ウクライナ戦時国債、高リスクでも個人投資家の購入意欲旺盛

ウクライナが発行した戦時国債の利回りは11％と、超人気のインフレ連動債（ＴＩＰＳ）である米財務省の「シリーズＩ貯蓄国債」の7.12％よりさらに高い。

　　だがこうした米国債とは違い、ロシアの侵攻を受けているウクライナの国債には大きなリスクがある。それでも一部の個人投資家はリスクを取りたいと考えている。

　　ウクライナ戦時国債の購入方法を尋ねるため、オンライン掲示板「レディット」の投資フォーラムを見て回り、ロビンフッド・マーケッツやフィデリティ・インベストメンツ、シティグループなどの取引プラットフォームにツイートする動きが投資家の間に広がっている。

　　ウクライナは１日、ロシアとの戦闘で世界から支援を得る取り組みの一環として機関投資家向けに戦時国債を発行し、81億フリブナ（約309億円）を調達した。 一方、壊滅的な混乱にもかかわらず、ウクライナは１日期日の機関投資家向け債券利払い約３億ドル（約345億円）を履行し、債権者への約束を果たした。

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　　ギリシャ在住のケビン・ファンランゲンさんは、短期投資の好機であると同時にウクライナを支援できる方法だとして戦時国債の購入方法を調べたと述べた。戦時国債の額面は1000フリブナで、米ドル換算で約33ドルだ。

　　ファンランゲンさんは取材に対し「当然ながらリスクを取ることになるが、支援を行う素晴らしい手段だ」とし、「自分の貯金を何か良いことに使える」と語った。軍事資金を集めているウクライナ国立銀行（中央銀行）を通じて250ユーロ（約３万2000円）の寄付もしたという。

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　　ロビンフッドはコメントを控えた。自社プラットフォームで債券は取引できないとしている。シティもコメントせず、フィデリティはコメント要請に応じていない。

　　株式は証券取引アプリのボタンをクリックすれば購入できるが、大半の債券は金融機関から機関投資家に直接販売され、求められる投資額も比較的大きいため個人投資家は購入が難しい。

　　米カンザス州在住の大学院生ウィル・チェイニーさんは、現時点で赤十字に寄付しているが、個人投資家も買えるならウクライナ戦時国債の購入に自分も関心を持つだろうと語り、「お金が返ってくることは期待しない。ウクライナの人々を支援することに尽きる」と話した。

原題：Ukraine War Bonds Paying 11% Are Risky Bet Redditors Want to Buy (1)　（抜粋）