でも、ぶつからないので安心してください。
上の画像でグレースケールで示された小惑星「2005 YU55」は、プエルトリコにあるアレシボ天文台のレーダー施設で2010年4月に撮影されたものです。この画像だと、小惑星がまるで地球に直接ぶつかってきそうに見えますね。下の画像でその軌道がわかります。
真ん中が地球、その周りの円は月の軌道、左下から右上に移動していくのが2005 YU55です。すごく近くまで来るんですが、ぶつかりはしませんね。実際、2005 YU55は月よりも近い地球から32万4600kmのところを通り過ぎていきます。これは月までの距離の0.85倍です。なのでかなり近いんですが、地球に衝突してくるわけではありません。
2005 YU55が地球に最大接近するのは、日本時間だと11月9日午前8時28分と予測されています。
NASAは「小惑星2005 YU55の軌道はよく理解している」と発表しています。サイズは直径400mと航空母艦くらいですが、重力的な影響が地球上の何かに与えられることもなく、火山が噴火するとか、地震が発生するとか、潮流が変化するということもないそうです。カリフォルニア州のゴールドストーン天文台やアレシボ天文台から科学者のみなさんが見守る中、小惑星は粛々と地球のそばを通り過ぎていくそうです。なので、その模様は近いうちに何らかの形で見られることでしょう。
次にこの大きさの小惑星が近付いてくるのは2028年と予測されています。そのときはどんな風に観測できるんでしょうね...。
[NASA]
Jesus Diaz(原文/miho)