ク・ビョンモ/小山内園子 訳『破砕』刊行のお知らせ

大反響をまきおこした
韓国文学✕ノワール×おばあちゃん『破果』、待望の外伝!

 『破果』の主人公、爪角(チョガク)がよみがえった。殺し屋になる前、まだ「普通」の生活を捨てきれていない、若き女性の姿で。師に見出され殺しの道を歩き出した爪角は、3週間、山に籠って最後の訓練に臨む。それは、ともすれば命を奪われかねない、死と隣り合わせの厳しい訓練だった。人を破壊する術を身につけることは、人として、女としての自分の一生も粉々にすること──伝説の女殺し屋の誕生物語が、 ク・ビョンモ独特の濃厚な文体で生々しく描かれる。

ク・ビョンモ 著/小山内園子 訳『破砕』刊行のお知らせ

破砕
ク・ビョンモ
小山内園子 訳
解説=深緑野分

2024年6月26日発売
B6変上製 120頁
定価=本体1,700円+税
ISBN:978-4-00-061666-9

銃声とともに捩じれる生と死。

世界は砕け散り、もうどこにも戻れない。

師に見出され殺しの道を歩みはじめた彼女は、死と隣り合わせの最終訓練に臨む。人を破壊する術を身につけることは、人として、女としての「普通」の一生を粉々にすること──。伝説の殺し屋誕生を濃密に描き出す、戦慄と陶酔の『破果』外伝。

「この車に乗ったら最後、お前の身体は、一から十まで作り変えられる」

<著訳者紹介>
ク・ビョンモ 구병모

作家。ソウル生まれ。2008年に『ウィザード・ベーカリー』でチャンビ青少年文学賞を受賞し、文壇デビュー。2015年には短編集『それが私だけではないことを』で今日の作家賞、ファン・スンウォン新進文学賞、2022年には短編「ニニコラチウプンタ」でキム・ユンジョン文学賞を受賞(以上、未邦訳)。邦訳作品に『四隣人の食卓』(書肆侃侃房)、『破果』(岩波書店)などがある。

小山内園子(おさない・そのこ)

韓日翻訳者。NHK 報道局ディレクターを経て、延世大学校などで韓国語を学ぶ。訳書に『四隣人の食卓』『破果』のほか、チョ・ナムジュ『耳をすませば』(筑摩書房)、カン・ファギル『大仏ホテルの幽霊』(白水社)、イ・ミンギョン『私たちにはことばが必要だ』『失われた賃金を求めて』(共訳、タバブックス)などがある。

 

■目次

  • 破砕
  • 作家のことば  ク・ビョンモ
  • ク・ビョンモ インタビュー 小説は、文章の芸術です
  • 解説=深緑野分

<好評既刊>
韓国文学史上最高の「キラー小説」

ク・ビョンモ 著/小山内園子 訳『破果』

破果
ク・ビョンモ
小山内園子 訳

2022年12月16日発売
四六上製 278頁
定価=本体2,700円+税
ISBN:978-4-00-061576-9


 稼業ひとすじ45年。かつて名を馳せた腕利きの女殺し屋・爪角(チョガク)も老いからは逃れられず、ある日致命的なミスを犯してしまう。守るべきものはつくらない、を信条にハードな現場を生き抜いてきた彼女が心身の揺らぎを受け入れるとき、人生最後の死闘がはじまる。大反響を巻き起こした韓国文学史上最高の「キラー小説」!

Web岩波「たねをまく」にて特集ページを公開中>>

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