欧州銀行再編は必至－ドイツ銀とクレディＳ、ＵＢＳの最高幹部が一致

欧州投資銀行大手３行の最高幹部が、業界再編は時間の問題だとの認識を示した。買収や合併を巡る協議にいっそう弾みが付きそうだ。

　　ドイツ銀行のイェームス・フォンモルトケ最高財務責任者（ＣＦＯ）は22日、欧州銀行業界の再編が始まるなら同行は国境を越えた合併に関心があると示唆。ＵＢＳグループのセルジオ・エルモッティ最高経営責任者（ＣＥＯ）とクレディ・スイスのトマス・ゴットシュタインＣＥＯは、新型コロナウイルスのパンデミック（世界的大流行）で再編の必要性は明確になったと口をそろえた。

　　バンク・オブ・アメリカ（ＢｏｆＡ）がバーチャル形式で開催した会合で、フォンモルトケＣＦＯは欧州銀行業界の「再編加速を見込んでいる」と述べた。

　　ドイツ銀のクリスティアン・ゼービングＣＥＯはこれまでに、再編が起きるのならそれに関与したいと話している。ＵＢＳのアクセル・ウェーバー会長は合併相手の候補をリストアップし、特に好ましい選択肢の一つとしてドイツ銀を挙げていたと、ブルームバーグ・ニュースが先週報じた。

　　ＵＢＳのエルモッティＣＥＯは22日の会合で、「新型コロナ以降、状況は明確になった。再編は不可避だということだ。市場にとっても良いことだ」と発言。金融当局も銀行の合併を「受け入れる姿勢があり、検討に前向きだ」と述べた。

　　クレディ・スイスのゴットシュタインＣＥＯも同じイベントで、銀行合併が加速するとの見通しを示しつつ、国内の合併などで規制上の障壁は依然残るとくぎを刺した。

原題：
Deutsche Bank, Credit Suisse, UBS Give Impetus to Bank Deal Talk（抜粋）