただき、受付窓口([email protected])までメールでお申し込みください。(申し込みフォーム) ※年末年始(2024年12月28日~2025年1月5日)にお申し込みいただいた方への登録完了メールは、2025年1月6日以降に送信いたします。あらかじめご了承ください。 |
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https://www.jpcert.or.jp/event/icssconf-terms-of-participation.pdf | ||
お問い合わせ先 |
制御システムセキュリティカンファレンス2025 受付窓口 Email:[email protected] |
プログラム | ||
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9:30 | 受付開始 | |
10:00~10:10 |
「開会ごあいさつ」 経済産業省 商務情報政策局 サイバーセキュリティ課長 武尾 伸隆 氏 |
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10:15~11:05 |
(1)「制御システムセキュリティの現在と展望~この1年間を振り返って~」 一般社団法人JPCERTコーディネーションセンター 技術顧問 宮地 利雄 |
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11:10~11:40 |
(2)「IEC 62443制御システムセキュリティ規格の現状 ~概要と最新の状況の紹介~」 デロイト トーマツ サイバー合同会社 IEC/TC65/WG10国際エキスパート 市川 幸宏 氏 |
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11:40~13:10 | 休憩 | |
13:10~14:00 |
(3)「サイバーセキュリティを考慮したプロセス安全マネジメントフレームワーク」 合同会社ストラトジックPSM研究会 代表社員/ 横浜国立大学IMS 客員教授 田邊 雅幸 氏 |
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14:05~14:35 |
(4)(仮)「制御システムにおけるエクスポージャー管理:CTEMフレームワークとリスクスコアの活用」 Claroty Ltd. APJ Sales Solution Engineer 加藤 俊介 氏 |
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14:35~14:55 | 休憩 | |
14:55~15:55 |
(5)(仮)「『工場のインシデント対応訓練シナリオ』の活用から学ぶ制御系SIRTが日常的に取り組むべき訓練とは」 ICSセキュリティ担当者コミュニティーメンバー |
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16:00~16:30 |
(6)「SBOMに備えよ!基幹インフラ事業者が直面したツラいSBOM運用とその対策」 NTTコミュニケーションズ株式会社 イノベーションセンター テクノロジー部門 西野 卓也 氏 |
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16:30~16:50 | 休憩 | |
16:50~17:50 |
(7)「パネルセッション:脆弱性対応のための適切な資産管理手法へのチャレンジ」 ICSセキュリティ担当者コミュニティーメンバー |
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17:55~18:00 |
「閉会あいさつ」 一般社団法人JPCERTコーディネーションセンター 理事 椎木 孝斉 |
※「ICSセキュリティ担当者コミュニティー」はJPCERT/CC主催の製造業における ICSセキュリティ担当者のコミュニティーです。