もしや大ピンチ? 宇宙では風邪薬も効かなくなってしまう恐れがあると判明...

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    もしや大ピンチ? 宇宙では風邪薬も効かなくなってしまう恐れがあると判明...

    ちょっとした風邪でも命取りに?

    新たな宇宙旅行の時代の幕開けも近づいてきただなんて夢は膨らむばかりですけど、このほどジョンソン宇宙センターの科学者たちが電子ジャーナル「AAPS Journal」に発表した研究論文によると、宇宙空間では薬の効力が地球上と同じようには保てない恐れがあるみたいなんです。長期間の宇宙旅行中に薬が必要になった時、いざそれを飲んでもまったく効き目がないなんて悲惨な状況が心配されていますよ。

    35種類の薬を4つの箱に分けて国際宇宙ステーション(ISS)へと輸送し、13~28日間の宇宙空間への滞在ミッションの終了後にそれぞれ持ち帰って地上でテストし直してみたところ、なんとこのわずかの期間中に薬が大幅に効力を失ってしまっており、通常の地上での保管では考えられないスピードで宇宙では薬が無効になってしまう危険性が判明したんだとか。とりわけ抗生物質や頭痛薬の効力の失われ方が尋常ではなかったそうですね。

    普通ならば高温多湿の場所を避けて置いておけば数年間は持つはずの薬が、わずか数日しか宇宙空間では持たないのかもしれない...。この件に関してはさらなる詳しい調査研究がなされるとのことですが、未来の宇宙生活では病院の確保とかにまで困難が予想されちゃうだけに、なんとか解決策を見出してほしいところでしょうかね。

    BBC

    Jack Loftus(米版/湯木進悟)