世界的危機を乗り越えるための、フォルシアの新たな取り組みについて
2020年03月31日
新型コロナウイルス(Covid-19)の世界的な感染拡大は、経済界のあらゆるセクターに影響を及ぼしています。自動車産業も例外ではありません。
フォルシアの顧客である自動車メーカーにおいても、ウイルス感染の影響の大きい国では生産工場を停止、あるいは停止を予定しています。これに伴い、フォルシアでもヨーロッパの生産拠点の多くを閉鎖せざるを得ません。また、各国政府の勧告を厳格に守りながら、北米および南米でも同様の措置を取る予定です。
世界的な危機に伴い、自動車産業の先行きも不透明であるため、2月17日にフォルシアが発表した2020年の年間財政目標は修正せざるを得ない状況です。当グループは、本年度末までのマクロ経済見通しが明らかになり次第、2020年の新たな財務目標を提示する予定です。
こうした前例にない危機的状況を踏まえ、パンデミックがグループの従業員、顧客、サプライヤーに及ぼす影響にリアルタイムで対応するため、フォルシアでは直ちに危機管理計画を実行しました。当社が最優先するのは、従業員とその家族の健康と安全です。また、当社グループでは、支出や投資を厳格に管理するとともに、キャッシュフローの管理についても抜本的な施策を実施しています。
- 従業員とその家族の安全に関しては、中国での経験から学び、フォルシアでは従業員を保護し、企業施設内における感染拡大を防ぐため、あらゆる対策を実施しています。また、在宅勤務制度(条件に該当する従業員は全員自宅勤務)を迅速かつ大規模に導入しました。
- 財務戦略と資金管理については、当社のバランスシート(貸借対照表)は非常に堅牢であり、短期的な返済や低コストでの資金調達はほとんど行っておりません。直近の流動性需要を考慮し、フォルシアには12億ユーロ(満期日:2024年6月)のシンジケートクレジットライン(与信枠)がありますが、債権のファクタリングの減少を見越して6億ユーロの引き出しを行ったところです。引き出しされていない6億ユーロを含め、フォルシアには、現在9億ユーロ以上の与信枠があり、パンデミックが今年の上半期以降も拡大した場合、流動性をさらに高めるための選択肢を用意しています。
- 全事業所の従業員の一時的な雇用調整(休業措置)を行うなど、事業の縮小に応じて、短期的なコスト、開発費、投資を大幅に削減するために必要なあらゆる措置を講じています。数年間にわたり、フォルシアでは経営業績を大幅に向上し、厳しい状況下における回復力を示してきました。
上記の緊急対策に加え、ウイルスが完全に根絶されていない環境も含め、一刻も早く安全に生産を再開できるよう準備を進めています。中国では現在、全拠点で生産を再開しており、現在の平均稼働率は約70%となっています。この経験に基づき、フォルシアは他の地域においても危機を克服し、生産を再開する顧客に対応するため、迅速にチームを動員することができると確信しています。
フォルシアCEO、パトリック・コラーのメッセージ
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