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Ilena Peng-
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米オレンジ生産大手のアリコは、かんきつ類を取り扱う部門を段階的に閉鎖する。同社はジュースブランド「トロピカーナ」向けにも供給しているが、病気やハリケーンの影響で生産量は数十年にわたって減少が続いている。
アリコは現在栽培している分の収穫が2025年に終了した後、かんきつ類事業には追加投資を行わず、土地に関連した多角的な事業を展開する企業へ転換すると、6日の発表文で説明した。
フロリダ州のかんきつ類産業は数十年にわたり、カンキツグリーニング病と呼ばれる壊滅的な病気に苦しめられているほか、ハリケーンによる被害も続いている。アリコではかんきつ類の生産量が過去10年間で70%余り減少していると、同社は説明した。
ジョン・キアナン最高経営責任者(CEO)は、投資家との電話会見で、「かんきつ類事業の収益性回復に向けてあらゆる選択肢を検討したが、長期的な生産の傾向とカンキツグリーニング病対策に必要なコストを考慮すると、もはや回復は見込めない状況だ」と述べた。
カンキツグリーニング病の影響でフロリダ州の栽培地は縮小し、生産者の一部はコストをカバーするため土地を売るか、栽培を完全にやめることを余儀なくされている。温暖な気候と税金の安さを背景に同州では人口が増えており、売却された土地の一部は住宅地に転用されている。
カンキツグリーニング病対策は広く普及してきたが、依然としてコストが高い。またハリケーンによる果実の落下や損傷も深刻だ。昨年秋にハリケーン「ミルトン」が襲来した後、米農務省は、現在の2024-25年シーズンにおけるフロリダ州の生産量見通しを1200万箱と、1930年以来の低水準に引き下げた。
アリコは所有する土地の約75%は引き続き農業用地になると予想。残りは商業・住宅用不動産用となる可能性があるとしている。アリコはフロリダ州内に5万エーカー(約2万200ヘクタール)余りを所有している。
キアナンCEOは電話会見で、かんきつ類生産に携わる従業員は大半が直ちに削減されると述べた。また最大顧客であるトロピカーナ向けに供給するため、約3460エーカーについては次の25-26年シーズンが終了するまで第三者の管理下で生産が続けられるという。アリコとトロピカーナとの契約には、採算の取れなくなった土地を契約から外す条項が含まれていると、キアナン氏は説明。アリコは昨年6月、トロピカーナと3年間の供給契約を結んだ。
原題:Tropicana Supplier to End Citrus Output on Disease, Storms (1)(抜粋)