体育学および健康科学など「スポーツ健康学」の基礎となる学問領域を体系的に理解し、両者を結びつけたスポーツ関連事業(非営利組織・民間企業など)において、質の高いサービスを創造、提供できる人材を育成することが本コースの目的です。このコースでは、スポーツ振興のための政策、事業としてのスポーツ運営・経営の方法を教育研究の対象としており、スポーツが地域社会の活性化や住民の生活の質的向上と同時に産業としても成熟させることへいかに貢献しうるかを教育の柱としています。
従来「スポーツ振興」と「健康づくり」は行政主導で行われてきましたが、急速に進む少子高齢化のもとで、国民の多くが健康で活力に満ち、豊かな生活を営むためには、行政サービスとならんで民間活力を活かした支援体制の確立・強化が不可欠です。
また、これまでわが国のスポーツ振興を支えてきた体育教師の需要が減少している一方で、フィットネスクラブやスポーツクラブなどの商業的なスポーツ部門における人材の需要が増え、Jリーグに代表されるような、地域に密着した多種目・多世代・多様性を備えた総合型地域スポーツクラブなどが興隆してきています。そのために今日のように多様化・複雑化するスポーツに関連したマネジメント、マーケティング、メディア戦略、スポーツイベントを通じたスポーツプロモーションのあり方など、スポーツの普及・振興策を計画・運営・評価ができる専門的な能力を身につけた人材の養成が強く求められています。
そうした社会のニーズに応えるために、法政大学が培ってきたスポーツ財(人的資源、施設、伝統など)を十分活用しつつ、実践的なコミュニケーション能力を身につけ、21世紀型のスポーツを取り巻く社会の中核を担うべき人材養成を行っていきます。また、現代社会のレジャー・健康ニーズをスポーツ振興のチャンスと捉えた非営利組織、民間企業などでの活躍を通して、生涯スポーツ社会を実現できる人材を養成します。
スポーツビジネスにおける現状と現代的な課題について検討するとともに、幅広い領域に拡大しつつあるスポーツビジネスのあり方について、国内外の文献および討議、さらには実地研究によって得られた知見によって明らかにしていく。
テレビこそがスポーツを支える最も重要な柱になっています。スタジアムが立派になろうと、観客が熱狂しようと、スポーツ経営を考える大組織にとっては、一つの舞台の書き割りに過ぎません。電波を通じて売る商品。これが現代のスポーツ状況です。そうした視点から、スポーツメディアの現代的変容を中心に論じます。