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トランプ米大統領が不快にさせた集団のリストに、米小麦農家が加わった。
13日にペンシルベニア州の工場でのイベントで自動車輸入が対日赤字を膨らませていることに不満を述べたトランプ氏は、日本の米国産小麦の購入に話が脱線。「米国は日本に小麦を送りまくっているが、良い取引ではない」と主張し、「日本は米国産の小麦を買いたいとさえ思っていない」と語った。
この点にさらに触れ、日本が米国産小麦を購入する唯一の理由は「日米関係が少なくとも問題ないとわれわれに思わせたいからだ。分かるか。われわれの気分を良くするために日本は小麦を買っている」と続けた。
米国産小麦の価値をおとしめるようなこの発言に、業界団体の全米小麦生産者連合は黙っていなかった。同団体は14日にツイッターで大統領に呼び掛け、「日本は平均して米国産小麦の輸出でナンバーワンの市場だ。日本が買っているのは『われわれの気分を良くするため』ではない。米国産小麦の品質が世界最高だからだ。これはフェイクニュースではない」と反論した。
トランプ氏の貿易戦争が米国産農産物の輸出に打撃を及ぼす中で、農家の間で同氏に対する不満が高まっている。先週にはパーデュー農務長官がミネソタ州の見本市で、穀物農家から貿易戦争で被った損失について問いただされる場面があった。同州は2016年の大統領選挙でトランプ氏を圧倒的に支持した地域であり、政権関係者に公に異議を申し立てるのは異例だった。
米国小麦協会によると、日本は過去5年間に平均で年291万トンの小麦を輸入し、米国産小麦の最大の購入国であり続けている。米国産小麦全体の輸出のうち、1割余りを占めている。
原題:Trump Snub Irks U.S. Wheat Farmers as Trade-War Discontent Grows(抜粋)