ARM Macとんでもねえ...!
6月23日2時からスタートした「WWDC 2020」の基調講演。公式では日本語字幕で楽しむことができますが、この記事ではダイジェストでお送りしております。では行ってみよ!
ざっくり箇条書きでまとめ
iOS14
・アプリ管理のための新機能App Library
・ウィジェットとアプリが同じホーム画面で共存
・Siriも刷新され、翻訳を強化
・CarKey。iPhoneが車の鍵に
・マップアプリは自転車と電気自動車オーナーのための機能を強化
・NFCタグやQRコードで起動して、アプリの一部機能が使える「App Clips」
iPadOS 14
・iOS 14と同じようにウィジェット強化
・通話は全画面ではなく、通知欄で実行可能に
・検索はMacのSpotlightのようにフローティング表示
・Pencilで手書きした文字をテキスト化。全てのテキストフォームで可能
watchOS 7
・睡眠追跡
・文字盤カスタマイズ強化
・サードパーティの文字盤解禁
・文字盤は友達にシェアできる
・フィットネス機能強化
・手洗いトラッキング!
macOS Big Sur
・デザインがよりiOS、iPadOSに近づいた
・コントロールセンターある
・通知センターのウィジェット強化
・Mac Catalyst強化。Macのスクリーンに自動で最適化してくれるなど
・Safariがさらに速く。タブプレビューついた!
Apple Silicon(ARM Mac)
・Intel、Apple Siliconどちらでも動くバイナリを作れる「Universal 2」
・Intel Mac向けのバイナリも「Rosetta 2」でエミュレーションできる
・Linuxも仮想環境で動かせます
・AppleチップMacの発売は年末、Appleチップへの移行期間は2年を予定。
・また、今後Intelチップの端末の続投も検討しているとのこと。
各種新OSは、開発者版を今日から、パブリックベータ版は来月から、また正式版はこの秋リリース予定。
1:45頃、ライブ配信のページがオープン! 地球の映像が流れていますが、光っている粒ひとつひとつがAnimojiになってる!
おや、日本語字幕ありますね。どうやら録画したものが配信されるようです。
宇宙から眺めていた光は、やっぱりAnimojiのユーザーたちでした。
宇宙から円盤のような本社へ、そしてスティーブジョブスシアターへ。
無観客のシアターのステージにティム・クックCEOが登場です。「大変なときだからこそ今年のWWDCをやることに意味がある。ここから、直接お家のみなさんにお届けします」
まず、ジョージ・フロイド事件を発端にした人種差別問題に触れるクックCEO。
「理想の未来のために行動しなければならない」。医療従事者への感謝とともに、「繋がる」ことの大切さを説くクックCEO、だからこそのWWDC 2020なんです、と。
2300万の開発者だけでなく、希望する人すべてに無料で公開される今年のWWDC。登壇者はクレイグ・フェデリギに代わって、iOSからスタート。
iOS 14きた! iPhone OSに名前が変わる噂はハズレ!
アプリアイコン含め、いろいろなウィジェットが好きな大きさで表示できるタイルデザインに。
App Library。ホーム画面のページの最後に表示され、インストールしている全アプリを整理整頓して表示。ここから、いらないホーム画面を編集することも可能。
App LIbraryでは、最近ダウンロードしたもの、よく使うもの、オススメなどをカテゴリ別に表示。
ウィジェットも刷新。 好きなサイズで表示可能。 デザインが新しくなりデータ量も豊富に表示できます。 ホーム画面にアプリとウィジェットが共存できます。
ピクチャ・イン・ピクチャがiOSにも。動画見ながら、FaceTimeしながら、他の作業ができます。
ホーム画面や他アプリを使いながら、動画をミニウィンドウで再生し続けることができます。動画マルチタスク機能ですね。
Siriもアップデート。UIを一新し、フルスクリーン表示ではなく、 画面下にSiriのアイコンがモヤモヤっと表示されます。Siriは3年前と比較してその情報量は20倍に。メッセージだけでなく、音声メッセもSiri経由で送れるように。
翻訳アプリ。マシンラーニングを使いオフラインで安全かつより自然な翻訳を。11か国語に対応(日本語含む!)
Messagesアプリも刷新。よくメッセするユーザーは、ピンでトップに固定表示できる。
Memojiアップデートで、20種類以上の髪型やアクセサリが追加。マスクもあります。キャラの年齢も幅広く。
グループメッセでは、インライン返信でスレッド化が可能。メンション機能も。
マップアプリ。ナビ機能のアップデート、情報をより正確に、地図の情報量を全体的に底上げ、プライバシーへの配慮もばっちり。世界の名所やレストランなど、スポットを探しやすくなりました。情報は常にアップデートされます。
環境へ配慮し、カーボンフットプリントを表示。歩きや公共機関だけでなく、自転車ナビが追加。自転車専用道路や、小道、高低差なども表示できる。ニューヨークやLA、中国の一部エリアが対象だが、今後多くの都市を追加予定。自転車の他に、EVルートも充電スポット含めて表示。
CarPlayアプリ。米国での新車での普及率は97%、世界では80%。
専用の壁紙追加、EVチャージ、パーキングなど車に適したアプリあり。
車の鍵もCarPlayに。BMW 5シリーズ(2021)で使えるデジタルキー。デジタルキーなので、「鍵をメッセージで送信」することができます。アクセス範囲も決められる。
U1チップ搭載なので、iPhoneがカバンの中にあってもデジタルキー発動可能。来年ローンチ予定。
App Clips。必要なアプリを必要なときに。App Clipsは、必要なアプリを画面下からすぐ起動してくれる機能。アプリを探す必要がなくなります。NFCタグ、QRコードをアプリ起動のトリガーにすることができ、例えば電動スクーターのシェアリングサービス、レストランアプリなどのサービスを利用するときに、迷わず起動できるアプリです。
Apple Pay、Sign in with Appleも利用可能です。
Apple Parkを「走って」移動するクレイグ。iPadOSは、また別の部屋で紹介します。
iPadOS 14。マルチタッチをいかしたiPadならではのOS。
ウィジェットがiOS14と同じくアップデート。
写真アプリ。新サイドバーで、写真の整理整頓がやりやすく。このサイドバーはファイルやノートなど、他のアプリにも採用。
Siri。iOSと同じくアップデート。右下にアイコン表示のみで直タスク実行。
通話アプリ、フルスクリーンではなく画面上に通知表示(iOS14でも採用)。
検索。アプリを起動しながら検索窓をフローティング表示して利用することができるように。アプリランチャーとしても使えます。メールやメッセ内のテキストも検索可能。ブラウザをユーザーが開くことなく検索窓からウェブ検索が起動できます。
Apple Pencil。Scribbleで、手書き文字が通常テキストに自動変換できるように。手書きの図や形など、書き終わりにペンを止めると、自動でキレイに整形してくれます。
何を書いているかを認識し、例えば電話番号をメモすれば、そこから電話をかけることもできます。どの言語で書いているかも自動で認識してくれます。手書きは全てのテキストフォームで利用でき、即座にテキストに変換されます。
AirPods Proでは、空間オーディオに対応。また、加速度センサーとジャイロスコープで頭の動きをマッピングし、音の方向が頭の動きでブレないように調整可能。
watchOS 7。文字盤の編集がより豊富に。また、文字盤を共有できるので、人が作った文字盤も使えます。SNS上にポストも 可能。
iOS 14と同じく、自転車ナビ機能を追加。
ワークアウトアプリ。ワークアウトの種類にダンスが追加。ダンスの複雑な動きを、加速度計とジャイロスコープで認識しています。
睡眠トラッキング。起きる時間だけでなく、寝る時間もセットできるように。セットすると画面がおやすみモードに。画面が暗くなり、タップしても簡単な文字表示だけになります。
寝る前には、設定した音楽や消灯などおやすみルーティンモードも使える。
タイムリーな機能、手洗い時間をトラッキングしてくれます。スマートウォッチでは初の機能。カウントダウン表示してくれて手洗い時間が終わるとチャイムで教えてくれます。
プライバシーについて。第三者がアクセスできるデータを最小化。端末内で出来る限り完結し、サーバに送る情報量を少なくしました。プライバシーに配慮するAppleだからこそ、Sign in with Appleを使うユーザーが増えている。
位置情報の取得について。アプリに提供するのが今自分がいる正確な場所なのか、それとも大まかなエリア情報なのかを選べる。
ユーザーのトラッキングについて。アプリダウンロード前に、App Storeのアプリページで情報の取り扱い(何のデータを取得するか、どうシェアされるか)を表示するように。
Homeアプリ。スマートホームをより簡単に。アプリからすべてを管理可能、自動化をおすすめする機能も。
スマート電球をコントロールするLight機能では、光の色味を調整可能。玄関前カメラでの顔認識も。tvOS14と連携して、セキュリティカメラの映像を見ることも。
tvOS 14。こちらでもピクチャ・イン・ピクチャが使えるようです。
Apple TV+のオリジナル新作を予告編で紹介。アイザック・アシモスの小説をもとにした「Foundation」。来年公開予定。
次はmacOS。名前はBig Sur。バージョンは11で、完全に新世代へのメジャーアップデートです。
macOS X以来の大きなデザインアップデート。アイコンの形、シンボル、透明度、色味、基本デザインから見直し。通知音などもリマスタリング!
アイコンのデザインがアップデート。Finder、Mail、Photosなど、広くサイドバーを追加。メニューバーやツールバーもアップデートされ、見た目や使い勝手がアップ。
Macにもコントロールセンターを追加。明るさやダークモードなどまとめて表示、調整できる。
右上の時計クリックでウィジェットと通知が表示できる。ウィジェットも一新。カスタマイズ編集可能で、サイズも好きに設定可能。開発者はオリジナルウィジェットも作れます。
メッセージアプリ。検索機能強化、写真や動画を簡単に共有、Memoji、エフェクト、よく使う相手をピンで固定表示する機能が追加。
マップアプリ。Mac版も一新。お気に入りに登録したお店や会社の場所などワンクリックで表示。友達の目的地到着時間をチェックできます。
Mac Catalyst。iOSのアプリをmacOS向けにリビルドできる開発時間短縮に役立つ機能が進化。Macのネイティブスクリーンに自動で最適化してくれるなど。
Safari。大幅刷新!Javascriptのパフォーマンスが上がり、ページ表示速度爆速に(Chromeより50%はやい)、インテリジェント・トラッキング防止機能、などなど。safari内に翻訳機能も搭載。
プライバシーレポートでサイトが扱う情報をチェック可能。
Safariのスタートページは好きにカスタマイズ可能。お好みの写真を設定することもできる。
タブのデザインも一新。大量タブ表示しても、タブの上にカーソルあわせるとウィンドウの内容をさっと確認できる。
クックCEOに戻って、大きなチェンジの話を…。Macの歴史を語るクックCEO…。Power PC、 OS X、 Intelという3つの大きな改革をへて…Macは今、Appleオリジナルカスタムシリコンへと変革をとげます!
秘密のラボから、チップについてお届けします。
iPhoneからはじまったオリジナルチップ。iPadのときはRetinaディスプレイでより高性能なチップを開発。SoCアーキテクチャを使ったApple Watchも作りました。全部あわせると、10年間で20億のチップを出荷してきたことに。
このすべてをMacのチップに生かす! 高パフォーマンスかつ省エネ、それがAppleチップ。セキュリティやグラフィック、AIのプラットフォームにもなるMacへ。
全アプリがAppleチップネイティブへ。Xcodeには、Appleチップへの最適化機能「Universal 2」が備わっています。Intel Mac、Apple Silicon向け両対応でビルでできるので、どちらのアーキテクチャでも動くバイナリが作れます。
MicrosoftのOfficeは、すでにApple Siliconでネイティブ動作されています。
OfficeのPower PointやAdobeのPhotoshop、Final Cut Pro XなどApple Siliconにネイティブ対応したMacアプリを、Apple Silicon搭載のMacでデモするクレイグ。いかに、グラフィック処理が速くスピーディかをアピール。
かつてIntel Macへ移行したときに力を発揮したRosetta。今度はAppleチップMacへの移行でお手伝い。「Rosetta2」です。Apple Silicon用に最適化されていない従来のIntel Mac向けアプリをApple Silicon上で動かします。
どんなアプリもRosetta2を使えますが、Mayaでデモ。
Linuxは仮想環境で動きます。Universal(Apple Silicon向けにコンパイル)、Rosetta2(既存アプリの使用)、Virtualization(仮想環境)の3本柱で、Appleチップへの移行準備も万端!
ARMチップ搭載(A12Z)のMac miniが開発者向けに提供されます。開発者はAppleチップMac発売前にあれこれテストできます。
各種新OSは、開発者版を今日から、パブリックベータ版は来月から、また正式版はこの秋リリース予定。
AppleチップMacの発売は年末、Appleチップへの移行期間は2年を予定。今後もIntel端末のサポートは続けるとのこと。また、今後Intelチップの端末の続投も検討しているとのこと。
以上! お疲れ様でした!
Source: Apple