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2017.06.14
知ったかぶり対談 第二回:愛知県鬼まんが愛知県から出られない理由
デイリーポータルZがいろいろな場所で取材してきた記事を読むことで、その県の出身者に負けないくらい知ったかぶりできるんじゃないか。それが知ったかぶり対談です。
第二回目は愛知県。出身者は、ゴスペラーズ酒井さん、インタビューはデイリーポータルZ編集部安藤が担当します。
実は二人とも愛知県出身です
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酒井さんは愛知県の刈谷市出身ですよね。僕も愛知県の大府市出身なので「知ったかぶり」というか二人とも知っていて当たり前なのかもしれないですが、今日はわれらが愛知県について話をさせてください。いきなり狭い話で恐縮ですが、僕が育った大府市からすると、刈谷市といえば大都会のイメージでして。
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まじすか!確かに僕は刈谷出身ですが、大都会、、ですか?
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大府市民にとって休みの日に買い物に行くとなると刈谷でしたから。主にカーマホームセンターとか日高公園に行っていました。
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カーマ!日高公園!わかりすぎる。通学にしろなんにしろ、毎日そのあたりを自転車で走っていましたよ。僕も家は刈谷の中でも郊外の方だったので、買い物に「刈谷の街まで」の感覚はよくわかります。
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愛知の学生はほぼ自転車の上で生活していると言っても過言ではないですからね。僕も常に自転車で大府と刈谷を行ったり来たりしていました。
知ってもらいたい愛知の食べ物ナンバー1
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そんな酒井さんにいまさら愛知の記事を勧めるのも恐縮なんですが。まずはこれ見てください。
鬼まん( 記事:君は鬼まんを知っているかより)。
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これですよ!おれ安藤さんのこの記事みて、Twitterですぐにシェアしましたから。
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ありがとうございます!愛知県関係者からの反応はすごく良かったんですが、東京の人にこの記事を見せて鬼まんを説明しても「なにこれ」って言われてしまってショックを受けていたんです。どこでも売ってますよね、鬼まん。
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地元のスーパーならどこにでも売られているし、うちは農家だったのでお芋から手軽に作れるおやつとして本当によく食べていました。以前名古屋でのライブのおりに差し入れで頂いたことがあって、飛び上がって喜んだんですが、そういえば周囲に勧めても反応が薄かったな。
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あんなに美味しいのに。
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そう、あんなに美味しいのに。
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でも鬼まんって1日経つと急に硬くなるじゃないですか。僕はあれが鬼まんが愛知を出られない理由だと思うんです。
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できたはなからぐんぐん硬くなっていきますからね。でも鬼まんは、いま知ってもらいたい愛知の食べ物ナンバー1だなあ。
愛知の人は大あんまきを食べてどこまでも自転車を漕ぐ
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酒井さん、これ知ってましたか?僕は恥ずかしながら知らなかったんですが。
ポンポコラーメン( 記事:東三河のご当地インスタントラーメン、ポンポコラーメンが愛くるしいより)。
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まったくもって初耳でした。キリンラーメンならかろうじて…、って感じですね。
キリンラーメン( 記事:東三河のご当地インスタントラーメン、ポンポコラーメンが愛くるしいより)。
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愛知在住のライターが当たり前のように書いていて焦ったんですが、見たことないですよね。東三河だから豊橋とかあっちの方なのかな。
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いやー、これは愛知県というよりもう一歩踏み込んだローカルですね。西三河としては知り得ぬ情報です。
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愛知にはこういう、地域を出ないというか、そこだけで通用するピンポイントな常識みたいなものがあるような気がするんです。藤田屋の大あんまきとかもそう。
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大あんまき最高。あのゲーセンが併設されたロードサイドの藤田屋ですね。
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はい。大広間で法事もできます。
※編集部注:藤田屋の大あんまきについては未取材のため、近いうちにレポートする必要があると認識しています。
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藤田屋の大あんまきはですね、刈谷のハイウェイオアシスでも取扱があるので、今でもよく食べてますよ。
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観覧車がある謎のサービスエリアですね。でも僕はいま大あんまきを1本食べきる自信がないです。
高速道路を走っていると突如として観覧車が現れる刈谷のハイウェイオアシス
(
記事:自分の名前を大すきと言っている店に行きたいより)。
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藤田屋には大あんまきをさらに天ぷらにしたやつも売られていましたよね。高校運動部員のエネルギー源です。
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愛知の人たちはきっとあれを食べて自転車漕いでいるんだ。
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みんなどこまでも自転車で行きますからね。地元にいるうちは僕もほとんど電車には乗りませんでした。
「ケッタ」か「ケッタマシーン」か、それが問題だ
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酒井さん、自転車は「ケッタ」でしたか「ケッタマシーン」でしたか。
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二択ですね。普段は自転車って言いながらも、調子に乗るとケッタマシーンって言ってみたりでしたね。
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僕は常にケッタマシーンでした。大府には自転車って呼ぶのがなんだかちょっと気取ってるみたいな空気があって。愛知では今でもケッタって言うんですかね。
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どうなんだろう、言っててほしいなあ。当時の自転車はまた変速機とか四角いライトとか、マシーン感がありましたよね。
離れてはじめて気がつくことがある
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これは僕も記事を見てはじめて「そういえば!」と思ったんですが。
名古屋根( 記事:名古屋は「またぎがち」なのか・「名古屋根」を鑑賞するより)。
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これはねー、ものすごく鋭い指摘だなと思いました。名古屋で予備校生やってるうちは気づかなかったんですが、仕事で名古屋に来るようになって目につき出した印象なので、宿泊先とか繁華街に多いということかもしれないですね。
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なるほど、予備校生は繁華街いかないですからね。これ以外にも地元を一度離れると見えるようになるものってある気がしますね。酒井さんはプライベートでも愛知に帰ってますか?
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もちろん、よく帰ってますよ。
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僕は高校を出てからあまり帰っていなかったんですが、最近になってそれこそ鬼まんとか大あんまきなんかを急に食べたくなりまして。やはり愛知の血が流れているんだなと。
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わかります。波が押し寄せてくる感覚がありますね。そしたら「寿がきや」とかもじゃないですか。
寿がきや。
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寿がきやだー。
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寿がきやはユニーの上にあってよく行きました。あのラーメンスプーンとか胡椒の香りとか、たまに無性に食べたくなります。
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ありましたねー、ユニーの上。寿がきやはラーメン食べた後のソフトクリームまでが寿がきやなんですよね。
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今度帰ったら行きます。
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僕も行きます。
酒井さん、ありがとうございました。
次回は滋賀県を知ったかぶります(7月20日公開予定)。おたのしみに!
他の記事を見る- 酒井雄二
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ゴスペラーズのメンバーとして、1994年12月21日、シングル「Promise」でメジャーデビュー。
以降、「永遠(とわ)に」「ひとり」「星屑の街」「ミモザ」など、多数のヒット曲を送り出す。
他アーティストへの楽曲提供、プロデュースをはじめ、ソロ活動など多才な活動を展開。日本のヴォーカル・グループのパイオニアとして、アジア各国でも作品がリリースされている。
2017年3月22日には2年半ぶりとなるオリジナルアルバム「Soul Renaissance」をリリース。現在、34公演におよぶ全国ツアー「ゴスペラーズ坂ツアー2017 “Soul Renaissance”」を7月30日まで開催中。オフィシャルHP
https://www.sonymusic.co.jp/artist/Gospellers/
GosTV https://www.gospellers.tv/
- 安藤昌教
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デイリーポータルZ編集部
1975年生まれ。愛知県出身。
前職は国立研究所にて高速炉の研究に従事。その後、氣志團バックダンサー、コーヒーショップ経営、等を経てデイリーポータルZ編集部に。
ものをむかずに食べる「むかない安藤」としての活動も6年目に突入。むかない安藤
https://www.youtube.com/playlist?list=PLI3lg7RZciQwJbfwfbzoo-ntIQV5IAEYhデイリーポータルZ編集部としてのプロフィール
https://dailyportalz.jp/writer/kijilist/212
今回話題にもならなかった愛知県の記事(デイリーポータルZのサイトに移動します)
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