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「ネコバス」乗車拒否、問題はどこに 補助犬同伴、公園や遊園地に明確な規定なく…

2024年5月26日 05時10分 (5月26日 11時35分更新)

ネコバスをイメージした車両の試乗会で、利用者とともに乗り込み、足元に待機する盲導犬=4月、長久手市の愛・地球博記念公園で

 長久手市の愛・地球博記念公園で3月、園内を走る映画「となりのトトロ」のネコバスをイメージした車両に、盲導犬同伴者が乗車を断られた問題を受け、本紙は補助犬の乗り物に関するルールを調べた。法律上、公園など不特定多数が利用する施設では、補助犬同伴者の利用を拒んではならないが、園内の乗り物については明確な規定がなく、施設管理者が個別に判断しているのが実情だ。福祉関係者は「施設管理者側が事前に安全性や乗車の可否を確認しておくことが理想」と指摘する。 (唐崎綾香)
 身体障害者補助犬法などでは、国や自治体が管理する施設、遊園地などの不特定多数が利用する民間施設、公共交通機関で、補助犬の同伴を拒んではならないと定めている。一方、公園内の遊具や乗り物については法に明確な記載はない。
 今回のケースでは、ネコバスの側面に囲いがないことなどから、現地スタッフが「安全を担保できない」と判断した。その後、福祉関係者から「訓練を受けた盲導犬が急に車両を飛び出すことはない」との指摘を受けて運用を改め、補助犬同伴者に車両の特徴を説明した上で本人の判断で乗車できるようにした。
 中部盲導犬協会(名古屋市)では、訓練士と盲導犬が電車やバスに乗車し、利用者の足元でおとなしく待機する訓練を行っている。担当者は「飛行機や新幹線も電車やバスの応用。訓練を受けていれば、よほどのことがない限り暴れたりすることはない」と話す。
 同じ公園内にあるジブリパークでは、「メリーゴーランド」は補助犬同伴者と安全性を確認した上で乗ることを認めている。フライングマシンは補助犬同伴での利用はできない。
 各地の遊園地はどうか。...

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