フレッツ光の大規模障害、発端は普通のマルチキャストパケットだった──NTT東西(1/2 ページ)
4月3日に発生した「フレッツ光」の障害についてNTT東西が会見を行い、直接の原因は加入者収容装置の「未知のソフトウェア不具合」だったと明らかにした。
NTT東西は4月3日に発生した「フレッツ光」と「ひかり電話」の障害について28日に改めて会見を行い、直接の原因は加入者収容装置の「未知のソフトウェア不具合」だったと明らかにした。総務省に対して重大事故として報告している。
3日の会見で「非常に長いロングパケット」としていた不具合の発端については、解析したところコンテンツ配信事業者が送信した普通のマルチキャストパケットだと分かった。「IETFの技術標準RFC(Request For Comments)に適したパケットだった」。
しかしマルチキャストパケットを受信した際、「複数の条件が重なり」加入者収容装置の特定機種の一部で不具合が発生した。再起動とフェールセーフ機能による切り替えを繰り返し、パケットが止まるまで続いたという。
「直接的な原因は、マルチキャスト通信の内部処理において通信機器メーカーも認識していなかったソフトウェアの不具合が内在していたこと。障害発生時に同一のソフトウェア、同一の設定での再起動を繰り返したため長期化した。手動による再起動でも正常化できなかった」という。
NTT東西は不具合を起こした加入者収容装置を2018年から合わせて1100台も導入していたが、不具合が起きたのは約1割だった。個々の機器が置かれた条件の違いで差が出たとみている。
なお加入者収容装置のメーカーや“複数の条件”については「他の通信事業者でも広く採用している機種のため、セキュリティリスクを考慮して非公開」としている。
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