「なんで謝罪せなアカンねん」「台本じゃボケ!」人気YouTuberが投資動画騒動に反論

    「俺の大衆心理の動かし方、えげつないでしょ」。YouTuberのラファエルさんが、投稿動画で語った

    YouTuberのラファエルさんが「利回り80%超え!?」「世界一儲かる投資」などと動画で紹介した水耕栽培事業をめぐって、BuzzFeedは弁護士らへの取材をもとに注意喚起の記事を配信した。

    報道を受け、ラファエルさんは6日夜、2本の動画を投稿。「なんで謝罪せなアカンねん」「台本じゃボケ!」などと騒動に反論、さらなる「炎上」を望むかのような発言もみられた。

    騒動をネタに

    午後6時時過ぎにアップした「炎上してる件について【クッキングチャンネル重大お知らせ】」という動画では、冒頭から「『炎上について』ってタイトルにして」と高笑い。

    となりで「ダメだって!」と突っ込む男性マネージャーに「絶対にそれにして」と畳み掛けた。

    「水耕栽培の話じゃないですからね(笑)」と自ら話を振り、「謝罪じゃないの?」と尋ねるマネージャーにこう言い放った。

    「何もないのに、なんで謝罪せなアカンねん」

    「あんなもんは炎上1」

    午後9時ごろに配信した「炎上について【荒野行動・実況】」という動画でも、「あれらしいですね。Yahoo!のトップニュースに」と切り出し、マネージャーから「おめでとうございます。すごいじゃん」と「祝福」の言葉を受けた。

    「いやでも、自慢できることで載ってるわけではないでしょ?」と述べつつ、次のように持論を語った。

    「言い方が炎上しかないから炎上っていうけど、ぶっちゃけ炎上してへんからな。炎上にもしレベルがあって、炎上1、炎上2という表現があるんやったら、あんなもんは『炎上1』。俺のなかで」

    「台本じゃボケ!」

    最大84%という高利回りの投資の信憑性を疑う声に対しては「いやいや知らんがな。俺言えって言われて言っとんねんって話やんか。台本じゃボケ!と思いながら」と主張。

    自身はあくまでも「台本」通りに発言しただけである由を強調した。

    「でもあれ聞いてて、(投資を)俺やろうかなって思ってたもんな。いまも思ってるし、普通に」と水耕栽培投資への関心を示しながらも、騒動に対してはどこか他人事のような態度でこう続けた。

    「『異常な利回りで、そんなわけないやん、なんなんこれ、詐欺ちゃうん』ってなってるっていう認識でいい? 俺わかってへんねんけど(笑)」

    「人でも殺さん限り炎上せえへん」

    こうした炎上騒動はラファエルさんにとって「黄金パターン」だとして、「利用していきたいよ」とも語った。

    「いろんな炎上系のYouTuberを利用して。全員に取り上げさせて。『叩く』っていうのは違うよ。変なことしてるわけじゃないから。『いじる』なんです。そこなんですよ!」

    『いじる』っていうのを、どんどんやらすんですよ。いじらせて、いじらせて、いじらせて…結果何も出なくて。普通に同じような案件動画をどんどん放り込んでいく」

    「それをつくりあげてきてん、いままでも。ぶっちゃけ。それで、人でも殺さん限り炎上せえへんキャラになった、というストーリーがあるわけじゃないですか」

    これまでの成功体験をそう振り返り、今後も同様のスタンスで投稿を続けていく考えを明かした。

    テレビでニュースになって、テレビを見ない俺が知って初めて炎上やから、俺をテレビに出せ📺

    「炎上商法」に意欲

    「炎上上等」の発言はまだまだ続く。

    「燃えて、燃えて、燃えて…燃えてっていうか、いじってもらって。で、結果何もなかったら、プラスに働くんですよ。仕事も案件もしかり。宣伝でしかないんですよ」

    「で、結果、めっちゃ投資が…俺もシステムわかんないですけど…売れたってなったら、えらいブランディングでしょ。炎上商法で、あの時のパターン、水耕栽培パターンでいきましょか、ということで今度仕事できるんですよ」

    「えげつないでしょ、マジで。俺のこの大衆心理の動かし方、えげつないでしょ。これが得意なんですよ。僕はこういうのが」

    また、Twitterでも「テレビでニュースになって、テレビを見ない俺が知って初めて炎上やから、俺をテレビに出せ」とツイートした。

    事業者側「絶好のチャンス」

    一方、ラファエルさんの動画で水耕栽培の事業者として紹介された「Agras Japan」も同日夜、LINE@に【ニュースに取り上げていただきました】と題したメッセージを投稿した。

    「本日BuzzFeed様に弊社のことを記事に書いて頂けました。ヤフーニュースLINEニュースにて取り上げられております」

    「ニュースに取り上げて頂いたことにより一層、弊社のことを知って頂いた方は増えたことかと思います。弊社としましてはこの件を絶好のチャンスと捉えております」

    「弊社は水耕栽培事業に絶対的な自信を持っているため 生まれている疑念を解消して行けば この事業が広く認知されて行くと確信しております」

    弁護士「鵜呑みにしないで」

    最後に、6日付の注意喚起記事にも掲載した「東京投資被害弁護士研究会」役員の田上潤弁護士のコメントを一部抜粋して再掲する。

    「仮に投資をした人が損をした場合、ラファエルさん自身も民法の信義則上の説明義務違反などを理由に、損害賠償請求訴訟を提起される可能性があります」

    「(動画の視聴者は)ラファエルさんの言葉を鵜呑みにして信じるのではなく、不明点を業者にきちんと問い合わせたうえで、自己責任で判断すべきです」