19世紀末から20世紀初頭にかけてパリで活躍した画家、アルフォンス・ミュシャ(1860–1939)。アール・ヌーヴォーの代表的存在であるミュシャの作品は、洗練、エレガンス、モダニズムの象徴となり、世界中のアーティストにインスピレーションを与え、今なお人々を魅了し続けています。
本展は、世界中のアートファンから注目を集めるグラン・パレ・イマーシブとミュシャ財団が、パリで2023年に開催したイマーシブ展覧会「Éternel Mucha」を日本向けにアレンジしたものです。偉大な芸術家ミュシャが生涯にわたり創作した傑作を、高解像度のプロジェクションを通してイマーシブならではの空間で堪能いただく新感覚の没入体験型展覧会が、いよいよ日本に上陸します。
展覧会の目玉となるイマーシブ映像を中心に、ミュシャの人生、画業、後世への影響などを、学術的な視点と多彩な演出で紹介。この冬、新たな展覧会の楽しみ方をお届けいたします。
※イマーシブとは?
「没入感」を意味する言葉。本展では高解像度で迫力ある映像と音楽などを用い作品の魅力を体験します。
アルフォンス・ミュシャ(1860年-1939年)
チェコ出身で19世紀末から20世紀初頭のパリのアートシーンで一世を風靡した。特にポスターの分野で、髪をなびかせる女性像に草花を組み合わせ、曲線を生かした独自の様式を打ち出し、アール・ヌーヴォーを代表する画家の地位を獲得。晩年は20点の巨大な絵画から成る連作〈スラヴ叙事詩〉の制作に打ち込む。
グラン・パレ・イマーシブ
フランス国立美術館連合に所属するパリのグラン・パレは、「フランス2030」の政府戦略の一環としてフランス国内外に向けたデジタル展示の制作、運営、配信を専門とする子会社グラン・パレ・イマーシブを2022年に設立。その目的は、オーディオビジュアル、インタラクティビティ、イマーシブ(没入型)コンテンツなどの新しい手法を用いて、これまでにない芸術体験を提供すること。グラン・パレ・イマーシブは2022年9月から、新しくデジタル展示のための恒久的な会場をパリのオペラ・バスティーユ内に設
立し、イマーシブ展覧会を開催。
ミュシャ財団について
1992年にアルフォンス・ミュシャの孫であるジョン・ミュシャ氏により設立。世界最大の包括的なミュシャのコレクションを保有する。作品を広く知ってもらうため、世界中の機関と提携し展覧会を実施している。