64GBのSSD搭載モデルとHDD標準モデルのMacbook Air、その価格差は1300ドルです。―果たして1300ドル分の違いはあるんでしょうか?
というわけで、早速Ars Technicaが両方一度に試したベンチマークの結果をグラフにまとめてくれました。比較材料としてMacbook、Macbook Proも並べる用意周到さで話題になったページです。
テストでは4200rpmのPATAドライブを注目のSSDドライブに交換してみました。天井突き抜けるほどパフォーマンスが上がるかと思いきや…実態はそれほどでもないそうな。MacbookとMacbook Proとの差が歴然なのはともかく、Air同士でも性能差はほとんどないようです(この「ほとんど」というのが微妙なんですけど)。
SSDの方が起動は一発(約12秒)。でもそれでもまだSanta Rosa搭載のMacbook Proより遅いんです。ランダムテストとディスク読み取りはSSDモデルの方が若干速め。ですが、HDDモデルより読み取りがスローなせいかシーケンシャル(連続)ディスクテストとディスク書き込み全般のパフォーマンスはむしろSSDの方が落ちてます。
でもバッテリー寿命は格段に良くなってるんじゃないの? と思いきや、これもNO。全く影響が見られないんです。奇妙なのは、SSDモデルではたった2.5時間しか使ってないのにもう充電が必要なこと(Arsの予想値は5時間でした)。
結局SSDでパフォーマンスが見違えて向上した領域はただひとつみたいです。
しかしSSDモデル試用中に気づいた大きな違いはディスク利用が激しくてもマシン全体がスローにならないことだ。いや、少なくともHDDモデルほど遅くはならなかった。HDDモデルをレビュー中にはFirefoxのような I/Oの高いブラウザを使ってる時や、あるいはネットワーク経由で自分のハードドライブにファイルを転送している時には『Girls Gone Wild』パーティーよりたくさんのビーチボールが飛んできてマシンが使い物にならなくなってしまった。SSDモデルにこういった行動は見られなかったね。―仮にこの僕の全く科学的根拠に欠けるエクスペリエンスを数値化するなら、スローダウンの問題は90%解消したと思う。
これはプラス、ですよね? でもでも1300ドル分のプラス…なんでしょうか? NO。明らかにNOです。
大きめのMacbookやMacbook Proはもっと安上がりでプロセッサ処理速度とHDDスピードの問題も解消できるわけで、それ考えるとこんなコスト食いなアップグレードみんななんでするんだろう? と思わず首をかしげてしまうのでは?
「SSD入れたらそれだけで見違えるほど速くなってバッテリー寿命も上がるはず」-当然そう思ってる人(僕含め)には、ちょっとしたリアリティー・チェックになりますね。もちろん改善は見られます。でも値段が下がる前に大金投じるだけの価値のあるものなんでしょか? 絶対そうは思えません。
ADAM FRUCCI(原文/訳:satomi)
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