動物園でおなじみのチーター、ヒョウ、ピューマ、ジャガー…どれも名前を聞いたことのあるネコ科の動物ですが、いざ見分けるとなると正確に分かる人はとても少ないのでは?そこで今回は、チーターとユキヒョウ(ヒョウの仲間)が暮らすアドベンチャーワールドの飼育スタッフさんに、その見分け方について質問してみました。
「アドベンチャーワールド」のスタッフさんにお話をうかがいました!
「アドベンチャーワールド」とは、和歌山県南紀白浜のテーマパーク。6頭のジャイアントパンダやイルカをはじめ、陸・海・空のさまざまな動物たち、自然とのふれあいを楽しめる施設です。
「アドベンチャーワールド」にはチーターとユキヒョウが暮らしていますが、この2種類は体の色や体の大きさが違うため、間違えることはないでしょう。
ですが、チーターとヒョウ、そしてジャガー、ピューマは?いざ見分けるとなるととても難しいのではないでしょうか?
またネコの仲間には別名を持つものも多く、和名(日本語での名前)や英名(英語での名前)があるなど同じ動物で複数の名前を持っていることから、さらに間違えやすいのだそうです。
※2020年4月末現在、アドベンチャーワールドは臨時休園中です。
1問目:このコはだ~れだ?
頭部は小さく四肢は長くほっそりした体形で、淡黄色の地に多数の黒斑が見られます。
正解は…
チーターでした!
チーター 英名:Cheetah
体長:110~140 cm、体重:40~65 kg
生息地:サハラ以南のアフリカ、中近東、南アジア
足のツメは他のネコ類とは異なり、引き込むことはないそう。
野生では日中狩りをすることが多く、時速100km以上ものスピードを利用してガゼル、ウサギなどを捕食しますが、獲物をハイエナやライオンなどにうばわれることも多いんだとか…。
また、少し違う模様を持った「キングチーター」と呼ばれるチーターもいますが、同種なのだそうです。
2問目:このコはだ~れだ?
体色は、淡黄褐色から淡褐色で、黒い斑紋があります。
正解は…
ヒョウでした!
ヒョウ 英名:Leopard 別名:パンサー
体長:100~190 cm、体重:30~70 kg
生息地:サハラ以南のアフリカ、中部以南のアジア、アラビア、アムール
夜行性で、群れではなく単独で生活。野生では、小・中型のシカ、レイヨウ類などを主に捕えてとしていますが、サル類、魚、爬虫類など幅広く捕食するそうです。
また、樹上を好んで、獲物を引っ張り上げて他の動物から守ったりもするそうですよ。
クロヒョウ(ブラックパンサー)といわれる黒変種もしばしば見られます。
一方「ユキヒョウ」は中央アジアなどの山岳地帯だけに生息するヒョウの仲間で、ヒョウより白く厚い毛が特徴です。
野生ではわずか数千匹しかいないとさえいわれている、とても貴重な動物です。
3問目:このコはだ~れだ?
頭は大きく、ヒョウに比べてずんぐりした体型で、体は淡黄色から黄褐色。黒色の斑点のまわりに同色の輪状の斑が見られます。
正解は…
ジャガーでした!
ジャガー 英名:Jaguar
体長:110~150 cm、体重:60~120 kg
生息地:ニューメキシコからアルゼンチン北部
水にもよく入り、木にも登るという抜群の身体能力!
野生では、魚、ワニ、アルマジロ、バク、ペッカリーなどをエサとしているそうです。
4問目:このコはだ~れだ?
おや、このコだけ体の模様がありませんね。
体は黄褐色で腹側は少し色が薄くなり、耳の裏が黒いのが特徴です。
正解は…
ピューマでした!
ピューマ 英名:Puma 別名:クーガー、マウンテンライオン
体長:95~150 cm、体重:25~80 kg
生息地:南北アメリカ
がっしりとした頭と首、たくましい前半身とすらりとした後半身、筋肉質の脚を持っています。
野生での主な食物は、中~大型哺乳類。シカ、コヨーテやヤマアラシ、ナマケモノなどの小型動物も食べるそうですよ。
チーター、ヒョウ、ピューマ、ジャガーの見分け方は?
では、チーター、ヒョウ、ピューマ、ジャガーの詳しい見分けポイントを解説してもらいましたよ。
一番見分けやすいのは、チーターとピューマです。
チーターは地上最速の動物で、早く走るために体が軽量化されており、他の3種と比べると華奢でスラっと細長く見えます。体には黒の斑点模様と、目頭から涙状線と呼ばれる黒い模様があります。
ピューマはあの有名ブランドのロゴにもなっている動物で、ピューマ(PUMA)をローマ字読みしたものがブランド名になっています。
ロッキー山脈やアンデス山脈にも生息しており、その姿は筋骨隆々といったイメージ。特徴的な模様がないのが特徴です。
そしてヒョウとジャガーです。
ジャガーのほうが大型で全体的にがっしりした体格。生息域も違い、野生では生息域は重複しないそうです。
ヒョウとジャガーの体には斑紋がありますが、ジャガーはその斑紋の中に、ちいさな黒い模様があるのが特徴です。
模様を並べて見たら違いが分かりますが、遠目から見分けるのはなかなか難易度が高そうですね!
まとめ
いかがでしょうか?これで、動物園で本物を見たときに、間違えることなく見分けられるのでは?
ネコ科には、まだまだたくさんの仲間がいます。ぜひ、他のネコ科の仲間も調べてみてくださいね!
■アドベンチャーワールド
[TEL]0570-06-4481
[住所]和歌山県西牟婁郡白浜町堅田2399
[営業時間]【休業日】※ホームページ参照
[料金]入園券(1DAY):大人(18歳以上)4800円、中人(12歳~17歳)3800円、小人(4歳~11歳)2800円、セニア(65歳以上)4300円
[アクセス]車:紀勢自動車道南紀白浜ICより10分
「アドベンチャーワールド」の詳細はこちら
参考文献:
『ナショナルジオグラフィック』
『野生ネコの教科書』
『環境省 特定外来生物・特定(危険)動物へのマイクロチップ埋め込み技術マニュアル』
※この記事は2020年4月時点での情報です
じゃらん編集部
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