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Special

モーニング娘。『One・Two・Three/The 摩天楼ショー』インタビュー

モーニング娘。 シングル『One・Two・Three/The 摩天楼ショー』 インタビュー

 田中れいな(6期)、飯窪春菜(10期)、工藤遥(10期)激白インタビュー、遂に公開! 先輩をライバル視してきたれいなの孤軍奮闘史、大槻ケンヂ原作舞台【ステーシーズ 少女再殺歌劇】で勃発したガチ闘争(!?)、モーニング娘。がアイドル群雄割拠で目指すもの等々、様々な真相を語ってくれた。

打倒SCANDAL!?~新垣里沙&光井愛佳卒業公演

インタビュー写真
▲田中れいな

--田中れいなバンドプロジェクトを立ち上げましたよね。ハロプロ規模で見ても今までにない展開ですが、どのような経緯でやることになったんでしょう?

田中れいな:自分から「やりたいです」って言った訳ではないんですけど、れいなが「歌が好きなんです」ということをずっとつんく♂さんに話していたら、「バンド組もうと思ってるんやけど、どう?」って言われて、「え? OKっす!」みたいな。それで「ちゃんとイチからオーディションしてメンバーを集める」って説明してもらって、今、オーディションを開催してる感じなんです。

--どんなバンドになったらいいなと思っていますか?

田中れいな:今、服装はどんな感じにしたいか、曲はどんな系統が好きか、そういうことをよく聞かれていて、もしかしたられいなの意見が反映されるバンドになるのかなと思ってるんですけど、ファッションとかはロックっぽくて可愛いアクセサリーを着けたりして、みんなお揃いにしたいんです。それで、激しいんだけど、共感を生む恋愛ソングとか歌いたい。声を張り上げて。

--ロックは普段聴くんですか?

田中れいな:あんまり聴かないんですけど、SCANDALの『少女S』とかは歌ってて気持ち良くて好きなんですよ。で、今頭に浮かぶガールズバンドがSCANDALしかいないので、ああいう感じになるのかなと思ったり。

--じゃあ、いつかはSCANDALと戦って……

田中れいな:それウケる! でも知り合いなんですよ(笑)。この前も「バンドやるんだよね?」って連絡があったりして。あと、スタッフさんから「洋楽ではどういうジャンルが好き?」って聞かれたんですけど、れいなは洋楽聴かないんですよ。これはヤバイぞと思って、SCANDALのHARUNAちゃんに「好きな洋楽教えて」って聞いたりして。

--戦うどころか、むしろお世話になってる(笑)。最近は新たな挑戦が目立ちますけど、大槻ケンヂ原作の舞台【ステーシーズ 少女再殺歌劇】では、ステーシー(※一度死んだあと、蘇生して再び歩き出す屍少女。165分割以上の肉塊になるまで解体しないと再殺できない)を熱演。あれだけ重くて怖くて悲しいディープな作品にモーニング娘。が挑戦すること自体、凄いことだと思ったんですが、プレッシャーはありましたか?

田中れいな:私の役は普通の人間であるときのシーンが多いので、最初は甘く見ていたんですよ。稽古場でニアデスハピネス(※臨死遊戯状様。ステーシー化を間近に控えた少女たちに見られる、特有の多幸感に満ちた状態)で笑う演技が恥ずかしくはあったんですけど。ただ、それより殺陣が大変で、めっちゃ心が折れて。今までで一番難しくて、でも何とかやりきったし、本当に新しいジャンルへの挑戦だったので、プレッシャーよりは「いろんな人に観てほしい」って想いが強かったです。今までの舞台で一番。

インタビュー写真
▲飯窪春菜

--それだけシビアでシリアスな舞台だったにも関わらず、飯窪さんは突然『恋愛ハンター』を踊っていました。

飯窪春菜:あれは脚本家の末満健一さんに「あそこで『恋愛ハンター』やっちゃえば?」って言われて、乗り気になってやっちゃったんです(笑)。あと、私が演じたステーシーは特にセリフとかなくて、チェーンソーで切られて「ギャー!」って断末魔の叫びを上げるシーンが一番の見せ場だったので、どうやったら綺麗に切られているように見えるかとか、上手に叫べるかとか、そういうことばかり考えていました。

--工藤さんはドリュー(※自称・違法再殺代行業者。自らもステーシー化を控える中、不思議な力でステーシーたちを爆殺する)というおいしい役に抜擢されましたが、実際に演じていく上でどんなことを感じたり、考えたりしましたか?

工藤遥:最初はドリューにすごく抵抗があったんですよ。恰好はすごく可愛らしいゴスロリの女の子なんですけど、思ったことを率直に言うからセリフもすごくインパクトがあるので、「え?……」って感じだったんです。しかも私は滑舌が悪いんですけど、ドリューはマシンガントークを繰り広げるんですよ。早口だけどお客さんに聴き取れるように喋らないといけない。だからすごく大変だったんですけど、その分だけやり甲斐はありました。

--れいなさんは詠子(※初めて会ったばかりの男・渋川に再殺を依頼する少女。ステーシー化した親友に両親を殺されている)という、演技的にもアクション的にも難しい役に挑戦しました。自分は最後の愛する人と殺し合うシーンに思いっきり泣かされたんですが、凄まじかったですね。

田中れいな:自分でも凄いと思いました。あのシーンは我を失うんですよね。お客さんも全く見えないし、渋さん(※渋川、詠子に再殺の権利を押しつけられながらも、詠子を愛してしまう。河相我聞が演じた)しか見えてないけん、足がゴン!って階段に当たったとしても痛くないんですよ。何も感じない。で、本番が終わってみると、痣とか切り傷があってヘロヘロになってる。だけど、全力で殺陣をやればやるほど、最後の「ありがとう。ごめんね。大好きだよ」というセリフは自分でもめっちゃ悲しくなるんですよ。今回はそれだけ集中できたのでやり切れた感がすごくありました。

--【ステーシーズ】のように、今までのモーニング娘。やアイドルでは考えられなかったようなことにも挑戦していきたい想いは強い?

田中れいな:そうですね。今回【ステーシーズ】をやったことで何も怖くなくなったんで(笑)。みんなそうだと思うんですよ。唸り声なんて普段出さないから最初全然ダメだったんですけど、飯窪なんて凄い声が出せるようになったりとか、工藤は工藤で歩き方が超ゾンビなんですよ! そうやってみんなも恥ずかしさとか怖さを超えて出し切れたと思うんで、今は何が来ても出来そうな感じがします。

--その【ステーシーズ】の前には、新垣里沙&光井愛佳卒業公演が行われました。あの公演はみんなにとってどんな1日になりました?

田中れいな:高橋愛ちゃんが卒業してそんなに間もないこともあって、卒業自体に慣れちゃってる自分がいたんですよ。でも武道館って卒業公演じゃないとなかなか立てないし、次に卒業する人も武道館で送り出せるかわからんけん、もしかしてれいなが武道館に立てるのは最後かもと思って、めっちゃ客席見ました。「あ、こんなに広いのか」とか「こういう風に響くのか」ってちゃんと感じながらステージに立ってましたね。

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▲工藤遥

飯窪春菜:私たち10期が加入した次の日に高橋さんの卒業公演はあったんですけど、実際に長く一緒に過ごしたメンバーが卒業するのは初めての経験だったので、朝から悲しくて悲しくて。武道館の入口にある「新垣里沙 光井愛佳 卒業」って書いた看板を見ただけでジーンと来ちゃったんですけど、この12人での最後のパフォーマンスだからということで、最高のステージにしようという意識を持って、1曲1曲を大事にしました。

工藤遥:新垣さんと光井さんはツアーなどで注意してくれる先輩で、新垣さんは私たち10期にとって初めてのリーダーでもあったし、光井さんは身近でいろいろ教えてくれた人なので、寂しいっていう気持ちばっかりで。でも武道館でフルのコンサートをするのは10期にとって初めてだったので、そういう意味でも成功させたかったし、2人にちゃんと伝えたいことを伝えて送り出したかったので、頑張りました。

--れいなさんにとって、光井さんはプライベートなことも話せる唯一のメンバーだったそうですが、やはり彼女の卒業は悲しかった?

田中れいな:愛佳とはいろいろ話していたので「え?嘘?」っていう感じではなくて。事情も知っていたし。ただ、唯一「昨日こんなことがあってさ!」みたいな感じで話せるメンバーが愛佳だけだったので、今は仕事場でプライベートなことを全く話せないんですよ。そういう面では「寂しいな、お口が」みたいな。

一同:(笑)

--本当に寂しいんですか!?

飯窪春菜:私が聞きます! 聞きますよ!

--お口が寂しいみたいなんでお願いします。

田中れいな:ウケる!

--また、あの日の公演。ガキさんとは一時期ギクシャクして、1年ぐらい話さなかったなんていう暴露もしていましたが、何がきっかけでそうなっちゃったんでしょう?

田中れいな:れいな、普通に言いましたよね(笑)。別にきっかけは特にないんですよ。全部話しますけど、なんですかね……ファンの人たちもなんとなく分かるじゃないですか。ここのメンバー間は微妙、ここは仲良さそうって。で、私たちはずっと微妙ラインだったんです。もちろん仕事としては普通に触れ合ったりはしていたんですけど。でもいつしか挨拶も交わさなくなって、何にも会話がなく、同じ場所にいてもお互いいない者として過ごしていて。マネージャーさんの間でも「え?どうしたの?」「分かりません」みたいな。

--それが1年?

田中れいな:1年ぐらい続いて。でも去年の秋に2人で【リボーン~命のオーディション~】のダブル主演を務めることになったんですよ。最初は「げっ!」って思いました、正直。9期の4人も出演していたんですけど、その頃は9期とれいなの間にも壁があったんで、これはキツイなと。ガキさんとも話せないし。でも本番ギリギリまでミュージカルが形にならなくて、話せないとか言ってる場合じゃなくなって。それでガキさんと話し合ってから、普通に会話が出来るようになったんですよ。だから【リボーン】があって良かったなと思って、その気持ちをガキさんにまんま卒業セレモニーで伝えました。

--ファンの間でも【リボーン】によって「2人が和解した!」って盛り上がってましたもんね。

田中れいな:そうなんですよ!【リボーン】の演出家さんも千秋楽のときに「何よりも良かったのは、ガキさんとれいなが仲良くなってくれたことです!」みたいなことを言ってて!「え、ミュージカルじゃなくて2人のこと!?」って驚きましたけど(笑)。

インタビュー写真

--良い話じゃないですか。ちなみに、れいなさんは新人時代、当時のリーダー飯田圭織さんに食ってかかったという伝説もありますが、先輩と戦っていたい気質なんですかね?

田中れいな:なんなんでしょうね。OG(ハロプロ卒業生)の皆さんにはペコペコしているんですけど、そういう風に見えないんでしょう……か?

一同:(笑)

--本人的にはちゃんと敬っているつもりなんだ?

田中れいな:ちゃんとやってるんですけど、多分、顔が反抗してるんでしょうね。

--それ、敬ってないよ(笑)!

田中れいな:飯田さんには言い返してしまったけど、れいなの中で「それは違う」って思ったからなんですよ。ストレッチをちゃんとしていたのに、飯田さんに「ストレッチした?」と言われて、「しました」「してないじゃん!」みたいな感じになっちゃって。れいなもカチーン!と来て、めっちゃ大声で怒られていたから先輩たちもみんな見ていたんですけど、「これ、言い返したら格好良いぞ」と思って(笑)「しました!!!」って。そしたら「もういい!」って飯田さん、どっか行っちゃって。めっちゃ気まずかったですけど、それが気付いたら伝説になってましたね。

--多分、そこで決まったよね。モーニング娘。における田中れいなのポジションって。

田中れいな:うそっ!?

--いや、完全にそうでしょ。あの娘、先輩にもキレるんだ……って近寄りがたくなるじゃないですか(笑)。

田中れいな:そうなのかぁ……

--後輩からして、れいな先輩はどう映ってるんですか?

工藤遥:私も【リボーン】には出ていたんですけど、その頃と比べるとすごく私たちに接してくれるようになったなって。さっき、田中さんが「9期と壁があった」って言っていたじゃないですか。それは私がハロプロエッグのときから見ていても感じていて。田中さんは常にひとりでいたので、たまにエッグの娘と喋っているところを見たりしたら驚くぐらいだったんです。でも10期が入って、佐藤優樹ちゃんが先輩にグイグイ絡んでいく娘でもあったので、それがきっかけで「田中さん!」って私たちから話し掛けられるようになったし、田中さんも「ねぇねぇ」って話し掛けてくれるようになったりして、私自身もすごく接しやすくなりました。

飯窪春菜:私が加入して一番最初にハロー!プロジェクト全員での撮影があったんですけど、そのときは田中さんが端っこでひとりケータイをいじって座っていたんですよ。なので、あまり後輩と触れ合わない感じなのかなと思ったんですけど、私はツアーやイベントのメイクのときに田中さん、光井さんの近くにいることがすごく多くて。で、光井さんとプライベートのこととかワイワイキャッキャ話しているのを見て、実際は明るくてお喋り大好きなんだろうなって思ったんです。で、私たちとも優樹ちゃんをきっかけに話してくれるようになって、【ステーシーズ】のときも田中さんの方から相談事を聞いてきて下さったりしたから、今は怖い印象より優しい印象が強いです。

--なるほど。でも最初はみんな怖いっていう。

一同:(笑)

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大槻ケンヂ原作舞台で勃発!9期vs10期ガチ闘争(!?)

田中れいな:最初は壁作っちゃうんですよね。

--9期、10期にかつての自分に近いかもと思うメンバーっています?

田中れいな:自分に近い……工藤ですかね。

工藤遥:えぇ?

田中れいな:【ステーシーズ】のときにふくちゃん(譜久村聖/9期)から「9期、10期の間でいろいろあるんですけど、私もどうしていいか分かんないです」って相談されたので、「みんなで話し合おう」ってみんなを集めたんですよ。それで「10期は先輩の9期にいろいろ言いづらいだろうから、この話し合いの場では先輩後輩なしで喋ろう」って言ったら、10期が責めまくるんですよ! それが最高で! もう9期はタジタジ。飯窪は「ここはこうだと思うんですけど、どうですか?」みたいな感じなんですけど、工藤は「つーか、ここはこうで、あそこはああじゃないといけないと思うんスよ!」みたいな。

一同:(笑)

田中れいな:立ち振る舞いも凄くて、座り方なんてお父さん座りなんですよ! もう笑いを堪えるのが大変で。

飯窪春菜:しかも名指しで責めるんですよね。

田中れいな:「生田さんは!」みたいな。あと、石田(亜佑美)も結構グイグイで、生田と鈴木の位置が違ったらしくて「生田さんと鈴木さんの……」って言い出して。そしたら2人は先輩だから「え? 私?」って怪訝な表情になるじゃないですか。それでも石田がめげずに「間違ってると思ってて……」って言ったら、生田とかは「いや、でも」って言うんですよ。でもその上から「“いや、でも”じゃなくて、間違ってました!」ってバッサリ。10期は凄いと思いました、本当に。

工藤遥:ちょっとでも誰かが位置をズラすと、人数が多いからかぶって隠れてしまうことがあるんですよ。だーいし(石田亜佑美)も私も10期はそれをすごく嫌がるんです。ただ、相手が先輩だからそれを言えずにいたので、その話し合いがあったときに思っていたことをガーッ!って言ったら、そういう結果になったみたいなんです。

--(笑)。少し前の話になりますが、2010年の亀井絵里・ジュンジュン・リンリン卒業公演の際、れいなさんは「6期でいつかモーニング娘。を引っ張っていきたい」「6期最強伝説は無くならない」的なことを言っていたと記憶しています。愛ちゃんとガキさんが卒業したことで、実際に6期が引っ張っていくモーニング娘。になった訳ですが、今はどんな心境なんですか?

田中れいな:「やっと来た」みたいな感じなんですけど、そうなったらなったで今までと別に変わらなかったというか。ただ、前ほど「6期、6期」って言わなくなりました。後輩の前で「6期最強」って言ってても面白くないじゃないですか(笑)。先輩の前で言うから楽しかったんですよ。でもやっぱりさゆ(道重さゆみ/6期)と何かするってなると心強いですね。こう返したらこう来るっていうのが読めるんですよ。思った通りに来てくれるから、キャッチボールがしやすい。

--その道重さんがリーダーに就任したときは、どんなことを感じましたか?

田中れいな:「え、大丈夫?」みたいな。周りからは「次、れいなでしょ?」って言われたりもしたんですけど、「どうかなぁ?」とか言ってて。リーダーって任せられた時点でその“リーダー”っていう言葉が重荷になると思うんですよね。自分をちょっと抑えることになったり。さゆは今まで通りのキャラで突き進んでいますけど、もしれいながリーダーになったら「まとめなきゃいけない」という責任を背負わされて、今までの自由奔放さを失うかもしれない。なので、さゆがリーダーになって良かったなと思ってますよ。

--以前、道重さんと「9期10期が入ってきたことで会社は彼女たちを推していくだろうから、6期は自力で頑張らなきゃいけない(笑)」と仰っていましたよね。後輩がいる前で聞くのもアレですが、若手の存在を驚異に感じたり、プレッシャーになることはありますか?

田中れいな:それはないです。

--今の話を聞いてても思ったんですけど、れいなさんって上にライバルがいればいるほど燃える人ですよね。例えば、愛ちゃんが上にいるから、それに負けじと頑張ろうとしたり。

田中れいな:そうなんですよね。昔で言えば、後藤(真希)さんのことを「こんな風になりたいな」って目標にしたり、石川(梨華)さんのダンスが大好きだったので「こういう風になろう」と思ったりしたけど、今は自分が一番先輩やけん、そういうのがないじゃないですか。なので、今は曲によって「自分はこの人だ」って別の人になりきったりするのがブームです。一時期、光GENJIとかシブがき隊にハマっていたので、「今日はシブがき隊だ、自分は」とか(笑)。この前はレコーディング中に「自分はEXILEのATSUSHIだ」って思い込んで歌ったりして、そういうのが楽しいんです。

--どの曲がATSUSHIになってるのか気になるところですが(笑)。ちなみに後輩もライバル視する存在になったりしてますか?

田中れいな:どうかな? うーん……

--例えば、前は愛ちゃんとれいなさんの2人でリードボーカルを取ることが多かったですけど、彼女の卒業後は鞘師里保とのツートップになっていますよね。そこの変化についてはどんなことを感じていますか?

田中れいな:愛ちゃんとのときは、2人とも大人っぽく。声質はそれぞれ違うけど、同じ雰囲気で伝えられたらいいなと思っていたんですけど、今は鞘師と……というよりも、自分の歌をもっともっと極めていきたいなと思っているので、誰かとじゃなく自分との戦いかもしれない。

--例えば、鞘師里保と石田亜佑美は分かり易くライバル関係ですけど、飯窪さんと工藤さんも特別にライバル視しているメンバーっていますか?

工藤遥:私は譜久村さんです。活動期間は譜久村さんの方が長いんですけど、やっぱり同じエッグから同じグループに入っているので、比べられることとかもあったりして。比べられるなら負けたくないし、超せるようになりたいし、そういう部分では譜久村さんかなって思います。

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飯窪春菜:私は誰かをライバルって言えるぐらい自分が成長できてるのか、よく分かってなくて。もっともっと自分はダンスも歌も上達しなきゃと日々思っているところだし……ただ、敢えて言うなら、くどぅー(工藤遥)はラジオとか一緒にやるとグイグイ入ってきて、すっごい喋るんですよ。そういうときは「私も負けないように喋らなきゃ」って思います。

--とりあえず工藤遥の喋る尺を減らしたいと。

工藤遥:な!?

一同:(笑)

--ちなみにガキさんと光井さんが卒業してから1ヶ月以上経ちましたけど、今のモーニング娘。はどういう状態なの?

田中れいな:前より落ち着きがない感じです。良い意味で。2人がいた頃は、れいなもさゆも大人チームみたいな感じで分けられていたんですけど、今、大人は2人しかおらんけん、そういう括りがなくなって。写真撮影のときとかも、れいなとさゆは浮くかなと思ったけど「超馴染んでんじゃん」って言われたりして、良くなったんじゃないかなって個人的には思います。

--そんなモーニング娘。50枚目となるニューシングル『One・Two・Three/The 摩天楼ショー』。自分たちの中ではどんな印象の一枚になっていますか?

田中れいな:今回は“新生モーニング娘。”として紹介されるし、しかも50枚目だし、今後の方向性が決まってくる一枚だなと思っていて。そしたら超格好良いシングルで、アレンジも今時になっていたりとか、キーが高いところから始まるけん、人の印象に残るだろうなと思ったし、このタイミングでこれだけの作品が出せるのはよかったなって。

--10期加入後に『ピョコピョコ ウルトラ』が発表されたときには想像できなかったぐらい、最近は“格好良いモーニング娘。”が続いてますよね。しかも振り切れてる。

田中れいな:それは嬉しいですね。個人的には『ピョコピョコ ウルトラ』が来たときは「うわ!マジっすか?」って思ったので(笑)。別に嫌いじゃないんですけど、着ぐるみ衣装のインパクトも大きかったし。で、次が『恋愛ハンター』で「よし!」と思って、しかもすごく好きな曲になって。だからこれを超えられる曲なんて出てくるのかなと思ったんですけど、今回も更に格好良い曲になっていたので、すごく嬉しかったです。

--例えば、愛ちゃんはアットホームでありながら格好良いモーニング娘。を理想としていましたが、3人が求める理想のモーニング娘。像ってどんなものなんでしょうか?

飯窪春菜:昔からのモーニング娘。を知っているんですけど、でも“新生モーニング娘。”って言われている、今の状態が私はすごく好きなんです。それぞれがやっと自分の良さとかも出せてきてると思うし、バランスも取れてきてると思うので。理想としては、もっと世間の人にひとりひとりを知ってもらいたいと思うんですけど、その為にはひとりひとりのモチベーションやスキルをアップさせていけばいいんじゃないかなって。もうバランスは良いと思うので。

工藤遥:10期が入ってから『ピョコピョコ ウルトラ』『恋愛ハンター』『One・Two・Three/The 摩天楼ショー』と来てますけど、これからもひとつのイメージに一定させないで、いろんなものが出来るグループがいいなと思うんですよ。例えば、激しくて可愛い“ザ・アイドル”という感じの曲が多いグループもいるじゃないですか。だけど、私はそれだけじゃなくて、王道的なJ-POPだったり、『One・Two・Three』みたいなアーティストっぽい曲もやっていけたら完璧だと思うので、そういうグループが良いなって思います。

田中れいな:れいなは加入した頃から“理想のモーニング娘。”とかよく分からなくて。自分のことしか考えてないので(笑)。でも路線的には『One・Two・Three』みたいな曲の方が好きやけん、そういうのを歌っていきたいなと思うんですけど、その一方で『LOVEマシーン』みたいな面白いけど格好良い、みんなで盛り上がれるカラオケ定番曲みたいなものもあったらいいなと思います。

--新垣里沙&光井愛佳卒業公演でつんく♂さんは「追い風吹かせて、最近、ガールズ系が多いから、やっつけたい」と言っていましたが、未だかつてないほどたくさんのアイドルグループが存在する中、今のモーニング娘。で天下を獲りたい気持ちは強い?

田中れいな:そういう気持ちはありますね。モーニング娘。って名前が昔からあるけん、れいなもモーニング娘。だから街中で見られるんだろうなと思うし、その力は実感するんですよ。だけん、その力は落としたくないなという想いはあります。

飯窪春菜:モーニング娘。って私も小さい頃から見てきましたし、誰もが知っている名前だと思うし、15年の歴史があるので、他のアイドルグループとはそこが違うと思うんです。私は入ったばかりの新人だけど、モーニング娘。のメンバーとしてそこの威厳は保っていって、「他のアイドルとは違うんだぞ」という風格は出したいなっていう風に思います。

工藤遥:お2人が言ったようにモーニング娘。の名前は凄いと思うんですけど、田中さんと道重さんの名前を知っている方は多くても、まだ9期10期の名前を知らない人はきっと多いと思うので、自分の名前もどんどんどんどん覚えてもらいたい。みんなの名字を言っただけで「あ、あの娘ね」ってすぐ分かってもらえるぐらい、いろんな部分を活かして名前を広めていきたいなって思います。

田中れいな:2人の話を聞いていても分かるように、みんな負けず嫌いじゃないですか。そういう部分をいろんな面に反映させて、楽しんでもらえたらいいのかなって。

--その負けず嫌いの集まりに11期が入ってくる訳ですね。

工藤遥:11期が入ってきたら、10期が9期に言いたいことを言ったりしている姿とか驚くと思うんです。「言わなきゃいけないと思ったら、先輩であってもこんなに言っちゃえるんですね」って。でもそうやってグイグイ行くところはちゃんと見てもらいたい。

--なんか凄いことになりそうですね(笑)。れいなさん、11期とは仲良くできそうですか?

田中れいな:人によります。

一同:(大爆笑)

--今日は以上になります!

モーニング娘。「One・Two・Three/The 摩天楼ショー」

One・Two・Three/The 摩天楼ショー

2012/07/04 RELEASE
EPCE-5872/3 ¥ 1,760(税込)

詳細・購入はこちら

Disc01
  1. 01.One・Two・Three
  2. 02.The 摩天楼ショー
  3. 03.私の時代!
  4. 04.One・Two・Three (Instrumental)
  5. 05.The 摩天楼ショー (Instrumental)

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