福井県立大学看護福祉学部の村上茂特命教授(食品機能学)は、海藻のアカモクを一定期間食べた人たちに腸内環境の改善がみられたとの研究結果を発表した。腸内のいわゆる「善玉菌」の割合が増え、便通改善といった健康増進効果があったとし、「アカモクを使った商品開発や観光など地域活性化につなげたい」と話した。
村上特命教授は2019年から、ワカメの生育を妨げるなど“厄介者”とされるアカモクの有効活用を目指し研究を続けている。既にマウスを使った実験では腸内環境改善効果を確認しており、今回は富山県立大の研究者と共同で人体での検証を試みた。
福井県内の9~92歳の男女約80人が協力。1日当たりゆでたアカモク30~50グラム(小鉢1杯程度)を3週間食べ続けてもらった。調査前後で便を採取し、腸内細菌の状態を調べた。