トヨタ自動車はスマホ向けのナビアプリ「TCスマホナビ」を、12月1日から無料で公開しています。iPhone用、Andorid用がリリースされており、どちらも公式ストアから入手可能です。
特徴としては、
・トヨタ独自のリアルタイム交通情報「T-プローブ交通情報」を利用可能
・交差点での読み上げ機能を搭載
・駐車場シェアリングサービスと連携。アプリから駐車場を予約できる
・災害発生時に、被災地域の交通状況がわかる「通れた道マップ」が利用可能
・利用は無料
特筆すべきポイントは、走行ビッグデータから収集された独自のリアルタイム交通情報「T-プローブ交通情報」、「通れた道マップ」が利用できる点です。特に「通れた道マップ」は事故や災害で道路が分断された場合などでも現在通れる道がわかるため、災害時などでは安心できる情報となるでしょう。ああ、あと「無料」ってところも。
無料という言葉に弱い身としては、これは使わなければならないという使命感の元にダウンロードして触ってみましたよ。
スマホ用カーナビアプリというと「Yahoo!カーナビ」がメジャーですが、そちらと比べると既存の車載カーナビに近いインターフェースで、スマホで操作することを考えると、やや画面がゴチャっとしています。
そういった意味ではYahoo!カーナビの方がスマホでの操作に最適化が進んでいると言えますが、ルート検索の提案力はTCスマホナビの方が優れているように思えます。
画面の「通れた道」ボタンをタップすると通れた道マップへと切り替わります。こちらはWeb上の情報を表示しているようですね。通れた道の情報だけでなく、混雑・渋滞・交通規制などの情報も表示できます。確かに災害時では役立ちそうな機能です。
マップの3D表示にも対応しています。田舎ではマップが傾くだけで???でしたが、都内を表示したところ、建物などが立体的に表示されました。なんとなくワクワクすると共に、自宅周辺の平地っぷりに涙します。
マップに表示する周辺スポット情報は3つまでの選択式です。
スマホの小さな画面で全ての情報を表示してしまうと、画面がゴチャゴチャしてしまうための措置なのでしょうが、万が一のときに頼りとなる「災害関連施設」の3つを選択するだけで、他の施設はもう選択できません。
災害施設は必要な時に調べればいいじゃないかという意見もあると思いますが、常日頃からマップに表示されていることで、「ああ、このあたりはここなんだな」と頭の中に災害避難施設の場所が残ることこそ大事だと思います。トヨタには「平常時からこのマップに慣れ親しんでもらい、災害時において有効に活用してもらいたい」といった狙いがあり、TCスマホナビを無料で提供することにしたようですが、その狙いがあるのなら、ここは是非改善して欲しいポイントです。
若干「もうちょっと!」と感じる所はあるものの、元々トヨタはスマホ向けナビアプリ「T-Connectスマホアプリ」を2,500円/年で公開していました。今回の無料リリースはまさに英断です。
災害時に有効活用をという狙い、いや「願い」。ありがたく頂戴します。使い込んでみると、感想もまた変わるかもしれませんので、しばらくメインナビとして活用してみようと思います。
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source: トヨタ(ニュースリリース)
参考: iTunes, Google Play, Yahoo!カーナビ
(小暮ひさのり)