高木毅氏

 自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件で党員資格停止6カ月の処分を受けた高木毅衆院議員(68)=福井2区=は10月3日に処分期間を終え、4日付で党員に復帰した。15日公示の衆院選への出馬に意欲を示しているが、石破茂首相は関係議員の処遇について明確な判断基準を示しておらず、党公認の可否が焦点となる。

 高木氏は旧安倍派の裏金事件で同派事務総長としての責任を問われ、4月に処分を受けた。自身の政治資金収支報告書の不記載額も1019万円に上った。党員資格停止に伴い福井2区の選挙区支部長や、北陸新幹線敦賀-新大阪間の建設促進を図る与党整備委員会委員長を解任され、9月の総裁選も投票権がなかった。

 党本部によると、党員復帰により党大会や議員総会、党政務調査会の各部会などに出席できるようになるが、党役職に戻るわけではないという。選挙区支部長の復帰にも党の判断が必要になる。

 高木氏の処分は旧安倍派の幹部の中で離党勧告2人、党員資格停止1年の2人に次いで重かった。石破首相は裏金事件で処分された関係議員の公認問題への対応を迫られており、衆院選直前に処分期間が明けた高木氏の処遇が注目される。

 高木氏は福井新聞の取材に「多大な政治不信を招いたことを深く反省しながら一から出直し、初心に帰って今後の政治活動に取り組んでいきたい」と話し、9選への意欲を示している。

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