福島県立医科大学 研究成果情報

米国雑誌「American Journal of Surgical Pathology」掲載(令和6年12月1日電子版)(2024-12-11)

Sarcoid Vasculitis in The Skin: A Clinicopathologic Study of 8 Cases with Various Skin Lesions but the Common Unique Cannonball-like Vessel Destruction by Sarcoid Granulomas

皮膚サルコイド血管炎の病理組織像はサルコイド肉芽腫による特異な砲弾様血管破壊が共通してみられる~多彩な臨床像を呈する8症例の臨床病理学的検討

山本 俊幸 (やまもと・としゆき)
皮膚科学講座 教授
        
研究グループ
陳 科栄、三浦圭子、稲積豊子、中村善雄、中島英貴、高橋勇人、山本俊幸(Correspondence, last author)

概要

論文掲載雑誌:「American Journal of Surgical Pathology」(December 1, 2024)


 サルコイドーシスは全身性肉芽腫性疾患で、肺、眼、心臓、皮膚などに非乾酪性類上皮細胞肉芽腫をきたす。肉芽腫性血管炎がみられた報告は散見されるが、症例数が少なくまとまった報告はない。今回われわれは、血管炎を認めた皮膚サルコイドーシスの8例につき詳細な臨床および病理組織学的な検討を行った。サルコイド血管炎の特徴は、肉芽腫が外から血管壁を侵し、血管壁がサルコイド肉芽腫に置換されたり血管内腔にも肉芽腫がみられることがあるのが特徴である。本論文は皮膚サルコイドーシス病変における血管炎の多数例を検討した初めての報告であるが、皮膚サルコイドーシスにおける血管炎は見過ごされている可能性があることを強調した。(山本 俊幸)


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