グーグルが新しい検索機能を日本で発表。「AIで1秒で雨量予測」と「ハッシュタグ検索」

Google検索

グーグルは「Google検索」に日本限定機能を含む新機能を2つ発表した。

撮影:小林優多郎

グーグルは6月19日、日本での検索サービスに新機能を追加すると発表した。

新機能は新しいニューラル気象モデルを用いた天気予測「Googleナウキャスト」と、ハッシュタグによる検索機能の2種類。天気予測は7月以降、ハッシュタグ検索はすでに利用可能。

なお、ハッシュタグによる検索機能は、現時点では日本限定の機能となっている。

AIモデルを用いた5分ごとの雨量・雪量予測

天気画面

「今日の天気」と検索すると、現在地の天気が表示され、雨量・雪量予測も棒グラフで表示される。

出典:グーグル

グーグルの研究部門・Google Researchは降水予測のためのAIモデル「MetNet」を2020年に発表している。今回、日本の天気予測に使われるのは、2023年11月に発表された改良版「MetNet-3」になる。

グーグルは日本ではウェザーニューズとパートナーシップを結んでいるが、MetNet-3を基にウェザーニューズが蓄積したデータを用いて日本向けにカスタムされた雨量予測モデルを開発した。

このカスタムモデルにより、7月開始するGoogleナウキャストでは3km四方の解像度での最大12時間先まで・5分ごとの雨量および雪量予測を実現している。

Googleナウキャストは、Androidのホーム画面等からアクセスできる天気機能や、Google検索(「東京 天気」など)の結果画面から無料で利用できるようになる。

従来との比較

従来のシミュレーションによる予測方法より、MetNet-3は短い時間での予測が可能になっている。

出典:グーグル

ナウキャスト自体はアメリカやヨーロッパではすでに導入済み。ただし、アメリカでは2分間隔、ヨーロッパでは15分間隔の雨量予測になっているなど、地域によって仕様は異なる。

AIモデルでの予測ということで、前述のようにAIの学習には基本的に過去の気象データが用いられている。

近年ではゲリラ豪雨など突発的な雨なども増えているが、MetNet-3では観測から予測までの時間(1秒以内)を、従来の予測方法(1時間以上)より大幅に削減しているため「突然の雨などもタイムリーに表示できるようになっている」とグーグルの担当者はコメントしている。

最新トレンドを調べられる日本限定の検索方法

ハッシュタグで検索

「#渋谷スイーツ」と検索した結果。

画像:筆者によるスクリーンショット

日本限定となる「ハッシュタグで検索」機能は、いわゆる「推し活」などの日本独特の「最新のトレンドや自分の興味や関心のあるトピックを深掘りして知りたいというニーズ」から生まれた機能だという。

例えば、「#写真好きな人と繋がりたい」と検索すると結果ページにはSNSなどのタイムリーな情報、「#チョコレート」だとSNS、ブログ、オンラインサイトなどのさまざまなコンテンツが表示される。

ハッシュタグなしでのキーワード検索に比べて、リアルタイム・最新の情報を表示するほか、深掘りができる「関連ハッシュタグの提案」が表示される点が特徴となっている。

検索画面の比較

画像左がハッシュタグで検索、右がキーワードで検索した際の結果。

画像:筆者によるスクリーンショット

なお、世の中には「#(ハッシュタグ)」を用いた店名やサービス名などの固有名詞、Web等で使われるカラーコード(16進数で色の種類を示す、#ff0000=赤など)など、単語として#を含むものがすでに存在する。

そうしたキーワードではハッシュタグ検索ではなく、従来のキーワード検索の結果が表示されるように調整を加えているという。

ただし、もし表示されてしまった時はページ上部に「ハッシュタグ以外の検索結果も見る」というリンクから、キーワード検索の結果画面に変更することができる仕組みだ。

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