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「正直、迷惑」観光客数、住民の1000倍以上 オーバーツーリズムに揺れる白川村

2024年10月18日 05時10分 (10月23日 15時21分更新)

 コロナ禍だった前回衆院選から3年。観光地にはインバウンド(訪日客)が戻る一方、地元の人たちの嘆きが聞こえてきます。中日ボイスの読者アンケートでは、重視する施策に「観光資源」が挙がる一方、「観光ではない、居住したい人を引きつけられる岐阜県を作って」という声(20代男性)もありました。前回衆院選の後に記者になった2人が、オーバーツーリズムに悩む白川村の住民らの声に耳を傾けました。

 この国の大事な選挙であろうと彼らには関係ない。世界文化遺産である白川村荻町の合掌造り集落には衆院選公示の前も後も、日本の秋の原風景を求める外国人観光客が詰め掛ける。年間の観光客は、住民の千倍以上となる約170万人だ。

外国人観光客らでにぎわう白川郷合掌造り集落=白川村で

 公示直前には、集落周辺の神社で「どぶろく祭り」が開始。来訪者の満足そうな表情と対照的に、住民の顔は浮かない。70代の女性は「車で帰宅するため集落に入ると『歩行者天国じゃないの?』と言いたげににらまれる」。自宅周りに散乱するごみを自分で拾っているといい「家の裏で隠れてたばこを吸ったり、子どもにおしっこをさせたりする人もいる」と嘆く。
 「正直、観光客は迷惑」と言い切るのは...

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