本書の詳細
HTMLによる、HTMLのための、HTMLだけの本
Web制作の初心者に向けた「HTML5+CSS3でサイトを作ろう」といった内容の書籍は多数出版されています。しかし、それらを卒業し、2冊目となるような、より深く「HTML」を学習できる書籍はあまりありません。
本書は、最低限のHTMLに関する知識やスキルを持ち、簡単なHTMLファイルを作成できることを前提に、HTMLを再入門、あるいはHTMLの初・中級者からさらなるステップアップをしたい、という読者を対象にしています。
HTMLをより深く学習する、言い換えると深く理解するためには、HTMLのシンタックス(構文)とセマンティックス(意味論)を理解することが不可欠です。シンタックスは機械的にチェックできますが、セマンティックスについては現在の技術では人によるチェックをせざるを得ないのが現状でしょう。
また、HTMLの究極の学習コンテンツはウェブ上で策定・公開されているHTML仕様といえますが、現在のHTML仕様は多数の前提知識が必要であり、中・上級者向けともいえます。
本書を読み進めることで、静的なウェブページから動的なウェブアプリケーションまで、筋の通ったHTMLを設計・記述できるようになることを目指します。本書では触れていませんが、これにより現代のウェブページに不可欠なCSSやJavaScriptの設計・作成についても理解が深まることでしょう。
また、HTML仕様を読むための前提知識についても解説しています。さらに、HTMLと関連のあるアクセシビリティやセキュリティの知識についても、著者陣がスペシャリストの立場として、必要に応じて言及しています。
以下の正誤は、3刷(発行日:2024年7月25日)および、PDFダウンロード版(2024年6月28以降)では修正済みです。
■P.269の下から8行目の文中
誤:innerHtml
↓
正:innerHTML
■P.238の一番上の「テーマ」内の文章
誤:…フォームの基本となるfrom要素と…
↓
正:…フォームの基本となるform要素と…
■P.032の右欄の「Word」内
誤:ICAAN(Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)
↓
正:ICANN(Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)
■P.114の「17」のリストの見出し
誤:nav要素の直下にul要素を入れたMDNの記述例
↓
正:nav要素の中に見出しを入れたMDNの記述例
目次
1章 HTMLの基本概念
1-1 HTMLとは
1-2 HTMLの仕様
1-3 HTML標準化の歴史
1-4 ウェブアクセシビリティの基礎
1-5 URLの概要
1-6 HTTP
1-7 技術情報との関わり方
2章 HTMLマークアップのルール
2-1 HTMLの要素とタグの基本
2-2 属性
2-3 URLの応用
2-4 要素の入れ子と内容モデル
2-5 HTMLで扱える文字
2-6 文字参照
2-7 コメント
2-8 HTMLの細かい構文ルール
3章 HTMLの主要な要素
3-1 「HTMLの主要な要素」の読み方
3-2 ルート要素と文書のメタデータ
3-3 セクション
3-4 グルーピングコンテンツ
3-5 テキストレベルセマンティックス
3-6 リンク関連要素
3-7 編集
3-8 エンベディッドコンテンツ
3-9 テーブル
3-10 フォーム1
3-11 フォーム2
3-12 インタラクティブ要素
3-13 スクリプティング
4章 主要な属性とWAI-ARIA
4-1 グローバル属性
4-2 WAI-ARIA
4-3 ARIA利用時の注意点
4-4 WAI-ARIAの実践