アトラスが展開していたMMORPG『真・女神転生IMAGINE』を復活させるファンプロジェクトが、アトラスによって提訴されていたことが明らかになりました。
『真・女神転生IMAGINE』は、STGで知られるケイブが開発しアトラスがサービスを展開していたMMORPG。日本では2007年4月にサービスが開始され、その後2016年5月までおよそ9年間運営されていました。
「Re:Imagine」と題されたこのファンプロジェクトは、『真・女神転生IMAGINE』の非公式ファンサーバーで継続してプレイ可能にするプロジェクトでした。訴訟は2021年12月に起こされましたが、チームは最近まで提訴されていることを知らなかったとDiscordサーバーで話しているとのこと(現在はサーバー閉鎖済みで確認不可)。現在はDiscordサーバー・公式サイトともに閉鎖されています。
アトラスは裁判資料の中で、このプロジェクトを運営する人物に対し「アトラスに取り返しのつかない損害を与えており、この法廷によって裁かれない限り今後も訴え続ける」と主張。すべてのウェブサイトとファンサーバーの完全停止、および裁判所が認めた違反行為1回につき最高2万5000ドルの支払いを求めています。
しかし、2018年に米国著作権局が導入した、オンラインゲーム保存のためにDRMセキュリティを破ることを認める博物館や、アーキビスト向けの保護措置が障壁になる可能性があるとのこと。とはいえ一般向けのものではないため、この訴訟の先行きは不明です。
海外メディアVGCは、この訴訟がゲーム業界における保存の問題、将来的にオンラインプラットフォームなどのサービスが消滅した際に完全に失われてしまう危険性を浮き彫りにしたと指摘。『スター・ウォーズ ギャラクシーズ』『City of Heroes』『The Matrix Online』といった作品においても同様のファンサーバープロジェクトは存在しており、珍しいものではないとも述べています。