「べらぼう」鳥山石燕が見た怪異に考察展開

横浜流星主演の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(毎週日曜NHK総合よる8時~ほか)の14日放送・第35回では、喜多川歌麿(染谷将太)の師匠であるあやかし絵の大家・鳥山石燕(片岡鶴太郎)の身の上に起きた不思議な出来事が注目が浴びた(※一部ネタバレあり)。
第35回「間違凧文武二道(まちがいだこぶんぶのふたみち)」では、蔦重(横浜)が松平定信(井上祐貴)の政を茶化した朋誠堂喜三二作の「文武二道万石通」を売り出すも、それを目にした定信は勘違いをして大喜び。俄然、政にやる気を出していたが、蔦重は複雑な心境。一方、歌麿はかつてスランプ期に神社で出会った女きよ(藤間爽子)と再会し、それは歌麿に思いがけない転機をもたらすこととなる。
定信が田沼意次(渡辺謙)の訃報を受けた日に雷鳴がとどろいていたが、その日、鳥山石燕は庭で何者かが蠢いているのを目撃。「何者じゃ……」と問いかけるも答えはなく、雷が光った瞬間に浮かび上がった何者かの姿を目にすると、「いごくな……」「いごくなよ……」と慌てて筆をとった。

SNSでは「石燕は一体何を見たのか?」とざわついていたが、後日、歌麿が蔦重に石燕が急死したことを報告。絵筆を握りしめたまま亡くなっていたといい、遺されていたあやかしの絵を目にした蔦重は「雷獣?」「雷を起こすあやかし……」とつぶやくと「何となくだけどこの辺が(平賀)源内先生っぽいなって」と首をかしげ、歌麿は「まぁ妖になってても不思議ではないお人ではあったよね」としみじみ。

幼少期の歌麿に絵を描く喜びを教え、まるで仙人のような人間離れした佇まいが話題を呼んだ片岡鶴太郎版・鳥山石燕。不思議な一連の出来事に、視聴者の間では平賀源内(安田顕)が、あるいは源内と意次が石燕を連れて行ったのではないかとさまざまな考察が展開。「ホラー展開」「あれは死神だったの?」「あの時亡くなってたこと」「死に方までかっこよかった」「妖怪になって帰ってきそう」とその死にざまが視聴者の心を揺さぶった。
なお、片岡は2026年度前期連続テレビ小説「風、薫る」に、勝海舟役で出演することが決定している。(石川友里恵)