いま、この瞬間から「資産形成」を始めるための7つの有効な方法

Liz Knueven

Liz Knueven原文翻訳・中山桂、編集・長田真

Jan 1, 2023, 3:30 PM

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まずは、純資産を計算するところからはじめよう。
allensima/Shutterstock
  • 資産は一夜にして形成できるわけではないが、いくつかの段階を踏むことで正しい道のりを歩める、とファイナンシャルプランナーは言う。
  • まずは自分のキャッシュフローを追跡し、純資産を計算したうえで、貯蓄の習慣をつけよう。
  • 高金利口座やマッチング拠出を利用して、貯蓄を増やし続けよう。

資産を増やす鍵は、必ずしも収入を増やすことだけではない。時にそれは、自分にできることを有利に活用することだったりする。例えば、貯蓄を金利の高い口座に移したり、マッチング拠出を利用したりすることもその一つだ。

マネーのプロによると、資産形成において最も重要な要素は時間をかけることだ。そこで、ファイナンシャルプランナーが薦める今日から資産形成を始める最善の方法を紹介しよう。

1. 純資産を計算する

ファイナンシャルプランナーのマイケル・パピス氏は、資産を増やしたいならまずは、どのくらい持っているかを把握することを勧める。

その最善の方法が、自分の純資産を計算することだ。「大半の人は自分の純資産を紙に描いたことがない。実際にやってみると目から鱗が落ちることが多い」

やり方はシンプルだ。家を持っているなら家の価格に、保有証券や銀行口座の残高、その他の資産を足し合わせる。そこから、学生ローンや住宅ローン、クレジットカードでの借入などの負債を差し引くのだ。

そうやって計算した純資産額がマイナスなら、資産形成への道は少し遠いことを意味する。

2. 自動貯蓄を始める

ファイナンシャルプランナーのクリスティーン・センティーノ氏は、長期的な資産形成に向けた最も簡単な方法は、考えずに貯蓄することだと言う。

「今は独立系ロボアドバイザー業者のベターメント(Betterment)のようなプラットフォームを使って、毎月証券口座で自動的に貯蓄ができる。これはすばらしい方法だ」

センティーノ氏によると、預金口座から貯蓄口座への自動振替や年金制度への給料天引きは貯蓄を後押しする。自分が忘れていても、積み立てられるからだ。

頑張らなくても資産を積み立てられるで、毎月貯蓄に頭を悩ませる必要もない。

3. マッチング拠出を活用する

マッチング拠出とは、企業型確定拠出年金(企業型DC)で、企業が出す掛金に上乗せする形で従業員が掛金を拠出できる仕組みだ。どの企業もこの制度を設けているわけではないが、もし勤務先が導入していれば利用しない手はない。

パピス氏は「若いうちに始めるほど、お金を増やす時間が長くなる。若い人は、こうした毎年のマッチング拠出が、長期的な資産形成に極めて有利だということがわかるだろう」と言う。

4. 自分のキャッシュフローを確認する

何にお金を使っているかわからない? それが確実にわかる方法がある。自分のキャッシュフローを確認することだ。

パピス氏が薦めるのは、毎週あるいは毎月何にお金を使っているのかをよく理解するために、銀行の取引明細書やクレジットカードの明細書を見ることだ。そこから、払いたくない先をピックアップして、支出を削減する。

「必ずしも予算である必要はない。そういった項目への支出を削減できるか確認してみよう」

5. お金を寝かせず増やし続ける

金利が0.001%の銀行口座に毎年現金をただ寝かしているならば、実際にお金が増えているとは言えない。

もしそうならば、資産形成のチャンスを逃していることになる。パピス氏はお金を増やす方法、特に長く維持する口座や貯蓄に向いている方法を探すことを推奨する。

その効果が大きいのは残高が大きな口座だ。住宅購入のための頭金を入れている証券口座や、いざという時のための資金を貯めている高金利のオンライン銀行口座がそれに当たる。

日本なら普通預金金利が0.2%の高金利口座もある。メガ銀行の預金金利が0.001%なので実に200倍だ。普通預金なので流動性は高く、自由に貯蓄できるうえ、使わない間にお金が増えていくのだ。

6. 貯蓄を優先する

ファイナンシャルプランナーのコリン・モイナハン氏は、貯蓄がいかに大事かを理解してもらうことがすべてだ、と言う。

モイナハン氏は、貯蓄を習慣ではなく支出の一項目のように捉える人を目にしてきた。それこそ彼の言う、そもそもの過ちなのだ。

「こういう人たちは、貯蓄用口座に振り替えてはいるが、やろうと思えば買い物ができてしまう。貯蓄の習慣がついていないので、支出枠を超えてお金を使ってしまう」

では実際にどんなことが起こるのだろうか。4~5カ月ほど貯蓄をするものの旅行に行きたくなったら、「じゃあ、今月は貯蓄する代わりに旅行に行こう」となる。翌月になると、この旅行が今度は冷蔵庫に代わるだけだ。その翌月にはまた別の言い訳をして貯蓄しない。そもそも習慣ができていないので、二度と貯蓄をすることはない。

貯蓄習慣をつける最善の方法は何か? それは自動的に貯蓄することだ。

7. 忍耐強く続ける

お金を増やすには時間がかかる。だからパピス氏の最善のアドバイスは、じっと忍耐強く続けることなのだ。

「正しい貯蓄には時間がかかる。貯蓄し、投資に回し、資産を構築しよう。手っ取り早い秘密の方程式などないのだから」

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