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【能登半島地震・被災者の証言】「もうダメだと…」 土砂崩れに車ごと巻き込まれて生還

2024年1月2日 12時20分 (1月2日 22時51分更新)

土砂崩れに巻き込まれた際の様子を振り返る高宮さん。左前のタイヤはパンクしている

 石川県かほく市の無職高宮英昭さん(64)は1日午後4時過ぎ、同県で起きた土砂崩れに車ごと巻き込まれた。「死んどったかもしれん」。泥にまみれた車を見ながら当時の状況を振り返った。
 高宮さんは母梅子さん(87)を乗せて運転中、強い揺れに襲われた。路肩に車を止めて様子をうかがっていると、左の斜面が崩れてくるのに気付いた。慌ててアクセルを踏み込んだが、土砂ごと流された。「事故に遭ったような衝撃。もうダメだと思った」
 幸いにも土砂から抜け出せ、スーパーの駐車場で一晩を明かした。「生きとって良かったなと後になって思う」と高宮さんは泥だらけの車を見やった。

地割れで寸断された国道=石川県穴水町

 穴水町周辺では道路や橋がところどころ波打ち、長さ数十メートルに及ぶ地割れも見られた。
 特に金沢市と能登半島を結ぶ自動車専用道路「のと里山海道」は被害が甚大で、小さな橋が落ちたり、路面が粉々になったりしていた。七尾市の能登島につながる2本の橋は損傷し、進入できないようバリケードが置かれていた場所もあった。 

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