「切れ味が良くて使いやすい包丁がほしい」と探していませんか?そこで注目されているのが「粉末ハイス鋼」、包丁用の鋼材としては新しいタイプの鋼材で、切れ味がよく使いやすい最強の鋼材と言えます。
ここからは、粉末ハイス鋼包丁の選び方から、その切れ味の秘密、さらには価格と品質のバランスについてまで、詳細に解説していきます。120年以上続く包丁専門店の實光刃物のおすすめ粉末ハイス鋼包丁についてもご紹介します。
包丁を選ぶとき、鋼材は切れ味を左右する大事なポイントです。良い鋼材を選ぶことができれば、切れ味が良く、料理のパフォーマンスが良くなります。また、切れ味が長く持続する包丁は、研ぎをする頻度が減るため、忙しい方やたくさん料理をする方でも料理がしやすくなります。
ここからは、粉末ハイス鋼の特徴、メリットについて解説していきます。
粉末ハイス鋼とは?-包丁選びにおける新時代の鋼材
粉末ハイス鋼とは、包丁用の鋼材でハイスピードスチール(high-speed-steel)の略語です。實光刃物が採用している粉末ハイス鋼SG2は粉末冶金法(ふんまつやきんほう)と言われる特殊な製法で作られた新しい包丁の鋼材で、切れ味が良く、錆びにくい鋼材として注目を浴びています。
ハイス鋼は、一般的に「溶解ハイス鋼」として知られ、ドリルなどの工具に使用される鋼材です。この鋼材は硬度が高く、工具用途には適していますが、粗い質感のため包丁の製造には不向きです。それに対し、包丁に用いられる「粉末ハイス鋼」は、粉末冶金法を用いて均一に微細化した炭化物を圧縮し成形される鋼材であり、高硬度でありながら包丁に適した特性を持つ鋼材と言えます。
通常のステンレスと粉末ハイス鋼の違い:粉末ハイス鋼の切れ味の秘密
粉末冶金法によって作られた粉末ハイスは、炭化物が非常に小さく均一なため、刃先を非常に鋭利に砥ぐことが可能となり、結果として最高の切れ味を誇る包丁が製造されます。
粉末ハイス鋼包丁の価格と品質のバランス
粉末ハイス鋼のデメリットというと、特殊な鋼材のため高価になってしまうことです。しかし、包丁を購入する時、価格だけで決めてはいけません。その価格に見合ったメリットがあるのかどうかを考えると、価格と品質のバランスが見えてきます。
※通常のステンレスとは高級鋼材として人気の高いVG10を考えています。
切れ味:包丁研ぎ後直後の切れ味
通常ステンレス | 粉末ハイス鋼 |
炭化物が大きいため、刃先を極限まで鋭くするのが難しい | 炭化物が細かいため、非常に鋭利な刃先を作ることが可能 |
切れ味の持続性:良い切れ味がどれほど長持ちするのか
通常ステンレス | 粉末ハイス鋼 |
VG10は比較的硬い方ですが、炭化物の硬度が低いと刃先が丸くなってしまうため、 切れ味が落ちるのが早くなる。 |
炭化物が硬いため、切れ味を長持ちさせることができる。 |
これらのメリットを鑑みると、粉末ハイス鋼は価格に見合った良い鋼材ということができます。
粉末ハイス包丁の研ぎ方:ステンレス包丁は砥げない?
「ステンレス包丁は砥げない」ということを聞いたことがあるかもしれません。一昔前はステンレス包丁の鋼材の品質が悪いものが多く、安さを重視して切れ味がすぐに落ちてしまう包丁が多くありました。そのため、ステンレス包丁は砥げないという考えが横行してしまいましたが、品質が良いステンレス包丁は砥げない訳でなありません、正しく砥ぐことができれば、ステンレス包丁もしっかりと切れ味が戻り、素晴らしいパフォーマンスができるようになります。
もちろん粉末ハイス鋼も研ぐことができる鋼材です。硬度が高いため、砥ぎにくいと感じる人もいるかもしれませんが、ハガネの包丁と同じように砥石で砥げます。
研ぎが苦手な方は實光刃物の研ぎサービスをご利用いただけます。1、2年に1度は専門のメンテナンスを受けるようにすると、切れ味の良い状態で包丁を使い続けられるようになります。
實光の粉末ハイス鋼包丁-職人技術と伝統が生み出す切れ味
實光刃物では、武生特殊鋼材が作る粉末ハイス、SG2(スーパーゴールド2)を使用しています。高硬度、高靭性、高耐摩耗性、高耐食性に富んだ鋼材で、包丁の鋼材としては大変優れた鋼材です。加工しやすい鋼材のため、美しい形状の包丁を作り出すことができます。
不動の人気包丁:SG2(R2)和包丁、SG2洋包丁(R2)
クラシックな見た目で、落ち着いた雰囲気のあるSG2(R2)シリーズ。和タイプシリーズは軽量で、長時間料理をする方でも疲れずに料理ができます。洋タイプはバランスの取れた重みで、手に馴染みやすい包丁です。
積層模様が美しい【ロコ ダマスカス SG2】包丁
積層模様のダマスカスの刀身をダークカラーにした、かっこいい包丁です。ハンドルは樫の木で木の温かみがあり、八角柄のため滑りにくく握りやすいハンドルと言えます。
【秘宝】實光オリジナル型包丁:ジャック三徳包丁
實光オリジナル形状の【秘宝】シリーズは山型のシャープな形状が特徴です。見た目がかっこいいだけにとどまらず、刃先が細くシャープになっていることで、食材への入り込みがよく、切り口がスムーズで身離れも良くなります。
オールステンレス包丁:【Never Stain】三徳包丁
【Never Stain】は刀身からハンドルまで一体型、全てステンレスの包丁です。ハンドル部分までステンレスのため、スポンジでゴシゴシ洗え、全体に熱湯をかけて消毒も可能です。離乳食を作る方など清潔に料理がしたい方にもおすすめです。
粉末ハイス鋼についてのQ&A
ここからは粉末ハイス鋼についての質問にお答えしていきます。
Q:日本で1番切れる包丁は何ですか?
A:日本で最も切れる包丁と言われるのは、白紙2号の包丁です。白紙2号は、純粋な鋼に近く、不純物が非常に少ないため、非常に鋭い刃を持つことができます。白紙2号の包丁は研ぎやすく、鋭さを再度引き出すのも容易であるため、メンテナンスがしやすいという利点もあります。特に、精密なカットが求められる刺身や薄切りの作業において、その切れ味が際立ちます。
Q:包丁で一番いい素材は何ですか?
A:包丁で一番いい素材として、實光刃物は粉末ハイス鋼のSG2を推奨しています。SG2は、非常に細かい粉末状の鋼材を高圧で成形し、焼結することで作られた素材です。その結果、均一な粒子構造を持ち、非常に高い硬度と耐摩耗性を誇ります。これにより、SG2の包丁は長時間の使用でも鋭利な刃を保ち、切れ味が落ちにくいという特徴があります。また、耐錆性にも優れており、日常的なメンテナンスが容易であるため、プロの料理人から家庭のシェフまで幅広く支持されています。
Q:最高級のステンレス包丁は?
A:最高級のステンレス包丁として、實光刃物はステンレスの本焼包丁、本焼銀三の包丁が最高であると考えています。本焼包丁は、一本一本手作業で丁寧に焼入れと焼戻しを行い、最高の硬度と刃持ちを実現しています。本焼銀三の包丁は、特に銀三鋼という高級ステンレス鋼を使用しており、優れた切れ味と耐久性を誇ります。この素材は、錆びにくく、メンテナンスが容易な点でも非常に優れています。また、熟練の職人による手作業で作られるため、一本一本が芸術品のような仕上がりとなり、見た目の美しさと機能性を兼ね備えています。これらの包丁は、プロの料理人からも高い評価を受けており、最高級のステンレス包丁として広く認識されています。
粉末ハイス鋼包丁は切れ味抜群で使いやすい-料理のプロから初心者まで
粉末ハイスは使いやすく、切れ味が抜群のおすすめの鋼材です。その特徴は粉末ハイスの特別な製法にあり、他のステンレス包丁と一線を画しています。
その優れた切れ味と使いやすさは、料理のプロから初心者まで、すべての人々にとって、特別な包丁になること間違いありません。あなたにぴったりの粉末ハイス鋼包丁を見つけ、料理の新しい可能性を広げてもらいたいと思います。
この記事でご紹介した包丁
SG2(R2)和包丁 | SG2洋包丁(R2) |
【ロコ ダマスカス SG2】包丁 | ジャック三徳包丁 | 【Never Stain】三徳包丁 |