1980年代に行なわれたNASAのボイジャー計画では、無人探査機ボイジャー1号・2号たちが土星の衛星を接近通過(着陸せずに近くで観察)しました。この計画のお陰で、私たちはまだ見ぬ新世界の鱗片を垣間見ることができたのです。その後90年代末に始まり、今も続くカッシーニ計画では、土星探査機カッシーニが土星を高解像度で写してくれています。その美しい地図をNASAが新たに公開、ボイジャー計画の写真と比較できるようにしています。
これはカッシーニによって撮影された「土星の月」。
カッシーニの活躍によって、土星の6つの氷の月の写真がカラーで見れるようになったのですが、それらはただのカラー写真ではありません。紫外線と赤外線の波長データを合わせた写真、つまり人の目には通常見えない波長を可視化したものなんです。
人の目では自然光の当たった星の表面しか見えませんでしたが、この方法でより詳しく星を見ることができるようになりました。NASAのサイトでは、ボイジャー当時に撮影された写真と、カッシーニの撮影した写真を横に並べて見ることができる他、画像中央のスライダーを動かして違いを詳しく見ることができます。
カッシーニはいまだ土星を調査中。今年初めには土星の月エンケラドゥスの地下に液体水の巨大な海があることを発見し、6月には10歳の誕生日を祝いました。
まだまだ未知の世界が広がる太陽系。いつか土星の月に降り立つ日を夢見ながら、その地図を眺めるのもいいかもしれませんね。
Chris Mills - Gizmodo US [原文]
(abcxyz)