小沢一郎幹事長は3日午後、神戸市内で会見し、「今日、兵庫県連の常任幹事会で(7月の参議院通常選挙の)2人目の候補予定者として、三橋真記(みはしまき)さんを決定していただいた」と述べ報告した。そのうえで、「すばらしい候補者を選んでくださり心から喜んでいる。今日は、たまたま、ひな祭り、桃の節句ということだが、この会見が終わった後、東京に戻り、役員会、常任幹事会を開き、第一次の参議院の公認候補を発表する予定」とした。

 また、小沢幹事長は、「(7月の)参議院選挙にむけての基本的な方針としての民主党単独の過半数を目指し、複数の定数のところには、複数の候補者を擁立して戦うという方針を打ち立てた。現実問題として、2名の定員のところで、二つの議席を確保するということは、大変厳しい選挙戦を覚悟しなければならない」との見解を示したうえで、「そういう意味において、この度、三橋君が決断して、この選挙戦に臨んでいただくことになったことを高く評価するとともに、私ども、みんなして当選を期して全力を尽くしたい」と強い決意を述べた。

 挨拶に立った三橋氏は、「国民一人ひとりが自分らしく生きることができる社会づくりを目指し」厚生労働省に入省し、国立病院改革、地域雇用対策、労働基準法の改正等の様々な分野を経験したことを紹介した。

 また、平成18年4月から3年間、兵庫県伊丹市役所に出向し、主に「こども室長」として、保育・子育て支援の分野を担当しながら、直接親御さんやお子さんの悩みや思いに、そして奮闘する職員や市民の方々の思いに直接触れてきたと語った。あわせて、障害児や保育所の整備に十分な予算がつけられない結果、支援が不十分であったといった経験を元に、「いくら立派な制度を作っても、そこで働く職員が激務で疲弊し切った状況や、十分な予算を国民の合意をもとにつけられない状況を変えなければ、実効性のある対策は講じられない」と強く思った経緯を語った。

 そのうえで、「世の中には、児童虐待やいじめや経済的な困窮。老化による意身体機能の低下等、様々な生きづらさがある。そうした国民一人ひとりの生きづらさに見てみぬふりをせず、正面から取り組み、そして、国民に一人ひとりが夢をもって生涯を送ることができる社会を作りたい。みなさんと一緒に考え行動していきたい」と、今後にかける力強い思いを語った。

 なお、記者会見には、松本剛明兵庫県連代表、梶原康弘兵庫県連選対委員長、井戸まさえ衆議院議員、越智一雄県会議員が同席し、司会は石井登志郎衆議院議員がつとめた。

■三橋真記氏(32歳)
埼玉県草加市出身。東京大学経済学部卒。厚生労働省入省。伊丹市役所へ出向。総務省に出向。厚生労働省退職。現在、兵庫県伊丹市在住。