米国初のペニス移植成功 亡くなった人を思うと…
米ボストンのマサチューセッツ総合病院は16日、米国初のペニス移植手術に成功したと発表した。今月初めにトマス・マニングさん(64)が15時間におよぶ手術を受け、順調に回復しているという。手術には、泌尿器科、精神科、整形外科など複数の担当から50人以上の医師が参加した。
がんのため3年前にペニスを切除したマニングさんは、「誰かが亡くなって初めて自分がペニスをもらえた」と思うと、それが一番つらかったと話す。
マニングさんは、事故や病気で男性器を失っても回復の可能性はあると周知したかったと自分の手術を公表。特に、イラクやアフガニスタンなどの戦地で負傷した帰還兵の中には男性器を失った人も大勢いるため、手術による回復が可能だと認識を広めたかったと話している。
執刀医たちも、性器を失ったことからうつになるなど、心理的に苦しむ患者や家族が多いだけに、移植手術の成功は自殺防止につながり「人命を救うものになり得る」と話す。