集まれ! 海外の起業家たち 九州が目指すイノベーションとは

2024年06月27日

世界で活躍するスタートアップが東京に集結する大型イベントが開催された。この機に、日本でビジネス展開を目指す海外企業に地方都市の魅力も知ってもらおうと、北九州市と福岡市が彼らを招へいした。行政のサポートで地元企業との協業のきっかけは、どのように作られるのか? その取り組みを追った。

(11分14秒)

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テキスト解説:視覚障害のある方のための文字おこしテキストです。

映像説明: 夕方の空の下、高い石垣の上にそびえる四重(しじゅう)の天守閣。

テロップ: 小倉城(こくらじょう)

ナレーション: 北九州市、小倉城。

映像説明: 壁の上半分が白、下半分が木目調になった、広い室内。グラスや皿を持った数十人の男性や女性が、数人ずつ集まって立ち話をしたり、名刺を交換したりしている。 グレーのスーツを着た短髪の日本人男性(にほんじんだんせい)とロングヘアーの女性が名刺交換をしながら話をしている。 チェック柄のシャツを着てメガネをかけた男性が手ぶりを交えながら話しているのを、黒いジャケットを着たロングヘアーの日本人女性(にほんじんじょせい)と黒いTシャツを着た短髪の男性、メガネをかけた短髪の男性が聞いている。

テロップ: 地元企業×海外スタートアップ

ナレーション: その天守閣で行われていたのは、地元企業と海外スタートアップの交流イベントだ。

映像説明: 建物の車寄せに止まった貸し切りバスに、アッシュカラーの短髪の男性やグレーのシャツを着た男性、ほか数人の男性たちが乗り込む。数人の女性も後ろに続いて歩いてくる。

テロップ: 5ヵ国 15社

ナレーション: ここ九州に、海外から招かれたのは、なんと5ヵ国15社。

映像説明: 天井に銀色の配管がむき出しになっている建物の内部。スーツ姿の男性たちが、白と黄色(きいろ)の防護柵が付いた通路を歩いてくる。 壁に「安全第一」と書かれた白いプレートが掛かる工場内。青いつなぎを着た女性スタッフが銀色の箱形の装置から突き出した台に電子基板のようなものをのせている。

テロップ: ものづくりの街 北九州市

ナレーション: 企画したのは、2つの地方都市。1つは、ものづくりの街、北九州市だ。

映像説明: 茶色い木製の掲示板の前で、短髪の日本人男性(にほんじんだんせい)がインタビューに答える。掲示板の上にあるスペースには、緑色(みどりいろ)の背景に白い文字で「SDGs(エスディージーズ) 未来都市 北九州市」と書かれている。

テロップ: 北九州市 国際ビジネス戦略課 青野 人士(あおの ひとし) 主査

青野主査: 海外のスタートアップの、あの、企業の方々と、ま、いかに、あの、地元の企業をマッチングできるかと、いうところが、あのー、大事かなと思っておりますので、 そういった、あの、ま、場の提供であったり、マッチングの支援だったりですね、あのー、といった取り組みをできればと思っております。

映像説明: スーツ姿の男性や女性で満席のプレゼンテーション会場。壇上で、黒いスーツを着た男性がスピーチをしている。男性の後ろにある大型のスクリーンには、上空から撮影した海に面した街並みの写真の右上に英文字で「Fukuoka City」のテロップが入った画像が映し出されている。 聴衆席。参加者がスマートフォンを高く掲げて壇上の様子を撮影している。中には、立ち上がって撮影する参加者もいる。

テロップ: スタートアップ都市 福岡市

ナレーション: そして、多くのスタートアップが誕生する街、福岡市でも、海外企業を誘致するセミナーが。

映像説明: ベージュの枠のガラス窓がある部屋で、丸刈りでメガネをかけた日本人男性(にほんじんだんせい)がインタビューに答える。

テロップ: 投資家・福岡のオープンイノベーションを牽引 GxPartners(ジーエックス パートナーズ) 代表パートナー 岸原 稔泰(きしはら としひろ) さん

岸原(きしはら)さん: 海外のスタートアップも来てもらえることで、 えー、世界的な、そういった知識だとか、ネットワークが、地元にも、もたらされると。

映像説明: クレーン船が停泊する埠頭。黄色い拡声器を持った男性が、海の方向を手で示しながら、十数人の男性や女性に説明をしている。そばには貸し切りバスが止まっている。 銀色の箱形の装置がある工場内。作業服を着た日本人男性(にほんじんだんせい)が、緑色(みどりいろ)の電子基板を胸の前に持ちながら話をしている。 丸刈りでチェック柄のシャツを着た男性が、白い機械の前で手ぶりを交えながら説明をしている。

テロップ: 集まれ! 海外の起業家たち 九州が目指すイノベーションとは

ナレーション: 日本でのビジネス展開を目指す海外のスタートアップに、地方都市の魅力も知ってもらいたい。2つの都市の取り組みとは?

映像説明: ジェトログローバルアイオープニングタイトル。各国のさまざまな人々の笑顔や、農作物(のうさくぶつ)を収穫している様子、ガントリークレーンが並んでいる港、緑色(みどりいろ)の仏像、小型飛行機や新幹線、バイクなどの乗り物や生き物など、世界中のいろいろな写真が現れて白い画面を埋めていく。連なった写真に重なるように世界地図のCGが浮かび上がり、中央に紺色の文字で「世界は今 JETRO Global Eye(ジェトロ グローバル アイ)」と書かれたタイトルテロップが表示される。

映像説明: 巨大な曲面スクリーンが設置された大規模な会場。ライトに照らされた壇上には、4人の登壇者が座り、そのうちの女性1人と男性1人の姿が曲面スクリーンに大きく映し出されている。

サイドテロップ(画面右上に常時表示): アジア最大級TECHイベント 最先端スタートアップが集結

テロップ: SusHi Tech Tokyo(スシテック トーキョー) 2024

ナレーション: 4月から1ヵ月にわたり、東京都の主催で行われた「スシテック トーキョー」。

映像説明: ボカシ加工をした会場のロビーのような場所や会場内の装飾の静止画を背景にCGアニメーションが表示される。寿司下駄にのった10貫の握りずしに重ねて、英文字で「SusHi Tech(スシテック)」と書かれたテロップと、大きなクエスチョンマークが表示されている。すしのイラストが消えたあと、「SusHi Tech(スシテック)」の文字が「Sus(サス)」、「Hi」、「Tech」の3つに分かれ、それぞれを頭文字に「Sustainable(サステナブル)」、「High City Tech」の英文字が、1行で表示される。「Sustainable(サステナブル)」と「High City Tech」のあいだに「×」も表示されている。最後に、英文字の上の行に、「持続可能な都市を高い技術で目指す」という緑色(みどりいろ)のテロップが現れる。

ナレーション: スシテックとは、「おすしのテクノロジー?」ではなく、「サステナブル(Sustainable)」と「ハイ シティー テック(High City Tech)」を掛け合わせた造語。「持続可能な都市を高い技術で目指そう」という理念を表したもの。

映像説明: 逆さにした角すいを4つ組み合わせた形の建物の外観。正面の高い位置に、英文字で「TOKYO BIG SIGHT(トウキョウ ビッグ サイト)」と書かれている。建物の前のコンコースには、白の背景に黒と赤の文字でシンプルに描かれた「SusHi Tech TOKYO(スシテック トーキョー) 2024」の看板が立っている。 イベント会場。全体的に照明が抑えられた薄暗い空間で、赤や緑のネオンライトが光る出展ブースは、大勢の来場者でにぎわっている。

テロップ: 東京都 江東区

テロップ: 5月15~(から)16日 SusHi Tech Tokyo(スシテック トーキョー) 2024 Global Startup Program(グローバル スタートアップ プログラム) 主催:東京都

ナレーション: この日、国際展示場では、都市の課題に挑む最新技術が集結する「グローバルスタートアッププログラム」が開催された。

映像説明: 薄暗いイベント会場で、2人の男性が卓球をしている。卓球台の脇にモニターがあり、卓球をしている様子のライブ映像が流れている。 モニター画面のアップ。画面の左上には「試合中」の文字がある。プレイヤーの動きやピンポン玉の音に合わせて、「カッ」や「コッ」という擬音がテロップで表示される。 別のブース。VR(ブイアール)メガネをかけた男性が、片手の親指と人差し指で空中をつまみ、前方へ突き出す動作をしている。背後にあるモニターに、男性が見ているであろうAR(拡張現実)の映像が映し出されている。空中に円筒形(えんとうけい)の装置が浮かび、そこに入っている小さな物体が、つまんで出し入れされている。

テロップ: 430を超えるスタートアップ

ナレーション: アジア最大級の規模で、国内外から430を超えるスタートアップが出展。

映像説明: ポスター展示をしているブースの前で、アッシュカラーの短髪の男性が金髪の女性とともに丸刈りの男性と立ち話をしている。 液晶モニターで街路樹の3D(スリーディー)CG映像を流しているブース。緑色(みどりいろ)のシャツを着た白髪の男性が来場者を応対している。

ナレーション: ジェトロが支援する各国の企業もブースを構えた。

映像説明: スーツ姿の女性の3D(スリーディー)アニメーションが映し出された縦長のモニターを展示しているブース。モニターの前で、黒のポロシャツを着てメガネをかけた男性がインタビューに答える。

テロップ: マレーシア国旗 Robopreneur(ロボプレナー) ハナフィア・ユスフ CEO

ユスフCEO・英語: 当社のAI(エーアイ)システム「Visage(ヴィサージュ)」を使えば、ロボットをより効果的に動かせます。

映像説明: 別のブース。モスグリーンの背景に白抜きで「Carbon Credits(カーボン クレジット)」、「ESG Initiative」、「Regenerative Agriculture」などの文字とシンボルアイコンが描かれたポスター展示の前で、インドの民族衣装であるクルタを着た男性がインタビューに答える。

テロップ: インド国旗 Physiz Agtech Pvt(フィジズ アグテック プライベートリミテッド) ナビーン・シン CEO

シンCEO・英語: 当社は農場にセンサーを配備して、 収集したデータから、農業の行程の自動化を目指しています。

映像説明: スマートフォンの写真を大きく使ったポスターを展示しているブース。赤いポロシャツを着てチャコールグレーのジャケットを羽織った男性と黒髪のボブヘアーの女性が、男性来場者を応対している。 緑色(みどりいろ)のネオンライトで飾られたブースが並ぶエリア。人垣でポスター展示が隠れて見えないほど、多くの来場者でにぎわっている。

ナレーション: 日本でのビジネス展開に意欲を燃やし、世界で活躍する多くのスタートアップが東京に集結。

映像説明: グレーのシャツを着た男性が、背の高いポールに小型の白いモニターを取り付けた展示物の前で来場者と談笑している。 グレーのシャツを着た男性が、紫色の法被を着た4人の日本人男性(にほんじんだんせい)と挨拶を交わしている。

ナレーション: この機会を生かし、地方都市のビジネスの可能性を知ってもらうため、来日した彼らを、そのまま九州に呼びこもうという動きがあった。

映像説明: JR博多駅の近代的な建物の外観と隣接するバスターミナル。駅前のバス乗り場には、ピンク、黄色(きいろ)、水色など、ポップな色使いのラッピングバスが止まっている。 画面左下の四角い枠に福岡県の地図が表示される。県北部の博多湾に面した福岡市がオレンジ色(いろ)で塗られ、博多駅を含む都心部が、赤い丸印で示されている。

サイドテロップ(画面右上に常時表示): 開業率全国1位 福岡市 海外の起業家にも支援

ナレーション: 福岡県、福岡市。

映像説明: たくさんの人が横断歩道を行き交っている。 二十数階ほどの高さのガラス張りのビルの外観。1階正面の出入り口の前には芝生広場があり、ベンチ近くに立つ人や芝生に座っているひとなどがいる。

ナレーション: 開業率は5年連続で全国1位。近年は海外企業の誘致にも力を入れ、国際ビジネス都市としての存在感を強めている。

映像説明: 路上に停車した貸し切りバスから、スーツ姿の男性や女性が続々と降りてくる。その映像を背景に5ヵ国の国旗と国名が書かれた参加企業のリストが表示される。シンガポールが7社、インドが4社、中国が1社、マレーシアが2社、ドイツが1社、それぞれの国旗の下に企業名が書かれている。

ナレーション: そこで今回、スシテックに出展していた企業に呼びかけたところ、なんと5ヵ国、15社ものスタートアップが、この視察プログラムに参加することになった。

映像説明: 左右の壁がオフホワイトで、正面の壁が木目調の会場。聴衆席はスーツ姿の人々で埋まり、壇上では茶色いジャケットを着た男性が演台(えんだい)に立ち、資料を見ながら話している。前方に設置されたスクリーンには、「Fukuoka City」の文字と4枚の風景画像が映し出されている。 檀上の様子。茶色いジャケットを着た男性が演台(えんだい)に立ち、資料を見ながら話していて、スクリーンには福岡市のスタートアップ支援の歴史や海外の雑誌に取り上げられた際の誌面の画像などが映し出されている。

テロップ: 2024年5月20~(から)21日 J‐Bridge Discover(ジェー ブリッジ ディスカバー) Kyushu Invitation Program(キュウシュウ インビテーション プログラム) 主催:北九州市 福岡市 ジェトロ

ナレーション: 初日のセミナーでは、主に、海外企業への、さまざまな支援策に加え、食文化の豊かさや外国人の暮らしやすさなど、町の魅力も紹介。

映像説明: 前方に緑色(みどりいろ)の黒板と液晶ディスプレーがある部屋。岸原(きしはら)さんが黒板の脇の長机(ながづくえ)の席で、満席の聴衆に向けて話をしている。 話をしている岸原(きしはら)さんのアップ。

テロップ: GxPartners 代表パートナー 岸原 稔泰(きしはら としひろ) さん

ナレーション: 続く講演では、福岡のオープンイノベーションをけん引してきた、投資家の岸原(きしはら)さんが登壇。福岡で起業するメリットを、こう話す。

映像説明: ベージュの枠のガラス窓がある部屋で、岸原(きしはら)さんがインタビューに答える。

岸原(きしはら)さん: えー、日本(にほん)に進出するときに最適な場所ですよと、あー、いうふうに申し上げています。というのは、1つは行政の、そういったサポートがしっかりとしていると。 で、あとは、地域の人のですね、この、オープンマインドと言われまして、非常に、こう、海外の人でも受け入れるマインドがありますので、 ファーストステップとして福岡がいいんじゃないかなと、いうふうに思っております。

映像説明: 前方に緑色(みどりいろ)の黒板がある部屋。聴衆席に座る、黒いスーツを着た短髪の男性が前方の液晶モニターを指さしながら発言している。 手ぶりを交えながら話をする、黒いスーツを着た短髪の男性のアップ。

テロップ: インド国旗 Palmtree Infotech(パームツリー インフォテック) インターネット上(インターネットじょう)でAI(エーアイ)を活用した 広告サービスなどを提供

ナレーション: こちらは、インターネット上(インターネットじょう)でAI(エーアイ)を活用した広告サービスなどを提供している企業。今回の視察で、福岡市に興味を持ったようだ。

映像説明: 前方に緑色(みどりいろ)の黒板がある部屋で、Palmtree Infotech(パームツリー インフォテック)の黒いスーツを着た短髪の男性がインタビューに答える。背後では、聴講者たちが数人で立ち話をしたり、部屋を見て回ったりしている。

テロップ: インド国旗 Palmtree Infotech(パームツリー インフォテック) ラジェシュ・コイルピルレイ CEO

ラジェシュ・コイルピルレイCEO・英語: 福岡市は、日本でビジネスを始めるにはいい場所だと思います。 なぜなら、当社は社員30人ほどの小規模な企業だからです。 地方都市のほうが、受け入れられやすいかもしれません。

映像説明: 海沿いの道路を移動する車の車窓風景。円筒形(えんとうけい)や球形の大きなタンクが並ぶ工場地帯が見えている。画面左下の四角い枠に福岡県の地図が表示され、オレンジ色(いろ)で塗られた福岡市を基点に、薄い黄色(きいろ)で塗られた、県北東部の北九州市へ向かう赤い矢印が現れる。

サイドテロップ(画面右上に常時表示): 海外スタートアップと協業を ものづくりの街 北九州市

ナレーション: 一行が次に向かったのは、北九州市。

映像説明: 20人ほどの視察団の一行が高い石垣に沿った坂道を上ってくる。駐車場から敷地の出入り口に続く道には、家紋のマークとともに「小倉城」と書かれた のぼりが並んでいる。 坂道を上っていく人々の様子。進行方向の正面に、石垣や木立に囲まれた天守閣が見える。

テロップ: 福岡県 北九州市

テロップ: 小倉城

ナレーション: やって来たのは、小倉城だ。

映像説明: 城内(じょうない)の展示室。歴代の城主の名前が書かれた、横に長い年表が掲示され、その下に、長い列をなす参勤交代の一行を描いたジオラマが展示されている。 江戸時代の街の様子のジオラマのアップ。「城下のにぎわい」と題されたものや「ガラシャ夫人のミサ」といったタイトルが付いたものが展示されている。 戦国武士たちを等身大の人形で表現した展示スペース。白髪交じりの短髪の男性参加者が人形1体ずつに深々とおじぎをしている。

ナレーション: 北九州市では、地元の歴史や文化にも触れることができる、小倉城を、なんと、まるごと貸し切りでおもてなし。参加者も楽しそうだ。

映像説明: 青い光を放つ大型スクリーンがある部屋で、20人ほどの視察団の一行が着席している。 資料を投影した大型スクリーンの前で、黒髪のロングヘアーの女性がプレゼンテーションしている。

ナレーション: 海外企業との協業に関心のある地元企業も招いて、まずは、シアタールームでピッチ。

映像説明: 壁の上半分が白、下半分が木目調の部屋。飲み物のグラスと名刺を持った人々が、数人ずつ集まって立ち話をしたり、名刺を交換したりしている。 白髪でグレーのジャケットを着た日本人男性(にほんじんだんせい)が、スマートフォンの画面を見せて質問する参加者と話している。

ナレーション: その後は、お互いを知るきっかけにと交流会が行われた。

映像説明: 交流会の会場で、紺色のジャケットを着た日本人男性(にほんじんだんせい)がインタビューに答える。

テロップ: 製造関連企業

製造関連企業の日本人男性(にほんじんだんせい): いくつか、ま、興味のある会社はありまして、 ま、あの、1つはドイツの会社で、ま、製造業の、あの、話をされていましたので、 ま、われわれのお客さんにも、あの、紹介できるソリューションかなあ、というふうに思いました。

映像説明: 白い壁に黒いスピーカーが常設され、木製のドアがある会議室。前方のモニターに「Kitakyushu Science & Research Park(キタキュウシュウ サイエンス アンド リサーチ パーク)(KSRP)」と題された資料が表示され、3列に並べられた長机(ながづくえ)の席に、20人あまりの視察団の一行が着席している。

ナレーション: プログラム2日目は、市内の事業を視察する前に、北九州市の概要や支援の内容などを紹介。

映像説明: 白い壁に黒いスピーカーが常設された会議室。聴衆席のラジェシュ・コイルピルレイCEOが、マイクを持ち、手ぶりを交えながら話している。 アッシュカラーの短髪の男性がマイクを持ち、手ぶりを交えながら話している。

ナレーション: 活発な質疑応答のなか、産業についての質問も。

映像説明: 白い壁の前に立つ青野主査が、マイクを持ち、話している。

テロップ: 北九州市 国際ビジネス戦略課 青野 人士(あおの ひとし) 主査

青野主査: 北九州市は、あのー、製造業とかですね、あと、あの、環境関連産業、あのー、というところが、あの非常に、あのー、集積してますので…。

映像説明: 視察団の一行が施設の出入り口のような場所に横並びになり、記念撮影をしている。青野主査が視察団に駆け寄り、左端に立って笑顔でポーズを取る。背後には、暖色系のライトがともるスペースが見えている。

ナレーション: 今回の視察を取りしきっているのは、北九州市の青野さんだ。

映像説明: 茶色い木製の掲示板の前で、青野主査がインタビューに答える。掲示板の上にあるスペースには、緑色(みどりいろ)の背景に白い文字で「SDGs(エスディージーズ) 未来都市 北九州市」と書かれている。

テロップ: 北九州市 国際ビジネス戦略課 青野 人士(あおの ひとし) 主査

青野主査: (北九州市には)優秀な、あの、技術を持った、あのー、企業が集積しておりますので、 そことですね、海外のスタートアップとの技術をですね、マッチングをさせて、 あの、新たな、あの、技術をですね、生み出して、あの、いただいて、あの、課題の解決にですね、あの、つなげられればと。

映像説明: クレーン船が係留されているふ頭。視察団の男性3人が海を背にして立ち、それぞれスマートフォンで陸地のほうを撮影している。 視察団の人々がスマートフォンを向けている方向には、3枚の羽根がある、白い巨大なプロペラ型風車(プロペラがたふうしゃ)が1基、立っている。風車(ふうしゃ)の周囲には2階建てのプレハブの建物がいくつかあり、陸上や海上に大小のクレーンが見える。 側面から見た、ゆっくりとプロベラが回る風車(ふうしゃ)の様子。

テロップ: 響灘風力発電施設(ひびきなだふうりょくはつでんしせつ)

ナレーション: 環境関連の産業として案内したのは、地理的な特徴を生かして、湾岸沿いに設置された、風力発電施設。

映像説明: 鉄骨造りの倉庫のような建物の出入り口に、20人ほどの視察団の一行が集まっている。出入り口の前には赤いフォークリフトが止まり、中身が詰まった直径1mほどの大きな提げ袋がいくつか置かれている。 建物の内部。部屋の中央にある、高さ2m弱、横幅が4mほどある銀色の箱形の装置を、視察団の一行が見学している。室内には直径30cmほどの銀色の配管が巡り、一部は、銀色の箱形の装置や、ほかの装置に接続されている。手前の作業台には、水色のプラスチックコンテナが整然と並べられている。 さまざまな種類の雑多な電子部品がのった円形の機械が、ゆっくりと回転している。

テロップ: アステック入江(アステックいりえ)

ナレーション: そして、古くから、ものづくりの町を支えてきた鉄鋼関連企業。

映像説明: 白い作業用手袋をした人物の手が、グレーのプラスチックコンテナから、緑色(みどりいろ)の電子基板を取り出している。 壁に「安全第一」と書かれた白いプレートが掛かっている工場内。青いつなぎを着た女性スタッフが銀色の箱形の装置から突き出した台に電子基板をのせている。台にのせた基板は、ゆっくりと装置の中へ取り込まれていく。

ナレーション: 電子基板から金属を再生するという、世界に誇る、高度なリサイクル技術を紹介した。

映像説明: 建物の内部。数台並んだモニターに視線を向けながら視察団の一行が立ち話をしている。 アッシュカラーの短髪の男性が高揚した様子で、ほかの男性参加者と話す姿がズームアップされる。

テロップ: ドイツ国旗 Ailoys(エイロイス) 製造工程の管理や経営の課題を AI(エーアイ)で分析し 改善策を提案する

ナレーション: 特に興味を示していたのは、ドイツ・ベルリンから来日していた「エイロイス」。主に製造業の分野で工程管理や経営の課題をAI(エーアイ)で分析し、改善策を提案するスタートアップだ。

映像説明: ベージュ色(いろ)のシャッターが下りた建物の前で、エイロイスのアッシュカラーの短髪の男性がインタビューに答える。

テロップ: ドイツ国旗 Ailoys(エイロイス) セルゲイ・アルティンバエブ マネージングパートナー

アルティンバエブ マネージングパートナー・英語: 福岡市は九州最大の都市である一方、 北九州市は製造業や金属メーカーが多いので、当社には適しています。 日本について、もっと学び、ほかの県のことも知りたいです。

映像説明: 銀色の箱形の装置の前で、視察団の数人が薄いグレーの作業服を着た男性スタッフの説明を聞いている。背後に青いつなぎを着た女性スタッフが作業をしている姿が見える。 水色のプラスチックコンテナが並ぶ作業台を前に、女性と男性の3人の参加者が立ち話をしている。

ナレーション: 福岡市と北九州市、2つの地方都市でのビジネスの可能性を体感した参加者たち。今後の展開も期待できそうだ。

映像説明: アルティンバエブ マネージングパートナーが、グレーのシャツを着た男性と立ち話をしている。 電子部品の写真と名称が入った紙の資料が貼られている壁の前で、アルティンバエブ マネージングパートナーが、グレーのシャツを着た男性が立ち話をしている。

サイドテロップ(画面右上に常時表示): 高齢化の課題に挑む 北九州市×シンガポール企業

テロップ: シンガポール国旗 SoundEye(サウンドアイ) タン・ヨー・キー CEO

ナレーション: そして今回、シンガポールから参加していた、こちらの企業。実は、一足先に北九州市の支援事業で動きだしているという。

映像説明: 茶色い木製の掲示板の前で、青野主査がインタビューに答える。掲示板の上にあるスペースには、緑色(みどりいろ)の背景に白い文字で「SDGs(エスディージーズ) 未来都市 北九州市」と書かれている。

テロップ: 北九州市 国際ビジネス戦略課 青野 人士(あおの ひとし) 主査

青野主査: 北九州市は、えー、非常に、あの、高齢化が、進んでいる、えー、都市でして、そういった、あの、高齢化に伴う課題にですね、市としても、あの、対応していく必要があると考えております。

映像説明: こげ茶色(こげちゃいろ)の板壁の平屋の建物の外観。建物の前の道路に面した看板に「ケアホーム」の文字が見える。建物の奥には木立が見える。 「ケアホーム」の文字がある看板と平屋の建物のあっぷ。

テロップ: グループホーム支援センター門司(グループホームしえんセンターもじ)

ナレーション: そこで、サウンドアイの技術をテスト導入したのが、こちらの介護施設だ。

映像説明: 大きな窓から明るい日ざしがさし込む部屋で、青野主査を含む8人の男性がテーブルを囲み、ミーティングをしている。 テーブルを囲んで座るタンCEOが、ズームアップされる。

ナレーション: この日、タンさんは、導入開始から2ヵ月ぶりにヒアリングに訪れていた。

テロップ: シンガポール国旗 SoundEye タン・ヨー・キー CEO

映像説明: ケアホームの個室。タンCEOが、ベッドの脇に取り付けられた黒い手すりにつかまりながらシングルベッドに腰を下ろす。 シングルベッドの頭側の壁際に、天井まである突っ張りポールが立てられ、ポールの1番上に白い箱形の機械が取り付けられている。 白い箱形の機械へのズームアップ。

ナレーション: サウンドアイが提供しているのは、ベッド脇のセンサー。音や特殊なセンサーの技術によって、室内で起こった異常を検知し、アラート音で知らせてくれる。

映像説明: 青から黄色(きいろ)のグラデーションで点描され、人の動きがシルエットで表示されている画面。体を前にかがめていた人物が立ち上がったあと、背中から床へ転倒する様子がはっきり分かる。(映像提供:SoundEye)

ナレーション: 室内の様子は、このように映し出される。

映像説明: ケアホームの個室のベッドで仰向けになっていたタンCEOが、起き上がってベッドの端に座り、手ぶりを交えて話している。話を終えると、タンCEOは黒い手すりにつかまって笑顔で立ち上がり、歩いてくる。

テロップ: プライバシーを侵害しない画像

ナレーション: 防犯カメラとは違い、被写体のプライバシーを侵害する恐れがないため、プライバシーに厳しいシンガポールでも、多くの介護施設で導入されているという。

映像説明: 大きな窓から明るい日ざしがさし込む部屋。タンCEO、青野主査、短髪で白いTシャツを着た日本人男性(にほんじんだんせい)、ほか数人がテーブルを囲んでミーティングをしている。短髪で白いTシャツを着た日本人男性(にほんじんだんせい)が手ぶりを交えながら話しているのを全員で聞いている。 白髪交じりの短髪で赤いネックストラップを下げた男性が手ぶりを交えて話している。

ナレーション: 実際に使ってみて、その精度の高さで、介護スタッフの負担も大きく軽減したようだ。

映像説明: ミーティングの席で、短髪で白いTシャツを着た日本人男性(にほんじんだんせい)が手ぶりを交えながら話をする。

テロップ: グループホーム支援センター門司 原田 優太(はらだ ゆうた) 主任

原田主任: 確実に、こう、(入居者の)起き上がりが分かるので、ま、「トイレに行くな」だとか、 あのー、以前は、そのー、これを導入する前は、センサーマットだったので、 寝返りを打っても(アラート音が)鳴るし、えー、そのつど(確認に)行かないといけない。 ただ、(必要なときだけ)映像で見れるっていうのは、すごく、あのー、ま、夜勤者の方(かた)の、ちょっとこう、安心材料というか。

映像説明: プラスチックの収納ケースやコンテナといったケア用品などがある部屋。棚の上には監視カメラの映像を4分割画面で表示したモニターなどもある。原田主任が、事務机(じむづくえ)に置かれた小型の白いモニターをのぞき込むと、タンCEOが、その画面を指でさしながら説明をする。ミーティングに同席していた数人の男性が、そばで、その様子を見ている。

ナレーション: 一方で、課題も。こちらの施設では、現在、事務室に管理モニターを設置しているが…。

映像説明: 大きな窓から明るい日ざしがさし込む部屋。ミーティングの席で、原田主任が手ぶりを交えながら話をしている。

原田主任: ま、その、施設によって、その、スマートフォンの普及している施設もあれば、やっぱり、そうじゃない、うん、あのー、施設もあったりというところで、 何かこう(持ち運べる管理モニターの)端末、っていうのも、こう、あったりとかすれば、よかったのかなっていう…。

映像説明: 大きな窓から明るい日ざしがさし込む部屋。タンCEOが隣に座る男性の話をうなずきながら聞き、しきりにメモを取っている。

ナレーション: 施設の規模や運営方針によっても、どうすれば使いやすいかは違う。そのため、こうしたやりとりを重ねることで、ともに、よりよい製品への改良につながると、タンさんは話す。

映像説明: 屋外の茶色いタイルの壁の前で、タンCEOがインタビューに答える。

テロップ: シンガポール国旗 SoundEye タン・ヨー・キー CEO

タンCEO・英語: 私がシンガポールに帰国したあとも、北九州市の人たちは、 システムの状況などを気にかけてくれ、丁寧に対応してくれます。 こんなに親切な人たちがいる街を、ほかに知りません。

映像説明: 白い壁の会議室。カタカナの「コ」の字に並べた長机(ながづくえ)の席で、青野主査が手ぶりを交えて話している。

ナレーション: 地元企業と海外企業が結びつき、市の支援が離れたあともビジネスが続いていくことを、青野さんは期待している。

映像説明: 屋外のブロック塀(ブロックべい)の前で、青野主査がインタビューに答える。

テロップ: 北九州市 国際ビジネス戦略課 青野 人士(あおの ひとし) 主査

青野主査: 市に、拠点を、設置をしてもらってですね、そこを皮切りに、ま、日本(にほん)、全体に、どんどん、あの、羽ばたいていって、もらいたいと、いう思い。 ぜひぜひ、あのー、もう、北九州市発、あのー、「ナニナニの技術」っていうような、あの、ワードがですね、あの、日本全体(にほんぜんたい)に、あのー、届いていただきたいなと思っております。

映像説明: 水色のグラデーション背景画。画面の右側で地球の陸地部分だけが点描され、中が空洞になった地球儀のグラフィックイメージが回転している。

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2025年1月16日(予定)
テーマ:寿司に! おにぎりに! 世界に海苔を売る ひょうごの営業マン

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