先日紹介した下記記事。
参考【TourBox Elite】クリエイター向けソフトウェアコントローラーがクラファン開始
クリエイター向けツールこと「TourBox Elite」のPR記事です。
従来モデルの"NEO"もさることながら新モデルの"Elite"は、10日で4000万円もの支援額に到達するなど、クリエーター界隈にてその人気度もうかがえます。
筆者もこうしてコンテンツを生み出しているメディアクリエイター?のはしくれとして、実際の使用感についてもレビューしていきます。
Contents
TourBox Elite インプレッション
今回PRも兼ねて、メーカーより製品をご提供いただいております。
ただPRとはいえ、ファーストインプレッションとしてはかなり玄人向け。
筆者のような、遊びの範囲で映像制作やイラスト製作、写真加工をしている、“素人に毛が生えた程度の人間でも使いこなせるのか(または必要なのか)”が課題です。
そんな筆者でさえも作業効率は出来る限り上げたいのもまた事実。今回は、出来る限りこの部分にスポットを当ててレビューしていこうと思います。
また既存期の「TourBox NEO」との違いは、
- 単3電池2本必要だが無線接続が可能
- カラバリが1色から3色展開へ
ザックリ言ってしまうとこの2点です。
無線接続が可能になったことで、Type-C縛りではなく(既存期と同じく有線も可能)幅広いデバイスとの互換性が向上したものの、バッテリーが必要な分重量が増しています。※単3電池2本
とはいえ凝った作業ともなれば原則腰を据えて行うシーンが多いハズ。限られたポートの中では特に無線の恩恵は地味に大きいので、乾電池2本分の重量アップ程度ならさほど気にならないと思います。
もちろん機械的な面で細かい部分の刷新はされていますが、NEOもEliteも筐体サイズやボタン配置は全て同じです。
ソフトウェアをダウンロードして使用するなど、基本的な機能も変わらないので、実用性を加味したうえで、価格差をどう見るかだけです。
ショートカットキーやコマンドなど、キーボード操作に長けた玄人クリエーターなら間違いなく導入して損はない製品です。
※画像は先代モデル
※CAMPFIREのプロジェクトページへのリンクです
スペック紹介
TourBox Elite | |
ブランド | TourBox |
カラー | アイボリーホワイト/クラシックブラック/モダンスモークブラックトランスルーセント |
外装材 | ABS+PC |
接続方法 | デュアルBluetooth 5.1/USB Type-C |
モーター | リニアモーター |
電圧 | 有線:5V DC、50mA;無線:3V DC、50mA |
対応OS | Windows 7以降及びmacOS 10.10以降(ケーブル接続時) Windows 10以降及びmacOS 10.13以降(Bluetooth接続時) |
サイズ | 116 X 101 X 44mm |
重量 | 376g※電池なし |
TourBox Elite 実機レビュー
化粧箱は全面黒にテキストが印字されただけのシンプルなもの。
底面はラベルシールのみで同じくシンプルです。
今回はサンプルの為か"Testing Prototype"と記載されています。因みに型番はTBG_H_L_Cと少し変わった配列です。
化粧箱含め梱包もシンプルですが、堅牢性も確保された輸送時に安心な頑丈な作りになっています。
【パッケージ内容】
-
TourBox Elite × 1台
-
Type-Cケーブル × 1本
-
AAバッテリー × 2本
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キャリーバッグ × 2袋(本体、ケーブル用)
-
ユーザーマニュアル × 1冊
※サンプル品のため、保証書などは同梱されておらず通常パッケージとは異なります。
マニュアルは英語のみ。
初期設定や基本的な使い方が記載されているだけなのでさほど厚みのない簡素なものとなっています。
筐体・デザイン
レビューデバイスのカラーは、限定色の「モダンスモークブラックトランスルーセント(透明色)」という何やら長い名前のスケルトンモデルです。
ブラックやホワイトと表面処理方法が異なるようで、
- トランスルーセント:無処理
- ホワイト・ブラック:UV抗菌・耐指紋加工
とのことです。
各ボタンは使用ソフトによって割り当てを変えられるので、ここでは紹介しませんが、それぞれ違う形ををしたノブやダイヤルが14個配置されています。
上面にほとんどのファンクションが集約されていて、左側面に1つと上部にUSBポートがあります。
電源を入れていなくても、各ボタンそれぞれしっかりとした打鍵感があり、触れ込み通り大きさや形が異なるので、押し間違いなく作業できそうです。
底面に電源スイッチ、Bluetoothボタンを配置。
正規品とプロトタイプは異なるかもしれませんが、製品仕様はバッテリーカバーにラベルシールが貼られているタイプのものです。
前述の通り、バッテリーはAA(単3電池)を使います。
公式にも記載がないため、連続運転がおおよそどの程度持つかは不明。
ボタンだけでなく筐体やロゴ含め、従来モデルからの変更はされていないようなので、ある種この形・サイズこそが完成系といえるのかもしれません。
バッテリーを含まない状態で実測値377g。公式の376gと誤差範囲となっています。
電池を入れた状態で約425gなので、電池を入れるとプラス50gといったところです。
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TourBox Elite 使用感・評価・感想
本章から実際に使用していきますが、まずは初期設定です。
といってもTourBoxのソフトウェア(TourBoxコンソール)を公式よりダウンロードする以外は、通常のBluetoothデバイスと変わらない手順なので接続自体は簡単です。
因みに筆者はWindowsユーザーです。
セットアップには、通常のソフトと同様案内に従って進めていきます。
余計なことをしなければ、TourBox Consoleのショートカットがデスクトップ上に出てきます。
本体の電源を入れて接続すれば準備完了です。
また、必要であればファームウェアのアップグレードも忘れずにしておきましょう。
ちなみに公式では実際のユーザーのプリセット等もダウンロード可能なので、使用ソフトに応じて適宜自分の使いやすいものを選ぶこともできます。
TourBox Eliteは、デュアルチャネルに対応しています。Bluetoothボタンを複数回押すと緑→オレンジと切り替わります。複数台デバイスを使用する際シームレスに切り替え可能です。
また余談ですが、よく見るとインジケーターランプの位置が従来モデルより少し高くなったのがわかります。
慣れれば作業効率が格段に向上
画像はβ版となりますが、本デバイスに対応したコンソールとなります。
現状ユーザーの多い「Photoshop」「Lightroom」「Premiere」などのソフト用にプリセットが設けられています。
既にこれらのソフトを利用しているユーザーは、ボタン配置を覚えるだけで間違いなく作業効率が上がります。
筆者はというと、使用ソフトはPowerDirector(Davinci Resolveを使ったことはあるものの難しすぎて断念…しかも本ソフトは安いうえに筆者レベルだと機能的にも充分なので…)。
一部機能は「Premiere-edit」のプリセットで使えたものの、正直既存のプリセットをそのまま活用するだけでは使い物になりませんでした。
とはいえ、一部だけでもトラックパッドで作業している身にとってみれば、効率が上がったのは間違いありません。
現に本記事作成時も使用していますが、よく使うショートカットキーなど、割り当てをカスタマイズすることで執筆作業もはかどります。
確実に慣れは必要なものの、公式やユーザーが配布してくれるプリセットが増えれば増えるほど本デバイスの満足度が高まります。
公式にはぜひ、全ての汎用ソフトへのプリセットを作成してくれると助かります。(懇願)
ハプティクスフィードバックが打鍵感を明瞭に
従来モデルとの比較ができないため、実際どの程度向上しているかわかりませんが、接続時のフィードバックが明瞭で、ダイヤルやノブ、クリック時の感触がはっきり感じ取れます。
片手にすっぽり収まるサイズ感、各ボタンが異なる形状かつ分かりやすい配置となっていることが相まって、筆者のような素人でも、“画面に集中できる”という意味が実感できます。
気になった点・注意したほうがいい点
大前提として、本デバイスは玄人(プロ)でも素人でも慣れなければ使えません。
とりあえず少し触ってみた感想は、ショートカットキーを普段から多用したり、Lightroom、Camera Raw、Capture One、Final Cut Pro X、Premiere Pro、Davinci Resolve他、特定のソフトなりを使いこなせている玄人向けのアイテムです。
使用して1週間ほどたちますが、未だ慣れていません。
またプリセットがないソフトへの対応や、カスタマイズ方法など、もう少し詳しいマニュアルが欲しいと切実に感じます。
触っていれば何となく理解はできるものの、ユーザーマニュアルは11頁の英語のペラ紙。せめて公式あたりにPDF等で詳しいマニュアルを掲載して欲しいです。
少なくとも筆者(と同レベルまたは以下のガジェット好きの複数人)は、既存プリセットユーザーではなかったため、使用当初使い方がわからず困惑しました。
もちろん、本デバイスのターゲット層ではないので、致し方ない部分はあるものの、素人クリエイターにもう少し優しい仕様になってくれるとありがたいです。
最後に付け加えで、バッテリー持ちは使い方によるので可もなく不可もなくとった印象ですが、使い方によってはそれなりに交換頻度が高く、入れ替えは面倒に感じます。
クリエイティブな作業ともなると、筆者の場合10時間以上はザラで、結局有線を利用しています。
次モデルはやはり内臓バッテリーを搭載させた方が、ユーザーの利便性は高くなると思います。
TourBox Elite 総合評価
現状使いこなすには程遠いですが、TourBox Eliteは、使いこなせたら絶対楽しいだろうなと純粋に感じました。
作業効率はもちろんのこと、理にかなったサイズ、ボタン配置、フィードバックがあるからなのか、はたまたコンシューマーゲームのコントローラー感があるからなのか、作業というよりゲームをやっているような感覚に陥ります。
素人クリエイターには少し敷居が高いアイテムではあるものの、充分持ち運びできるサイズ、重量に収まっているので、玄人(プロ)素人問わずクリエイターならぜひ活用したいデバイスです。
※画像は先代モデル
【総合評価】 | |
製品名 | TourBox Elite |
総合おすすめ度 | 4.0 |
※CAMPFIREのプロジェクトページへのリンクです