61年前のコンピューター「WITCH」、英博物館で再起動

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(CNN) 英国の博物館が、61年前に製造された重さ2.5トンのコンピューターを修復し、再起動させることに成功した。現存していて動かすことのできるコンピューターとしては、世界最古級だという。

博物館でよみがえったのは、原子力研究に使う目的で1951年に製造されたコンピューター「WITCH」。ロンドン北部バッキンガムシャー州にある英国立コンピューター博物館が、3年がかりの復旧プロジェクトを経て20日に起動させた。

1951年当時は、WITCHを含めて十数台のコンピューターが世界に存在していたが、その後同時代のコンピューターが廃棄されたりリサイクルされたりする中で、WITCHだけがそのままの姿で生き延びてきたという。

原子力研究用としては1957年までに時代遅れになり、教育用途で73年まで利用された後、廃棄を待つ間、一時的に同博物館が保管。2008~09年になって、ボランティアが「再発見」した。

現代のコンピューターが「0」と「1」でデータを表現するバイナリという形式で情報を処理しているのに対し、WITCHでは「デカトロンバルブ」と呼ばれる小さな電球のようなランプが壁一面に並び、10進法で情報を処理する。プログラムは紙テープのパンチ穴を読み取る方式で、現代のコンピューターのようなキーボードやモニターも付いていない。

しかしSF映画さながらにランプが点滅したり、印刷装置や読み取り装置がカタカタと音を立てたりする様子に、子どもたちや一般の来館者も感嘆の声を上げているという。

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