ビジネスの現場でも、教育の分野でも、抜群に実用的なAIガジェット｢PLAUD NOTE｣

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Dec. 09, 2024, 11:00 AM レビュー

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近年、生成AIが仕事の効率化を推進し、私たちの生活を大きく変えると言われています。しかし、実際に生成AIを使ってみると、具体的にどのような課題を解決してくれるのか、その効果が見えづらいことも多いのが現実です。AIの導入が進んでいる一方で、どこから手をつければ良いのか迷っている人も少なくないでしょう。

そこで、目を向けたいのが、私たちの日常的な課題です。例えば、通話やオンラインミーティング中の会話の文字起こしや、会議の議事録作成といった業務。これらは意外と時間と労力を要するものです。

生成AIを活用すれば劇的に効率化される可能性があります。特に注目すべきなのが｢PLAUD NOTE｣というAIガジェット。ChatGPTなどと連携する音声レコーダー、すなわちソフトウェアとハードウェア、両方あって機能するデバイスですが、ビジネスシーンの中でどれほどの価値を生んでくれるでしょうか。実際に使ってみました。

文字起こし精度の高さとコストカット効果に圧倒

録音されたデータを聞いてテキスト化する文字起こしの作業は、単純に見えて高度な知識と、多くの時間を必要とするものです。日常会話であればある程度の人でも作業できるでしょうが、専門用語が入ってくる会話だとその分野の知識が欠かせませんし、集中力が必要ゆえに長時間の連続作業がしにくいのです。

かと言って、専門業者に文字起こしを依頼すると、1分あたり200〜300円の料金がかかります。1時間の録音データの場合、1万2000円〜1万8000円。しかも短期間での納品を依頼すればそれだけ割高になります。

精神的に疲れやすい文字起こしの作業。PLAUD NOTEの実力やいかに。

使ってみて最初に驚いたのが、その文字起こしの精度です。人物インタビュー時にスマートフォンのレコーダーアプリと同時に録音し、PLAUD NOTEで録音したデータは専用アプリのPLAUDで、スマートフォンで録音したデータは無料の文字起こしサービスを使ってテキスト化してみましたが、変換精度が段違い。

専門用語を認識できずに間違った解釈を繰り返してしまいがちな無料の文字起こしサービスと違って、PLAUD NOTE＆PLAUDアプリの組み合わせでは、難しい用語が入ってもミスが少ないのです。

結果として、文字起こし後の修正作業が簡単になりました。時短効果によるコストカット、抜群です。

的確な要約機能もコストカット効果を生んでくれる

高精度な文字起こしをしてくれるPLAUD NOTE＆PLAUDアプリですが、さらに、さまざまな状況に応じたテンプレートが用意されています。｢会議メモ｣はタスクと会議の重点ポイントとなった要素をまとめ、｢面接メモ｣はQ＆Aの内容、視点や結論部分を抜き出してくれます。

ここでも時短／コストカットが期待できます。1日に3つ、計3時間の会議があるとして、その議事録を作らなければならない場合を想定しましょう。スピーディに作業したとしても大体1時間くらいかかります。会社の営業日が月に21日あるとしたら21時間もかかる。担当社員の時給を3,000円で換算すると、6万3000円のコストがかかることになります。

しかしPLAUD NOTE＆PLAUDアプリを使えば、3時間分の議事録を5分でまとめてくれます。1カ月で必要な時間は1時間45分、3,750円のコストしかかかりません。つまり19時間15分の時短、5万9250円ものコストカットが可能です。

他にもミーティング時に使いたい｢コンサルティング｣｢ディスカッション｣｢レポート｣、スピーチ内容をまとめる時に助かる｢講義｣｢トレーニング｣、筆者のようなライター職には欠かせない｢インタビュアーのメモ｣など、8カテゴリ26種のテンプレートが用意されており、的確に要約をしてくれます。

さらに、112カ国語に対応。さまざまなシーンで活躍してくれることでしょう。

またGPT-4o・Claude 3.5 Sonnetを活用した新規テンプレートも作成可能です。自分でプロンプトを入力する必要がありますが、｢良いプロンプトの書き方は？｣とプロンプト作成のためのアドバイスを読めば、自分の業務内容にフィットしたカスタムテンプレートが作れることでしょう。

なお、アプリのWeb版もあるため、パソコンで作業することも可能です。

ボイスレコーダー専用機だからこそ安心して使える

カメラにもなる。電話機にもなる。そしてボイスレコーダーとして使えるスマートフォンはマルチな才能を持つ優れたデバイスです。しかしその汎用性の高さが仇となることもあります。

例えばiPhoneをボイスレコーダーとして使っている時に電話がかかってくる、カメラを動画撮影モードにすると、自動的に録音が停止してしまうのです。これはOSによって、マイクにアクセスできる機能／アプリは1つだけと限定されているから。

しかしPLAUD NOTEは専用機です。音声を記録することにかけてのスペシャリスト。録音もボタン長押しするだけでOK。いちいちボイスレコーダーアプリを起動する手間もかかりません。録音したい瞬間を逃しにくいといったメリットもあります。

通話の録音・文字起こしにも対応する

PLAUD NOTEは電話や、ボイスチャットの音声も録音することができます。しかし、どうやって？

ボイスメモといったスマートフォンの機能は、スマートフォン内部で処理される音声信号をそのままデジタルデータで記録できますが、PLAUD NOTEはその信号を受け取ることができません。代わりに、専用マグネット吸着ケースを用いてスマートフォンに密着させておいて、PLAUD NOTEのスライドスイッチを上に動かして、NOTE録音モードからCALL録音モードに切り替えれば音声を記録してくれます。

ここで使われているのが、骨伝導の技術です。スマートフォンの本体を伝わってくるスピーカーが発した通話相手の声（振動）を音声信号に変えてくれます。PLAUD NOTEはアナログの技術も活用しているのですね。

ただし振動を記録するという仕様上、イヤホンマイクを使っている時の通話は記録できません。この点には注意が必要です。

生成したテキストから目的部分を的確に見つけてくれるAI機能も

会話全体の文字起こしや要約以外のシーンでもPLAUD NOTEは活躍します。

【スマートオーディオトリミング】

アプリ画面内の｢スマートクリップ｣アイコンをタップすると、沈黙状態など録音ファイルから不要な無音時間を自動でカット。

【録音マージ】

複数の録音ファイルを選択すると1つのファイルに統合。時間を分けて行った会議であっても包括的な要約を作成可能に。

【音声インポート】

カンファレンスやセミナーで提供された音声データ、スマートフォンやPCMレコーダーによる録音データ、Googleドライブなどにアップロードした音声データも、PLAUDアプリで文字起こし・要約が可能（対応ファイル形式：MP3、WAV、MP4など）。

【発言者識別機能】

識別した話者ごとに名前を入力することが可能

文字起こしを生成する際に、スライドスイッチに触れると発言者を自動で識別。発言者ごとの発言をラベルから探せるようになります。

さらに生成AIの性能を活かした機能も使用可能。それが｢Ask AI｣です。長文の文字起こしデータからでも重要な情報を手軽に探せる機能で、検索するべき用語が思いつかない時でもAIとやり取りすることで、該当部分を的確にピックアップしてくれます。その上、レポートの作成まで行ってくれます。

会議の時だけではなく、セミナーや勉強会に参加した時にも頼れる機能ですね。

無料アカウントでも強力な文字起こし機能が月300分まで使い放題

PLAUD NOTE＋PLAUDアプリには、本体購入のほか、有料サブスクリプションのプロプランが用意されています。ただ、毎月のコストがかかるとなると一考してしまう...という方もご安心ください。

無料のスタータープランでも、高精度な文字起こしを支えているGPT-4oが使用可能。さらに毎月300分までは無料のまま使うことができます。

PLAUD AIの誓い。セキュリティー対策も抜かりなし

生成AIはセキュリティリスクが高い、という声もあります。確かにクラウドサーバーにデータを送ってAIによる計算をしてもらう場合、情報漏洩の危険性が膨らんでしまいます。

しかしこの点においても、PLAUD AIは対策をしています。EU一般データ保護規則（GDPR）を守るべく、データ送信の暗号化や厳格なアクセス制御を採用。そしてセキュアな AWS、Microsoft Azure、Google Cloudといったクラウドサーバーにデータを保管することで、ユーザーから発信されたデータを保護しています。