BAE Systems Imaging Solutions, Inc.の買収、当社光半導体事業の強化と高付加価値化を加速

2024年11月05日
  • 浜松ホトニクス株式会社
    本社:浜松市中央区砂山町325-6
    代表取締役社長:丸野 正(まるの ただし)

浜松ホトニクスは、米国持ち株会社であるPhotonics Management Corp. (以下PMC、本社:米国 ニュージャージー州)が、BAE Systems, Inc. (本社:米国 バージニア州)の子会社であるBAE Systems Imaging Solutions, Inc. (以下BAE Imaging社)の全株式を取得して、同社をPMCの子会社化 (当社の孫会社化)としました。BAE Imagingは1920年に設立されたFairchild Aerial Camera Corporationをルーツにもち、2001年に初めて使用されたFairchild Imagingという社名を当社による買収後に使用してまいります。

 

Fairchild Imaging社は、可視光~近赤外、X線帯域の高性能なCMOSイメージセンサーに特化した半導体メーカーで、世界一の低ノイズCMOSイメージセンサー設計技術を有しています。Fairchild Imaging社の主力製品として、高感度、高速読み出し、低ノイズを同時に実現した科学計測用途のScientific CMOSイメージセンサーや、歯科/医療機器向けのX線CMOSイメージセンサーがあります。


Fairchild Imaging社は低ノイズが必須である暗状態で撮影する2次元CMOSイメージセンサーが主力である一方で、当社は比較的少画素数の1次元CMOSイメージセンサーが主力であり、主に分析機器向けや、変位計やエンコーダーなどのFactory Automation向けに使用されています。そのため、Fairchild Imaging社は当社のCMOSイメージセンサーを強化・高付加価値化するうえで必要な技術と製品を有しており、当社の光半導体事業のラインアップの拡充に貢献します。

本株式取得によって、以下を期待しています。

  1. 現在当社が確立しているグローバルの販売網を使うことで、Fairchild Imaging社の製品の販売活動を推進
  2. 当社のデンタルビジネスは欧州地域と日本を含めたアジア地域が主力である一方で、Fairchild Imaging社は米国地域が中心であり、ワールドワイドでデンタル市場のシェア拡大と強化に繋げること
  3. Fairchild Imaging社の拠点であるシリコンバレーを浜松に次ぐ第2の光半導体設計拠点とし、当社グループとしてCMOSイメージセンサーの設計リソースの強化と、好立地を活かしたマーケティングや技術サポートを実現すること
  4. Fairchild Imaging社のCMOSイメージセンサー設計技術と、当社の所有するMEMS技術などの組み合わせにより、より広範囲のカスタムCMOSイメージセンサーへの対応を可能にし、より高付加価値な製品を提供することで新規事業を創出すること

また、BAE Systems社はBAE Imaging社のAerospace & Defense部門を引き続き維持しており、Aerospace & Defense部門は本買収成立前にBAE Systems社のElectronic Systems部門へ譲渡されており、本取引に含まれていません。
 

なお、Fairchild Imaging社の事業組織は存続し、当社グループの販売網も活用しながら、引き続き製品開発やお客様への優れた製品・ソリューションの提供に注力していきます。

Fairchild Imaging社の概要

社名          : Fairchild Imaging, Inc.

所在地       : 1841 Zanker Rd., Suite 50, San Jose, CA, 95112 USA

設立          : 1920年 (Fairchild Aerial Camera Corporationとしての設立年)

従業員       : 66名

Webサイト:https://fairchildimaging.com/