彼がそう言ったのならそうかもしれない...と思わせるパソコンの父 アラン・ケイ氏(Alan Kay)のお言葉です。
コンピューター史上最も偉大な人物の1人であるアラン・ケイ氏。あの伝説のパロアルト研究所の設立に参加し、パーソナルコンピューターという概念を提唱し、GUIを作り出し、とまぁそのコンピューターへの貢献と伝説っぷりにはホレボレしてしまいます。そんなパソコンの父の言葉にこんなものがあります。
「未来を予想する1番の方法はそれを実際に発明してしまえばいい。」アラン・ケイ氏はこの言葉通りに未来を発明していきました。1970年に彼が書いたメモがこちら。
90年代には、何百万台というパーソナルコンピューターが存在するだろう。今のノートのくらいの大きさで、高画質の液晶、今よりも10ポンド(約4.5kg)は軽量化され、今パロアルト研究所で使っているものの10倍から20倍の容量があるだろう。このようなパソコンをDynabooksと呼ぶ事にする。
脱帽。アラン・ケイ氏のDynabookのデザインはノートPCやタブレット型の先駆けとなるものでした。また常にネットワークにつながった携帯端末とはまさに我々が今日使っているものです。アラン・ケイ氏はこの数々の素晴らしいアイディアを何もないところから発想していっただけでなく、パロアルト研究所でGUIの開発にも携わりました。Macintoshの元となる、今日のコンピューターのユーザーインターフェースの土台であるGUIです。
さて、iPadが発表される前に、Kay氏はある重大なコメントをJobs氏に言っています。
初めてMacが発表された時、Newsweekの記者がこれについてどう思うか私に尋ねてきた。そこで私は、評価する価値がある初めてのパーソナルコンピューターだ、と答えたね。それもあってか、iPhoneの発表プレゼンのあとSteve(Jobs)は、iPhoneは評価するに価値がありますか? と聞いてきた。
私は、スクリーンを5x8インチ(約12cm x 20cm)くらいにすればいい。そしたら世界を制することができるよ、と答えた。
5x8インチスクリーン、まさにiPadです! ということはパソコンの父の言葉にしたがった(らしい)iPadは世界を制するのではないでしょうか!!
アラン・ケイ氏のこの発言は元Apple社員Evan Doll氏がスタンフォード大学でiPadのユーザーインターフェースデザインに関する講義で使ったプレゼンにでてきます。
Doll氏のプレゼンスライドショー、興味があるかたは続きにおいて置きますのでどうぞ!
[Gigaom via Slideshare - Thanks Kimmo de Gooijer!]
Jesus Diaz(原文/そうこ)