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トランプ次期米大統領は7日、政権2期目の間に風力発電所の建設を認めない方針を打ち出す考えを示した。現在計画中の大規模風力発電プロジェクトの存続が脅かされている。
トランプ氏はフロリダ州パームビーチの私邸「マールアラーゴ」で記者会見し、「風力発電所は一切建設しないという政策を打ち出すつもりだ」と述べ、反風力発電の主張を繰り広げた。
同氏は大統領就任初日に風力発電所を標的とした大統領令を発布すると公約しており、かねて風力発電への反感を示してきた。しかし、7日の発言はこれまでで最も激しいものとなった。
トランプ氏は大統領就任により、米国沿岸で計画されている巨額洋上風力発電プロジェクトや、連邦政府所有地に建設予定の風力発電所の承認に関して広範な権限を持つことになる。
この日、トランプ氏は風力発電について、コストがかかり過ぎる上に、環境やクジラに有害だと主張した。特にニュージャージー州沖に200基の風力タービンを設置する計画に言及して批判した。これがEDFリニューアブルズとシェルが進めているプロジェクトを指していることは明らかであり、ほかにアバングリッドやオーステッド、インベナジーの風力発電プロジェクトも存続が脅かされる恐れがある。
トランプ氏は「彼らは米国の景観を損ねる。誰も望んでおらず、非常に割高だ」と述べた。
スコットランドのアバディーンにある自身のゴルフコースの沖合に風力発電所を建設するプロジェクトに反対してきたトランプ氏は長年、風力発電を非難してきており、風力タービンががんを引き起こすという誤った主張さえしていた。これに対し、クリーンエネルギー推進派は、トランプ氏の反風力政策は電気料金を上昇させ、米国の電力源を奪うことになると論じている。
ワイデン上院議員(民主)は「トランプ氏は米国のエネルギー需要を理解していない上に、自身のカントリークラブの近くに風力タービンが見えるのを嫌っているが故に、風力エネルギーに反対している」とし、「彼は全く時代に即していない」と指摘した。
原題:Trump Says He Wants No Wind Farms Built During Presidency (1)(抜粋)