日本でも同じなのかな?
最近の若者たちのモラルは…。こうした批評の次に続く言葉って、大抵がネガティブで退廃的なものになりがちですよね。ことに性倫理に関しては、昔よりも節操がなく、かるーいイメージの若者大半なのだと考えられがちではないでしょうか?
ところが、このほど「Archives of Sexual Behavior」に掲載された、米国内での最新調査結果によると、近年は若者のセックスに対するスタンスが大きく変わってきているみたいですよ。1989年以来、毎年のように米国内の成人男女の性生活について調査を進めてきた「General Social Survey」のデータに基づき、2万7000人ほどの米国民を対象にした同調査によれば、何年もセックスをしていない若者が急増中とのこと。
1990年代に生まれた米国人男女のうち、20歳から24歳の時点で、18歳以降に性交渉を持った相手がいないと回答した人の割合は15%を超えました。過去の調査では、1980年代生まれや1970年代生まれの米国人男女に同じ質問をしたところ、18歳以降にセックスをしていないとの回答者は12%程度だったそうです。一方、1960年代生まれが対象だったころは、その割合はわずかに6%だったとのことですよ~。今回の調査結果は、ミレニアル世代について広く浸透している固定概念とは異なっている。一般に同世代は、「Tinder」をはじめとする数々のデートアプリを活発に利用し、一夜限りの関係でカジュアルなセックスを求めるフックアップ世代とも評されがちだ。しかしながら、こうしたイメージがまったく現実とはかけ離れていることを、データは示している。ミレニアル世代は、それ以前の世代よりも尻軽だというとらえ方は誤っている。
同調査チームを率いたFlorida Atlantic Universityの心理学部のRyne Sherman助教授は、このようなコメントを発表しています。また、同世代でセックスを何年もしていないとの回答割合は、男性より女性、黒人より白人、西部よりも東部、大学に通う人より大学に行っていない人のほうが高い傾向とのこと。同助教授は、性教育の成果もあるものの、インターネットでポルノに簡単にアクセスできるようになったことが、リアルにセックスの関係を求めない最大の要因に入るとの分析を語っています。つまり、それで性欲を満たしてしまうということですね。
婚前交渉をとがめない米国人が圧倒的に増えてきている。それなのに、1990年代生まれの世代からは、若いうちにセックスを求めない傾向が強まってもいるようだ。(回答項目となってきた)18歳になるよりも前にセックスをしている可能性は否定できないものの、昔よりも童貞や処女の若者が増えていることは間違いないのだろう。
Sherman助教授は、こんなふうに調査結果を総括しています。ちなみにUniversity College, LondonのCath Mercerさんは、英国内でも同じような傾向になっているだろうとコメント。近年、英国では10代での妊娠が劇的に減っています。若者のアルコール消費の減少や住宅価格の上昇で親元を離れられない実情など、さまざまな要因が影響していると見られているんだとか。もしかすると、日本国内でも似たような傾向が強まっていたりもするのかな?
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source: The Guardian
Sophie Kleeman - Gizmodo US[原文]
(湯木進悟)