話題に事欠きませんね〜。
水に溶いた粉末を飲むだけで、一切の食事が不要になり健康に暮らしていけるという、夢の「完全栄養代替食」ソイレント。
ソイレントは今までアメリカとカナダで入手可能でしたが、このたび、カナダ食品検査庁(CFIA)によって、 ソイレントのカナダ本国への出荷禁止措置がとられました。
ソイレント創業者のロブ・ラインハートのブログによれば、
先日、カナダ食品検査庁(CFIA)は、我々の製品が「代替食」のための、CFIAの要件の一部を満たしていないと連絡がありました。これらの条件は、現在の人間の必要栄養素に対する理解を反映していないと強く感じますが、 我々はCFIAの条件を尊重し、適切とみなされる措置を遵守します。残念ながら、現状カナダに製品を出荷することができず、問題が解決されるまでソイレントカナダの顧客に販売することができないことを意味します。
と述べ、できるだけ早く問題を解決してカナダに再びソイレントを届けるつもりとのことです。
2013年、シリコンバレーの青年ロブ・ラインハートが立ち上げた、粉末を溶かしてドロドロの液体を飲み続けるだけで健康に生き続けられ、食事の不自由から開放されるという「ソイレント」は大きな話題を呼び、特定層に支持され常時品薄状態に。
商品名から、1973年のSF映画『ソイレント・グリーン』を思い起こす人も多いと思います。映画では、人口増加と環境汚染で、食料は手に入らなくなり、本物の肉や野菜といった食料品は特権階級の人たちだけのもの。一般の人々は「ソイレント・グリーン」という食べ物を食べて生きていますが、その原料は人間の肉体…というおぞましい事実が明らかになります。
実際のソイレントは人肉からはつくられていませんが、未来の食に対する大きな問いを投げかける製品でもあります。過去にはソイレントでできたバーで具合の悪くなる人が続出して物議を醸しつつも、品質をどんどん向上させる努力をしていたりと、とにかく話題が尽きません。
果たして、これだけで本当に十分な栄養が摂れて他の食事が本当に不要になるのか、さらに食糧問題の解決につながるのかといった疑問については何とも言えません。少なくとも、今回カナダでは栄養上の問題で「ソイレント禁止」となってしまいました。
Image: Gettyimages
Source: Gizmodo US, Soylent FAQ
(mayumine)