フロム、ゲーム配信ガイドラインを更新 YouTubeの「Super Thanks」利用に注意喚起
フロム・ソフトウェアが、ゲーム実況などにおけるゲームの利用について定めたガイドラインを更新した。YouTubeの収益化機能「Super Thanks」利用時の配信について「(視聴者に対し)金銭を送らないよう注意喚起して」と呼び掛けた。
ゲームソフト開発のフロム・ソフトウェアは3月15日に、ゲーム実況などにおけるゲームの利用について定めたガイドラインを更新した。YouTubeの収益化機能「Super Thanks」利用時の配信について「(視聴者に対し)金銭を送らないよう注意喚起して」と呼び掛けた。
フロム・ソフトウェアは、同社が著作権を持つゲームについて、YouTubeなどでの実況動画の配信を許可している。再生数に応じた広告収入などの収益化も可能だが、投げ銭機能で視聴者から直接金銭を受け取る行為は禁止している。
これまでも、YouTubeの「Super Chat」などの投げ銭機能をオフにできない場合は、視聴者に対し金銭を送らないよう呼び掛けていれば利用を許可するとしていたが、今回、投げ銭機能の具体例にSuper Thanksを新たに追加した。
Super Thanksは、ライブ配信以外の動画でも視聴者から投げ銭を受けられる機能。機能のオンオフはチャンネルに対して反映されるため、個別の動画のみオフにすることができない。
同社製ゲームの実況動画を巡っては、バーチャルYouTuber(VTuber)の白上フブキさん(ホロライブ所属)が15日に、投げ銭機能をオフにした状態でゲーム実況を配信し、直後に投げ銭可能な雑談の配信を行い、金銭を受け取っていた。この行為が「ガイドライン違反ではないが、抜け穴を突いている」として話題になっていた。
しかし、Super Thanksに関してはVTuberの天宮こころさん(にじさんじ所属)も、同社製ゲームの実況動画で禁止されているSuper Thanksを有効にしているとして一部で話題になった。天宮さんの動画概要欄には「本配信はガイドラインにのっとり広告及びスーパーサンクスによる収益化が行われておりますのでご注意ください」との表記が後日に追加されている。
ITmedia NEWSは今回のガイドライン更新とこれらの配信の関係、それぞれの所属事務所などと特別の契約を結んでいるかなどをフロム・ソフトウェアに対して確認中。
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