『日本保守党』の街宣動画がSNSで物議　演説中止訴える店員に野次…「ニヤニヤ」河村たかし名古屋市長に批判

　作家の百田尚樹さんらが立ち上げた「日本保守党」が１１日に大阪で開いた街頭演説をめぐり、ＳＮＳで拡散されている動画が物議を醸している。「危ないのでやめてください」と深々を頭を下げて演説中止を呼びかける店員に野次が飛び、弁士の河村たかし名古屋市長が謎の笑みを浮かべている様子に批判が高まっている。

　同党は１１日、大阪市のヨドバシカメラマルチメディア梅田前で街頭演説を開いた。党事務総長の有本香さん、河村たかし市長が弁士として参加。同日、Ｘ（旧ツイッター）でも「関係ない一般の人も通行できないほどの人混みでかなり危険な状態になってるにも関わらず、演説を始めるの信じられない」「１５分くらい動けなかったです。警察来たから助かったけどもし昨年の梨泰院みたいになってたらと思うと、、」などの声が上がっており、多くの人が押しかけ、消防が出動する騒ぎになった。

　問題の動画では、青い襟の付いた白いシャツの制服を着た、ヨドバシカメラの店員とみられる男性が「危ないのでやめていただけないでしょうか」「危険なんです。許可の問題ではありません」と何度も頭を下げて懇願する様子が映っている。しかし、聴衆からは「無理やー！帰れ！」「警察に言え！」と野次が飛び、河村市長は終始ニヤニヤと笑みを浮かべている。有本事務総長が「ヨドバシカメラの方から、この街宣やめてくれと今言われたんですね」「できるだけお店の前の通行を妨げないように、お願いできればと思いますけれども」と呼びかけている様子も確認できる。

　この動画がＸで拡散され、炎上。「梨泰院の転倒事故の記憶が全くないんですかね」「人様の商売の邪魔をする政党とかないわ」「頭を下げてる方に対して、河村たかしなんでヘラヘラ笑ってんの？」「河村市長はどんな場面でもニヤニヤしてます。そういうお顔です」など、さまざまな声が上がっている。

　トラブルを受け、日本保守党は１３日、公式サイトに「私どもの想定を超える多くの聴衆がお集まりくださり、結果として、通行にご不便をおかけした方々に深くお詫び申し上げます」「演説場所前の『ヨドバシカメラ　マルチメディア梅田』の責任者の方には、街宣翌日の１２日、本党よりお詫びを申し上げ、ご高配を賜りました。感謝申し上げます」と釈明する声明を発表した。