名湯、秘湯に恵まれている温泉大国ニッポン。今回はじゃらんで毎年発表している『人気温泉地ランキング』から、特に大人世代の支持が大きかった東日本の人気温泉地をご紹介。
トップ10に入った人気温泉地については、大人ならではの愉しみ方をご提案!選ばれた温泉地にあなたのお気に入りはランクインしているのか、乞うご期待あれ!
記事配信:じゃらんニュース
『東』 温泉地番付トップ20
■大人世代の温泉に対するこだわりが反映された東番付
「大人世代は泉質や源泉、効能にかけ流しといった温泉そのものを重視する傾向が強いですね。また整備された温泉地より、自然が残されているところが人気で、遠くて不便でも躊躇しないのは、時間や経済的なゆとりがあるからでしょう。東の番付にはそれが如実に表れていると思います。
何と言っても草津が横綱であること。実は全世代の支持は10年以上箱根がトップなのですが、大人世代は近年で逆転。草津の掲げる“泉質主義”が浸透しましたね。乳頭温泉郷や白骨、八甲田温泉・酸ヶ湯温泉などもこうした好みが反映されているのでしょう。
温泉旅のスタイルで上昇しているのは、“ひとり旅”。気ままな旅へのニーズは高く、特に東の温泉地はその受け入れに力を入れている模様。番付外の注目は、福島県の高湯温泉。この番付は『もう一度行きたい』温泉地を集計してますが、『満足した』温泉地では、東の1位を獲得している実力派です」。(じゃらんリサーチセンター温泉研究員 森戸香奈子)
<横綱> 草津温泉【群馬県】
自然湧出量日本一!天下の名湯。
こんこんと湧く効能豊かな高温で強い酸性泉。
もうもうと湯煙があがる湯畑を中心に、木造の旅館や商店が軒を連ね、生活に密着した共同浴場が点在する日本屈指の温泉地。毎分3万2000Lと自然湧出量としては日本一の湯量を誇り、旅館や温泉施設で、源泉100%かけ流しができるのはこのおかげだ。
また、有名な温泉地ながら、その名に甘んじることなく、時代のニーズに合わせて進化しているのも人気の理由のひとつだろう。湯畑ライティングや温泉らくごなど、観光客をもてなす試みにも積極的だ。
宿も多彩で、湯畑周辺には情緒ある温泉旅館が集中し、町の外周には高原リゾートの雰囲気を持つペンションなどが点在する。1泊朝食のみの滞在プランや、一人客向けの温泉ホテルが増えているのも最近の傾向だ。
湯畑ライティング
2016年12月リニューアル。華やかに湯畑が浮かび上がる。
間接照明で浮かび上がる湯樋や、石柵に沿って設置されたライト、湯滝やエメラルドグリーンの滝壺も照らされ、湯畑全体が幻想的な雰囲気に包まれる。ライティングは日没から23時くらいまでの毎日開催。湯上がりに、食後に、一杯飲んだ後に、人々が集うスポットだ。
[TEL]0279-88-0800(草津温泉観光協会)
[住所]群馬県吾妻郡草津町草津
[営業時間]日没~23時
[アクセス]【電車】JR長野原草津口駅よりバス25分 【車】関越道渋川伊香保ICより1時間20分
昭和レトロを探して情緒溢れる路地裏をそぞろ歩く。
外湯めぐりに、射的に食べ歩き…。草津の夜は長い。
温泉街の楽しみはやはり夜さんぽ。湯畑を中心に四方に広がる路地裏を散策してみたい。温泉まんじゅうの食べ比べ、昔懐かしい射的に挑戦してみたり、点在する共同浴場で湯めぐりするのもいいだろう。
昭和レトロな雰囲気の漂う「湯滝通り」は、地元の人も集まる居酒屋やスナックが、折れ曲がった細い路地に連なり、湯上がりの一杯を楽しみたい人にもおすすめだ。
旅館やホテルの立ち並ぶ「西の河原通り」では、お土産もの店や温泉まんじゅう店に立ち寄りながら、歩いて10分ほどの西の河原公園を目指そう。美しくライティングされた公園の先には巨大な西の河原大露天風呂がある。夜10時まで営業しているので、冷えた体をここでまたゆっくり温めて、賑わう温泉街に戻ろう。
西の河原公園
湯の川が照らされるロマンチックな公園散策。
2017年3月に始まったライティングは雰囲気抜群。色とりどりに照らされる湯の川をベンチに腰掛けながら楽しめる。公園の奥には男女合わせて500平方メートルと、日本有数の広さを誇る西の河原露天風呂がある。
[TEL]0279-88-0800(草津温泉観光協会)
[住所]群馬県吾妻郡草津町草津
[営業時間]日没~22時
[アクセス]湯畑より徒歩10分
<大関> 箱根温泉【神奈川県】
首都圏から交通至便な温泉リゾート。
17種の温泉と名勝名所に恵まれ高い人気を誇る。
この度の番付では草津の後塵を拝したが、全世代の支持を反映した『じゃらん人気温泉地ランキング』において、10年以上トップの座を維持しているのが箱根。玄関口とされる箱根湯本から最も標高の高い湯ノ花沢まで、高低差は実に830m。この間に個性豊かな十七湯が散在している。泉質は大きくふたつ。透明の単純泉、にごり湯の硫黄泉と見た目も匂いも対照的で、両方に浸かれば、まるで温泉地をはしごしているかのような気分。
湯のバリエーション同様、宿泊施設も小ぢんまりとした隠れ宿から大型のリゾートホテルまで多彩で、老若男女、どんなグループがリピートしても困らない。アクセス至便で風光明媚。美術館やグルメも充実し、常に賑わいを見せているのも合点がゆく。
絶景日帰り温泉 龍宮殿本館
築約80年の歴史的建造物が、絶景自慢の日帰り温泉施設に。
温泉旅館として営んできた「龍宮殿本館」が、2017年7月に日帰り温泉施設にリニューアル。自家源泉「蛸川温泉」が満ちた露天風呂からは、芦ノ湖と富士が眺められる。
[TEL]0460-83-1126
[住所]神奈川県足柄下郡箱根町元箱根139
[営業時間]10時~20時(一般受付19時最終)
[定休日]なし
[料金]中学生以上1994円
[アクセス]【電車】JR小田原駅よりタクシーで40分 【車】東名厚木ICより1時間
古き良き箱根と進化する箱根の両方を体感する。
江戸時代には東海道の宿場町として栄え、明治・大正の近代に入ると外国人の保養地を意識した華やかなリゾート地へ発展してきた歴史と伝統を誇る。が、そこに決して甘んじることなく、常に進取の精神に富み、新たな挑戦をし続けてきたのが箱根。その結果、古き良き風情とモダンカルチャーが融合した全国でもほかにあまり類を見ない温泉地となっている。
2017年夏、VIPたちに愛されてきた国登録有形文化財の宿が生まれ変わり、多くの人々が気軽に寄れる日帰り温泉施設に。生まれたばかりの湯に浸かり、アバンギャルドな名画を鑑賞できる美術館、老舗旅館の流れを汲むカフェ…。温故知新の箱根路を堪能してみよう。
[TEL]0460-85-5700(箱根町総合観光案内所)
主な泉質/単純温泉、硫黄線
主な効能/自律神経不安定症、不眠症、慢性湿疹など
<関脇> 登別温泉【北海道】
硫黄の香り漂う地獄谷が見どころ。
登別温泉地獄谷
鬼が住む地獄を思わせる大迫力の爆裂火口跡。
登別駅からバスで15分ほどの場所にある直径約450m、面積約11haの爆裂火口跡。直接立ち入ることはできないが、周辺の遊歩道から迫力ある姿を眺めることができる。
[TEL]0143-84-3311(登別国際観光コンベンション協会)
[住所]北海道登別市登別温泉町無番地
[アクセス]【電車】JR登別駅よりバス15分 【車】道央道登別東ICより5分
11種の泉質を持つ北海道でも有数の温泉リゾート地。
札幌や函館からもアクセスが良く、大型温泉宿が多い登別温泉。ここには北海道でも最大級となる11種類もの温泉が湧き出しており、その泉質の多さとお湯の良さで、全国の温泉ファンから絶大な人気を誇っている。
温泉地のシンボル的存在といえば、荒涼とした岩肌の間に温泉が湧き出す「地獄谷」である。これは日和山の噴火活動によりできた爆裂火口跡で、あちらこちらの湧出口や噴気孔から煙が立ち上る光景と強い硫黄の匂いは、まさに「鬼の住む地獄」を思わせる迫力だ。
夜になると、この地獄谷を巡る遊歩道が揺らめく灯りに照らされて「鬼火の路」となる。幻想的に浮かび上がる地獄谷の爆裂火口跡は昼とはまた違った荘厳さを見せてくれるので、ぜひ出かけてみてほしい。
登別マリンパークニクス
幻想的なイワシ水槽やペンギンパレードが人気。
400種以上、約2万点の生物が飼育・展示されており、魚の群泳を楽しめる銀河水槽や、空を飛ぶように泳ぐアザラシのリングプールなどを展示。また、ペンギンたちが広場を行進する可愛らしいペンギンパレードも見どころとなっている。
[TEL]0143-83-3800
[住所]北海道登別市登別東町1-22
[営業時間]9時~17時
[定休日]2018年4月9日~4月13日※保守休業
[料金]入場料大人2450円
[アクセス]【電車】JR登別駅より徒歩5分 【車】道央道登別東ICより5分
わかさいも本舗 登別東店 レストラン桜
1階の醸造所でつくったできたてビールを味わう。
北海道銘菓「わかさいも」を製造するわかさいも本舗の店舗で、2階にあるこちらのレストランでは、1階に併設された醸造所でつくられる出来立ての地ビール「鬼伝説ビール」をゆっくりと味わうことができる。
[TEL]0143-80-2111
[住所]長野県登別市中登別町96-6
[営業時間]9時~18時(わかさいも本舗店舗)11時30分~15時(レストラン桜)
[定休日]12月31日、1月1日
[料金]【赤鬼】レッドエール464円、【青鬼】ピルスナー464円(いずれも中ジョッキ)
[アクセス]【電車】JR登別駅よりタクシー5分 【車】道央道登別東ICより3分
名物の地ビールと幻想的な水族館で大人時間を楽しむ。
湯上がりに欠かせないのが、やっぱりビール。お酒がいける口なら、宿に入る前に、「わかさいも本舗登別東店」を訪れてみよう。こちらの建物の1階では胆振発の地ビール醸造プラント「鬼伝説ビール」が醸造されており、2階の「レストラン桜」では、良質な大麦麦芽から丁寧につくられた [赤鬼]レッドエール、[青鬼]ピルスナーの2種類を思う存分に味わうことができる。
翌日、帰途に就く前に立ち寄るなら、北欧ロマンと海洋ファンタジーをテーマにした「登別マリンパークニクス」がおすすめだ。寒流と暖流を再現したアクアトンネルや、艶やかな金魚が舞う金魚万華鏡は、大人も憩えるスポット。最後は登別町が町を上げて推進する、登別ブランド推奨品をお土産に選ぼう。毎年選ばれるこの推奨品は、地元が太鼓判を押す逸品ばかり。珍しいエゾシカの加工品からスイーツまで豊富なラインナップが揃う。
[TEL]0143-84-3311(登別国際観光コンベンション協会)
主な泉質/塩化物泉、硫黄泉、硫酸塩泉
主な効能/きりきず、軽症高血圧など
じゃらん編集部
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