手の中で動いたときの、言葉にならない感情ったらもうすごかった。ほんと、生きてる感じがして。
もっと、もっともっと、画面サイズが大きくなってほしい。でも普段は持ち歩きやすく、片手で持てるサイズであってほしい。そんな夢を見たOPPO(オッポ)が、コンセプトモデルとはいえ作ったしまったのが巻取り式ディスプレイ=ローラブルなスマホ「OPPO X 2021」です。
普段はこのように大きめですが、見慣れたスタイルのスマホです。
いざ! と電源ボタンをダブルプッシュすると。
内部のダブルモーターが本体を伸ばし、それに伴い画面とスマホの世界が広がっていくのです。
6.8mm径の軸を支柱として、0.1mmのラミネートで保護した伸縮性のあるディスプレイフィルムを伸び縮み。通常時は1,175×2,592ピクセルの6.7インチ、伸ばすと1,785×2,592ピクセルの7.4インチへと変形するおもしろギミック搭載機。
7.4インチ時の操作性は、想像以上に素晴らしいものでした。なんといっても文字入力がしやすい。電子書籍が見やすい。画像のレタッチ、動画の編集もこれなら積極的にやりたくなるものです。
再生する動画のアスペクト比に合わせて画面サイズを拡張する機能の搭載も計画しているとのこと。コンテンツごとに最適な形状になるというのは、折りたたみ式スマホではできなかったことなので、来る未来はこっちなのかと思えてきます。
さてこのLサイズから2XLサイズへの可変工程ですが、手に持って伸縮させると言いようのない感動が全身に走ります。僕らの脳内に、スマホが動くって感覚ないじゃないですか。いや内部ではそれはもう超高速にデータが飛び交っていますが、それを実感することはまずできません。
でもOPPO X 2021は、指先から、手のひらから伝わってくる振動から思うのです。こいつ…動くぞ、と。
まるで生きているかのように思わせる。フィジカルで感情にダイレクトに訴えかけてくるその仕組みは、OPPOが狙ったものではないかもしれません。しかし僕のココロには深くブッ刺さってくれた。いやね? 保護フィルム貼れないなあとか、ケース作るの大変そうとか思ってたんですよ取材前は。でもね? 現物を見たらそういうのももうどうでもよくなりましたね。
こいつすげえ。です。一言でいえばね。
そのぶん、ボディは分厚くなりました。でも手にしてみると、両手で使うことが前提だよねコレ、という印象もあるからあまり気になりません。エッジのカーブが指にしっくりと馴染みます。
改めて記しますが、OPPO X 2021はあくまでOPPOスマホのコンセプトモデルです。日本にやってきた1台も試作機です。いますぐリリースされるものではありませんし、もし製品化・量産化を意識するなら仕様が変わることも考えられます。
しかしOPPO X 2021は、OPPOが考えるスマホというデバイスの未来を感じさせる、強烈なインパクトを持つモデルでした。コイツが、ローラブルスマホが普通にある未来、来てほしいなと思うばかりです。
そうだ、そうだ。撮影をするためのメインカメラは1つです。加えて、2機のToFカメラも搭載します。ARで情報付加した世の中を大画面で見るためのデバイスというのも、OPPO X 2021が狙っている未来なんでしょうね。
画面の巻取りの仕組みが基になる方は、下の動画の0:50頃からどうぞ!
Photos: 武者良太
Source: OPPO